24歳ミカエル・ミシェルに密着!~仏で女性騎手年間最多勝
平日に観客1万人、日本競馬界を沸かせる“黒船”の貴重なプライベートショット
日本競馬界に〝黒船〟がやってきた。その名はミカエル・ミシェル(24)。フランス出身の美人騎手だ。母国で女性騎手年間最多勝記録を樹立したミシェルは、今年1月24日に日本で短期騎手免許を取得。日本での初白星を飾った1月29日のレースには、平日にもかかわらず、地方競馬としては異例の1万人が詰めかけた。
ミシェルが、日本に来た理由を明かす。
「昨年8月に札幌のレースに招待されて、初めて日本を訪れました。そのレースで、フランスじゃあり得ないほどの大歓声を浴びて……。もう『サイコー』って気持ち。フランスの競馬は男性社会で、あまり女性は注目されません。でも日本は女性だから軽んじられるということがない。この国の騎手になりたいと思いました」
ミシェルの朝は早い。朝6時、所属する川崎競馬場・山崎裕也厩舎に現れた彼女は、装備を身につけると、調教場へと駆け出した。美しいブロンドヘアをヘルメットにおさめ馬に跨(またが)ると、男性騎手顔負けの迫力ある走りを見せた。
「子供の頃から、男性と競うのが好きなんです。レース中に前を走っている馬が邪魔になったら、だれが相手でも『イカセテェ――』って日本語で叫びます。そう言えば、みんなどいてくれますね(笑)」
来日以来、早くも地方競馬で17勝(3月3日現在)。ゆくゆくはJRA(中央競馬)デビューを目指し、競馬漬けの毎日を送っているという。
「朝はタクシーに乗って競馬場に向かい、食堂で食事をします。食べながら、競馬新聞で今日のレースをチェック。日本語で書かれていますが、出馬表の内容はだいぶわかるようになりました。過去のレース結果から自分の馬や相手の馬を分析し、その後はレース本番。一日7~8レース走ります。レース後は取材を受けて、19時くらいに帰宅。次の日に乗る馬のビデオなどを見て研究します。プライベートの時間はほとんど取れないですが、充実していますネ」
今回本誌は、そんなミシェルの貴重なオフにも密着。訪れたのは、川崎のショッピングモールだ。彼女は休みがあると、恋人兼トレーナーの男性とよくここを訪れるのだという。
行きつけのレストランでは大好きなパスタをパクリ。ガチャガチャで犬のマスコットを出してはしゃぐなど、24歳らしい可愛い一面も見せてくれた。
「日本で行きたいところは山ほどあります! この前、都内の茶室に行ったのですが、静かで穏やかな空間に感動して泣いてしまいました。伊香保温泉に行ったときは、お湯が熱くてなかなか入れなかったです……。慣れていきたいです(笑)」
「ずっと日本にいたい」と語るミシェル。フランスから来た美人騎手が、日本競馬界をさらに盛り上げてくれるはずだ。
オフの日のむじゃきなミシェルを密着撮
『FRIDAY』2020年3月20日号より
- 撮影:濱﨑慎治