「美少女が狙われている」逮捕まで14年 岡山発小3女児殺害事件
犯人は「苦しむ顔を見ると興奮する」異常性癖者だった
「勝田が逮捕されてから、中学生時代にいじめを受けていたという話が報じられているけど、私が聞いたのはまったく逆。同級生に身体が弱い子がいたのですが、勝田がその子をいじめていたんです。彼は学校では大人しく隅っこにいるタイプだったようですけど、実際の素顔を隠していたんでしょうね」(近隣住民)
岡山県津山市で’04年に起きた、小学3年の筒塩侑子(つつしおゆきこ)ちゃん殺害事件。発生から14年が経った5月30日、別の殺人未遂事件で岡山刑務所に服役中の勝田州彦(かつたくにひこ)容疑者(39)が殺人の疑いで逮捕された。
下校中だった侑子ちゃんを尾行し、自宅に侵入して首を絞め刃物で胸や腹をメッタ刺しにする――。そんな残忍な犯行に及んだ勝田は、取り調べに対しても、
「少女が苦しむ姿を見ると興奮する」
と、異常な性癖を明かしている。
その供述通り、勝田は美少女を狙った犯行を繰り返してきた。’00年、兵庫県内での女児への暴行で逮捕された際には10を超す余罪が明らかになり、’09年には5人もの女児をすれ違いざまに殴りつけた。彼の地元・加古川では、勝田は”超要注意人物”として知られていたという。
「当時、この辺りでは女の子が追いかけ回される事件が頻発していたんです。そんな時、真っ先に噂になるのが彼でした。勝田の両親は警察関係者。両親が高齢になってから生まれた彼は、溺愛(できあい)されて育ちました。お母さんは畑で野菜を育てるのが趣味なんですが、『何を作っても息子が食べてくれる』と嬉しそうに語っていたのを覚えています」(別の近隣住民)
遅きに失したように見える今回の逮捕劇。さらに、勝田は過去の事件で服役中に再犯防止対策として性犯罪者処遇プログラムを受けていたが、まったく効果がなかったことも証明されてしまった。
「性犯罪者の更生プログラムは、減刑、早期出所などのためだけに受け入れの意思を示す受刑者もいます。そうした場合、更生プログラム自体が有名無実化しかねません。さらに、今回の事件は二つの県をまたぐ広域犯罪ですが、捜査範囲を広げるのが遅すぎた。当時は、各県警の情報がコンピュータ管理される前。自分の管轄で起きた事件は自分で解決するという、県警同士の縄張り意識が事件解決を遅らせたのかもしれません」(犯罪ジャーナリスト・小川泰平氏)
犯人の残忍さとともに、警察の不手際も目立った今回の事件。もう二度と、同じような悲劇を繰り返してはならない。