「わぁっ…洗濯物がティッシュまみれ…♡ 」少女漫画風に愚痴る“主婦あるある”絵日記が人気の訳 | FRIDAYデジタル

「わぁっ…洗濯物がティッシュまみれ…♡ 」少女漫画風に愚痴る“主婦あるある”絵日記が人気の訳

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少女漫画風ひとコマで“主婦あるある”を愚痴る。そんなイラストをブログやSNSにあげるとバズりまくり、『ウォーカープラス』(KADOKAWA)で連載開始、単行本発売、からのたちまち3刷!

元は漫画家だった絵日記ブロガー・たら実さんに、商業誌からブログ中心にシフトした理由やメリット、執筆活動などについて聞いた。 

「笑える」「共感が止まらない」…で、発売即3刷! (『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)
「笑える」「共感が止まらない」…で、発売即3刷! (『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)

作家をやめた当時はボロボロな気持ちだったので、自分の描きたいものがそのまま出てくれるのが嬉しくて…

たら実さんが少女漫画家として商業誌でデビューしたのは20歳の時。24歳で結婚し、仕事と子育てを両立。だが2013年、商業誌での活動を終了する。

――漫画家をやめたのはなぜですか?

たら実:上の子が産まれたすぐ後くらいから、子どものことを描きたいと強く思うようになって。でも子育てや育児を少女漫画としてうまく表現することができず、だったら自分の好きなように描ける場所で、とブログに移動しました。

――商業誌とブログ、それぞれのメリット、デメリットとは?

たら実:商業誌は、やはり憧れていた雑誌に掲載され、単行本になるという喜びが大きかったです。でも編集さんのOKが出ないと作品を世に出せないというのは時に苦しく、その思いはずっと続いていました。自分の作品で会社からお金をいただくというのも大きなプレッシャーでした。 

作家時代の経験はすごくいい勉強だったし、 それは今も生きています。けれどスランプも含め、苦しいことも多かったなと思います。 

一方、ブログは描いたものがそのまま「ポチ」で世に出ます。作家をやめた当時は結構ボロボロな気持ちだったので、誰も通さず、自分の描きたいものがそのまま出てくれるのが嬉しくて。救われたんですよね、ブログに。 

ただ、面白いも面白くないも全部自分の責任だから、ウケなかったらPVは上がらないというシビアな世界でもあります。

――フォロワーやPVの数は、やはり気になりますか?

たら実:「次も面白いの出さなきゃ!」と思うことはありますが、「そういうのを気にしだすとスランプになる」というのは商業誌時代に経験済みなので、「二度と同じようなことにはならないぞ!」と心に決めてます。描きたいものを出して、当たらなかったら「じゃあ次!」と。当たったらラッキーだと考えるようにしてます。 

記念すべき最初のひとコマ作品がこちら(『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)
記念すべき最初のひとコマ作品がこちら(『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)

秘策は愚痴が生まれるたびに書き込む「愚痴ノート」

――“主婦あるある”を少女漫画風に愚痴るスタイルは、どうやって生まれたのですか?

たら実:最初は愚痴に限らず、思ってることを少女漫画絵で言わせてみたらどうかな、と思って出してみたんですね。そしたら反応が良くて、いろんなものを描くうちに、だんだん愚痴がメインになっていきました。

――お子さんは今10歳(女の子)と8歳(男の子)。当面ネタには困らない?

たら実:『ウォーカープラス』で連載していた時は本数が多かったので、編集部の方々からたくさんネタ元をいただきました(笑)。SNSやブログはマイペースに更新していて、「あ、愚痴が生まれたぞ」と思ったら描く、みたいな感じです。 

でも、愚痴が一気に溜まる時と全然ない時があるので「愚痴ノート」を作って貯めておき、その中から「今日はこれ」と選んでいます。 

寝たい時に寝て、起きたい時に起きる。それが幼児(『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)
寝たい時に寝て、起きたい時に起きる。それが幼児(『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)

問題提起となるような深刻な愚痴はNG。見た人がクスッと笑って心が軽くなるイラストを

――読んだ人からはどんな反響が届きますか?

たら実:「わかる」「あるある!」「うちもそう」みたいな感じで、共感していただけることが多いですね。私自身、愚痴イラストを出す時に「これ、我が家だけだったらどうしよう」と思うこともあって、それに対して「あるある!」と言ってもらえるとホッとするんですよ。 

「あなたが密かにモヤモヤしてることって、結構みんなにとってもあるある!かもしれないよ」「みんなそんな感じだよ」ということを、もしもこのイラストで伝えられていたら嬉しいなって思います。

――作品をあげる上で注意していることはありますか?

たら実:内容的に、あまり深い愚痴は描かないと決めています。読んで問題提起の元になるのだけは避けたいなと。争いや議論が起きるような流れには絶対したくないんですよ。なので幅広い層が共感できたり、笑ってもらえるくらいの、ライトな愚痴を選んで書くようにしています。 

「あなたが悩んでることって、結構みんなも抱えてるよ」その一体感でお肌の曲がり角も乗り越えられる! (『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)
「あなたが悩んでることって、結構みんなも抱えてるよ」その一体感でお肌の曲がり角も乗り越えられる! (『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)

――たら実さん自身の重たい愚痴は、どう処理していますか?

たら実:愚痴元である相手ととことん話し合うとか、紙にガーッと怒りや不満を書いて破って捨てるとか、友達に電話するとか。SNSで思いっきり愚痴りたくなる時もあって、以前もう一個別のアカウントを作って、誰もフォローせず、さらに鍵をかけてTweetしようとしたんですけど、結局できませんでした。ビビっちゃって(笑)。

――今後、子どもが与えてくれた感動なども作品にする予定はありますか?

たら実: 感動した出来事も今後描けたらと思いますが、基本、見た人に笑ってほしいと思う部分があって。感動ももちろんですが、面白かった出来事を「クスッとした」と、脳みそ空っぽで見てもらいたいなっていうのがありますね。 

たら実(たらみ) 2児の母。転勤族の夫との4人暮らし。少女漫画家として活動ののち、現在は絵日記ブロガー・イラストレーターとして活動中。

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『少女漫画ぽく愚痴る。』(たら実/KADOKAWA)SNSでたびたびバズるイラスト作品に描き下ろし多数を加えて書籍化! 繊細な絵柄とミスマッチな“主婦あるある”に、ニヤニヤが止まらない!
『少女漫画ぽく愚痴る。』(たら実/KADOKAWA)SNSでたびたびバズるイラスト作品に描き下ろし多数を加えて書籍化! 繊細な絵柄とミスマッチな“主婦あるある”に、ニヤニヤが止まらない!
(『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)
(『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)
(『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)
(『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)
(『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)
(『少女漫画ぽく愚痴る。』たら実/KADOKAWA)
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  • 取材・文井出千昌

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