女性漫画家が20キロ痩せに成功したシンプルな思考法

ヒントは「分ける」ことにあった

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正月休み明けに、新年度に、水着の季節が始まる前に……「痩せよう!」という決意を抱いたことのある人は多いはず。

しかし、そう簡単にはいかないのがダイエット道。糖質制限、ロカボ、断食、ランニングetc. チャレンジしてはみるものの、どれも長続きせず三日坊主……という人は少なくないのでは?

そんな悩める孤独なダイエッターたちにオススメしたいのが、ダイエットエッセイ『脱ぽちゃ。20kgヤセてぽっちゃり人生脱出しました。』だ。

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『脱ぽちゃ。20kgヤセてぽっちゃり人生脱出しました。』1巻書影/作・蟻子

身長148cm、体重66.4kgだった作者の蟻子さんは、サブタイトルにもあるように、マイナス20kgのダイエットに成功した過去を持つ。

驚きの変貌を遂げたご本人に話を聞いたところ、そもそも蟻子さんには、自分が太っているという認識がなかったのだとか。

「私は幼少期から太っていたのですが、まったくそれを気にしていなくて、自分が太っているとか痩せているとか考えたこともなかったんです。小学生の頃に友達から『一緒にダイエットしようよ!』と誘われたことがきっかけで、『あれ? それってつまり、私は「太ってる」ってことなのか?』と気付いて。

こんな風にじわじわと周りからレッテルを貼られていったというか、外堀が埋められていったというか……(笑) 1話でも描いたのですが、同級生の男子が私のことを『土偶に似てね?』とこっそり言っているのを聞いたり、こういうちょっとしたことが少しずつ積み重なっていって、どんどん『私はデブだから』と自己認識が変化していきました」(漫画『脱ぽちゃ。』作者・蟻子氏 以下同)

年季の入った”古参デブ”だった、と自身を振り返る蟻子さん。”古参デブ”とは……?

「友人たちとの会話のなかで『最近太ってきちゃったから痩せたい』『一緒にダイエット頑張ろ!』みたいな流れになることが多々あったんですが、『その「痩せたい」と、私の「痩せたい」は一緒なのか?』と心のなかでふと疑問に思いまして……(笑)

というのも、当時の私は痩せている自分というのを経験したことがありませんでした。そんな私の、いわば未知のゾーンを目指す『痩せたい』と、痩せている自分を知っていてそこを目指す人の『痩せたい』は、噛み合わない部分があるのでは? と。そこから、『古参デブ』と『新参デブ』という概念が自分のなかで生まれたんです」

作中で語られる「古参デブ」と「新参デブ」という言葉。「自分の痩せビジョンを知らない古参デブは、目標が漠然としていてダイエットの途中で挫折しやすい」という意見に目から鱗/漫画『脱ぽちゃ。20kgヤセてぽっちゃり人生脱出しました。』1巻より

思春期真っ盛りの高校生時代に、「痩せ体型」への強烈な憧れが爆発した蟻子さん。

ダイエットに挑戦するものの、いつの間にか”自然消滅”的にやめる、というのを繰り返してしまっていた。その根底には、ダイエットに対する複雑な気持ちもあったという。

「なんというか、『人を外見で判断してはいけない』とあれだけ世間一般的には言われているし、自分でも他者に対してそう心がけているつもりだったのに、どうして自分のこととなると、それが適用されないんだろう。

食べたいものを食べて健康に生きてるのは全然悪いことじゃないはずなのに、どうして『太ってるんだから痩せなくちゃ』と自分を責めなきゃいけないんだろう、という葛藤に襲われてしまって……こういうもやもやした気持ちと折り合いをつけるまでに、時間がかかってしまいました」

そんな長年の葛藤を経て、26歳の時に奮起した蟻子さん。「マイナス20kg」という目標を掲げ、それを1年半後に見事達成!

作中では当時を振り返り、ダイエット中の心境や実際の取り組み、詳細なグルメレシピや運動メニューなどがつづられている。

1年半でこれだけの減量に成功したA子こと、漫画『脱ぽちゃ。20kgヤセてぽっちゃり人生脱出しました。』作者の蟻子さん。60キロ台から40キロ台にいたるまでの日々を作中ではつづっている

本作が個性的なのは、蟻子さん自身を投影した主人公・A子と、「アマエ」「ミエ」「ヒガミ」という三人のチビキャラクターたちが織りなす、ちょっぴりファンタジックなストーリー漫画仕立てになっている点だ。

キュートな外見をしている”三姉妹”ことダイエットシスターズだけど、実は彼女たちは、A子の心にひそむ「甘え」「見栄」「ひがみ」の深層心理が具現化した存在

「我慢しないで食べちゃおうよ!」

「失敗してみじめな気持ちになるくらいなら、やらない方がマシ!」

「スタイルいい人と自分は違うんだから、あんな風になれるわけないじゃん……」

と、三者三様の言い分でA子のやる気をそいでくるお邪魔虫なのだ。

ダイエットシスターズの登場に、一瞬、「魔法とかでラクして簡単に痩せられる!?」と勘違いしたA子だったけど……?実は”お邪魔”シスターズだった!/漫画『脱ぽちゃ。20kgヤセてぽっちゃり人生脱出しました。』1巻より

「ダイエットに取り組んでいるかのような疑似体験ができると同時に、読者が自己投影しやすい作品にしたいと思っていました。ただ、私の実践したことだけを描いても、読者からすると『他人の成功体験を眺める』というだけにもなりかねないなぁと。

そこで自分がダイエットしていた当時、一番厄介だった感情『アマエ(甘え)・ミエ(見栄)・ヒガミ(ひがみ)』をキャラクター化し、主人公のA子と対話させてみることにしました。

三人を登場させたことで、A子の内面もよりツッコんだところまで描けるようになったので、エッセイでありつつ、ストーリー漫画のようにも楽しんでもらえる内容になったと思います」

三姉妹がA子にぶつける言葉は、自身の体型に悩み、ダイエットに挑戦したことのある人ならチクリと胸に刺さるものがいっぱい。そんな声になんて負けるか! と目標に向けて努力するA子の姿を見ていると、自然と応援したくなってくる。

ダイエットシスターズからの言葉で、完全にやる気スイッチが入ったA子。ダイエットへの熱意をメラメラと燃やす!/漫画『脱ぽちゃ。20kgヤセてぽっちゃり人生脱出しました。』1巻より

ダイエットに成功した蟻子さんだが、体型の変化はもちろんのこと、内面の変化の方が自分にとっては大きかったのだという。

「以前の自分なら、友人と食事に行った時なんかに『体重気にしてるってバレたくないな』という見栄や、『自分に合わせてもらうのも悪いな』という申し訳なさが先に来て、『ヘルシーなメニューのお店でもいい?』とは言い出せなかったと思います。それで後からきっと、『言えばよかった~』と後悔していたんじゃないかと。

でも、恥ずかしくても周囲に打ち明けて、『付き合わせてごめん』と謝りつつダイエットしていくなかで、周りの人たちの協力を『ありがたい』と感じる気持ちの方が大きくなっていって。いい意味で、人の好意に素直に甘えられるようになったと思います。それに、『あの時頑張れたんだから大丈夫! 私ならやれる!』とダイエットの日々が今の自分の自信にもつながっています」

A子が最初のマイナス5kgのために決めた「12のすべきこと!」リストの一部を紹介! 1個1個はそんなに難しくないので、マネしてやってみるのも手だ/漫画『脱ぽちゃ。20kgヤセてぽっちゃり人生脱出しました。』1巻より

漫画アプリ「パルシィ」で連載中の『脱ぽちゃ。』だが、「コメント欄によせられる感想に励まされているだけでなく、ダイエットの体験談や悩みも多くよせられてすごく勉強になっている」と語ってくれた蟻子さん。

「ダイエットは、孤独な闘いになりがちだと思うんです。本作は『私の場合はこうでした』というひとつのケースですが、『こんな風に悩むのは私だけじゃなかったんだ』『一人じゃないんだ』と今現在頑張っているダイエッターさんたちを少しでも勇気づけられればと思いますし、これからダイエットに挑もうとしている方にとっては、『自分だったら、どんなやり方なら目標達成できそうかな?』と考えるきっかけになってくれれば嬉しいです」

ビリー隊長に叱咤激励されながらエクササイズに励む、『ビリーズブートキャンプ』が日本で大流行したのが今から10年ほど前。

これからは、漫画を読んでやる気と勇気をもらいながらダイエット、というのもアリなんじゃないだろうか。

 

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  • 取材・文大門磨央

    石川県出身。雑誌やWEBを中心に映画、アニメ、漫画などのコラムを執筆中。この1年で7キロ太った”新参デブ”で、現在ダイエット中。

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