スナックで出会い…前田吟の再婚相手が「あの大ヒット歌手」の元奥さんだったことへの“驚きと喜び”

《芸能リポーター・石川敏男の芸能界“あの出来事のウラ側は……”》

俳優の前田吟さんが、78歳で再婚したことが話題になっている。

渥美清さんの映画『男はつらいよ』シリーズで、倍賞千恵子さんの夫「博」役として、すべてのシリーズに登場。映画を見た誰もの記憶に残る配役だった。

’21年8月に52年間生活していた2歳年上の奥様をすい臓がんで亡くしている。寂しい生活の中で、昨年1月に電撃的に出会ったのが箱崎幸子さんだったという。いやー、ほんとに驚いたなあ…。

前田さんによれば、

「都内のスナックで出会い、寂しげな歌声が、心にしみてね」

と好意を抱き、意気投合したという。

「3人のお子さんを女手一つで育て上げ、東日本大震災の時には海辺にいて被災したのにたくましく生きていた。また会いたくなった」

と素直に思った前田さん。交際がスタートしたのは3月だったそうだ。そして6月に結婚という、まさに“スピード婚”だ。

幸子さんは74歳の歌手。彼女は元“ミス・いわき”で、’69年にヒットした『熱海の夜』の歌手・箱崎普一郎さんの元奥さんだ。

6年間の交際を経て’80年に結婚したが、幸せな結婚生活は8年しか続かなかった。箱崎さんが肝臓がんで倒れたのだ。

幸子さんと知り合ったのは、その直後だった。箱崎さんと元々親交のあったオレは、『熱海の夜』で大々的にPRしてきた熱海市に

「箱崎さんをねぎらう気持ちは？」

と質問をしたら、

「市からは賞は贈れない」

という返事だった。『熱海の夜』の歌詞が

「“不倫を連想させる”ということじゃないか」

と、知り合いの観光協会幹事が教えてくれた。そこで、熱海市観光協会に直接お願いにあがると、

「大ヒット曲で、熱海を全国に再アピールしていただいた功績は大きいです。熱海にご招待させていただきます」

と、観光協会から金一封と記念品などが贈られることになった。

その模様を、出演していた情報番組『ザ・ワイド』（日本テレビ系）で放送することに。そこで、幸子さんと3人のお子さんをご案内して熱海に行った。

熱海のホテルに親子4人で泊まれる部屋を用意していただくことになり、幸子さんとお子さんはホントにうれしそうな顔を見せてくれた。

幸子さんにも、当時小学生だった3人のお子さんにも、父・箱崎普一郎さんの大きな想い出を作ることができたと、うれしい思いでスタッフともども熱海を引き上げた記憶がよみがえった。

当時の熱海市観光協会会長や関係者のみなさんに感謝感謝だ。こんな出来事を思い出させてくれた、前田さんと幸子さんの再婚。気がつけば、あれから40年以上経っている。リポーターになったばかりのさわやかな記憶だ。

二人は2月にデュエットで新曲『凪の風』をリリース予定だという。ただ、デュエットの話は、前田さんが幸子さんを口説くときに使った

「レコード会社から、デュエットの話が来ている」

という嘘から。それが本物になるほど、幸せなんだろうな…。前田さん、幸子さん本当におめでとうございます――。