新型コロナで加速する「リモートワーク」必須アプリ&ツールはこれ

現役リモートワーカー愛用の便利ツール&メリット・デメリットも紹介

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渋谷区の本社から、リモートワーク中の社員とテレビ会議を行うRECEPTIONIST代表の橋本氏

新型コロナウイルスの感染拡大によって、日本人の働き方に変化が起こり始めている。2月25日、大手広告代理店・電通は、同社の社員から新型コロナウイルスの陽性反応が確認されたことを受けて、本社ビルの全従業員を原則「リモートワーク」にすると発表。感染者が出ていない企業でも在宅勤務の導入が始まった。東京オリンピックに向けて、政府が猛プッシュしていたリモートワークだが、皮肉にも新型コロナウイルスがキッカケで世の中に浸透していくことになりそうだ。

会社からいきなりリモートワークをやれと言われても、何から手を付ければいいかわからない人は多いはず。現役のリモートワーカーたちは、いったいどのように仕事をしているのか。’16年の創業時からリモートワークを導入している、RECEPTIONIST(レセプショニスト)代表取締役の橋本真里子氏が言う。

「弊社社員の一日は、社内のコミュニケーションツールとして使っているビジネスチャットアプリのSlackに、当日の稼働時間や作業内容を書き込むことから始まります。弊社のサービスである受付システムの開発担当エンジニアは基本的にリモートで仕事をしており、Slack上で他の社員とコミュニケーションを取るケースも多く見られます」

Zoomでテレビ会議

リモートワークを行っている会社の中には、自前のオフィスをあえて持たないところもある。全社員42名が17都道府県に散在し、全員がリモートワークを実践している、ソニックガーデン代表取締役の倉貫義人氏が話す。

「普段はテレビ会議アプリのZoomを利用しています。端末さえあれば誰でも使うことができるため、お客様との打ち合わせでも使うことが多いですね。事前に用意しておくのはノートパソコンとマイク付きイヤホンだけで、特別なデバイスは必要ありません。

ちなみに、私は社内でチームワークを醸成するために、『リモート飲み会』を行っています。各々がパソコンの前に好きなお酒とつまみを持ってきて、オンラインのツールで会話するという試みですが、この時に使うアプリもZoom。先にURLを作っておいて、参加したい人に伝えておくだけなので便利です」 

新型コロナウイルスの感染が拡大する今、取引先を直接訪問するのは憚られる。それなら、テレビ会議を提案してみるのもいいかもしれない。

「公共交通機関などで移動する必要がないので、今なら感染のリスクも避けられるし、その時間を別の作業に当てられます。対面型の仕事に依存しない会社は、今回の新型コロナウイルスのような災害時でもスムーズに仕事を行えています」(あまねキャリア工房代表の沢渡あまね氏)

リモートワーカーが愛用している便利ツールはこれだけではない。都内のIT企業で働くWEBエンジニアは話す。

「ZoomやSlackはもちろん必須ですが、私の場合はそれに加えて文書管理ツール『Quip』を使っています。複数人がリアルタイムで文書を共有・編集できるツールで、Zoomを使って打ち合わせをする時、議事録をリアルタイムで取るために利用することが多い。 

画像編集ツール『Skitch』もオススメですね。キャプチャした画像に、文字や矢印をカンタンに書き加えられます。伝えたい箇所に直接メモや注釈を書き込むことができるので、取引先に文章だけで説明するよりわかりやすい。PDFファイルにも書き込めるので便利です」

また勤怠管理には『ジョブカン 勤怠管理』、経費精算には『マネーフォワード クラウド経費』というツールがある。どちらもクラウド上でデータを管理しているため、自宅にいながら申請ができる。

リモートワークの落とし穴

良いことばかりに思えるリモートワークだが、リスクも抱えているという。ITジャーナリストの三上洋氏が警告する。

「新型コロナウイルス対策としてリモートワークが注目されている今、コロナに便乗した企業向けのメール攻撃が多発する可能性がある。例えば第三者が取引先の企業に成りすまして『リモートワーク対策としてこれを読んでください』と添付ファイルを開かせようとするメール攻撃が考えられます。不安な心理につけこまれて、不用意にリンクや添付ファイルを開かないよう用心しましょう。 

平常時、ハッカーは企業を直接狙うことが多い。しかし今は、企業の情報を個人が外に持ち出していることが多いため、社員や派遣社員などの個人を狙っています。急遽始まったリモートワークで不慣れな人がたくさんいる。悪意ある第三者が情報漏洩を企んでいるのです」

とはいえ、リモートワーク導入の流れは変わりそうにない。やってみると意外に快適で、意思決定がしやすいといったメリットもある。今年の春からは5Gが始まり通信環境が劇的に良くなるので、より広まっていくだろう。日本人の仕事のあり方が変わる日も近そうだ。

汐留にある電通の本社ビル。勤務する全従業員5000人がリモートワークを実施中

『FRIDAY』2020年3月20日号より

  • 撮影鬼怒川毅(橋本氏) 蓮尾真司(電通本社)

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