錦織圭と渡哲也、北川景子と高畑淳子ほか「芸能界の華麗なる一族」
知っていそうで知らない テレビで活躍する有名人たちの関係
キムタクの主演ドラマ『華麗なる一族』が放映されたのは’07年のこと。山崎豊子がこの作品で描いたのは、血に血をつないで勢力を拡大していく銀行家・万俵の姿だった。この原作は、いま読んでも決して色褪せていない。岸信介の孫にあたる安倍晋三や、吉田茂の孫の麻生太郎。日本の政界は「血脈」や「世襲」に支配されているといっても言い過ぎではない。
ところが、どうやらその流れが芸能界にも押し寄せているようなのだ。言われてみれば「○○の妹、デビュー!」というニュースや「実は私たち、いとこ同士なんです」的な告白が頻発している。そこで本誌取材班は「芸能界の親戚関係」、その実態をリサーチしてみた。
近年で話題となったのは、北川景子と高畑淳子が親類関係にあるという事実。北川の夫・DAIGOの祖父が竹下登元総理であることを思えば、もはや北川は芸能界と政界とに血脈をもつ圧倒的勝ち組といえるかもしれない。そして見逃せないのは、柄本&安藤一族の隆盛だ。次期朝ドラ『まんぷく』のヒロイン・安藤サクラは、奥田瑛二&安藤和津夫妻の娘。そしてその夫・柄本佑は柄本明&角替和枝の子、さらに各兄弟も活躍中、となれば当代一の芸能一家、と呼べるだろう。
ほかにも「血の濃さ」を感じさせる組み合わせや意外な関係性がズラリ。スターの才能は遺伝子で受け継がれたのか、それとも恵まれた環境で育ったのか。スターの血脈を知ると、テレビが10倍面白くなるかもしれません。
なぜ最近「親類関係にある芸能人」が次々と発覚するのだろうか。その背景が気になるところだ。
「まず、芸能人の数が圧倒的に増えた、というのが根本的な大きな理由です。俳優、ミュージシャンというくくりを超えた”タレント”が激増していますからね」と語るのは、芸能リポーターとしておなじみの石川敏男氏だ。
「昭和の頃には北島三郎を頼っていとこの松前ひろ子が歌手になったり、山川豊の活躍に憧れ兄の鳥羽一郎が漁師から歌手に転身したり、というニュースが報道されていましたが、比較的レアケースだった。ところが、これだけタレントが増えれば事務所にとっても、メディアにとっても”○○の甥の若手俳優!”といったキーワードは、他のタレントと差別化できる格好の材料になります。同世代にひしめく、多数のライバルの中で埋もれないためには、非常に大きな強みとなるはずです」(同・石川氏)
もうひとつ、ネットが発達したことも背景にあるようだ。
「タレント本人にとっても、自分をアピールするために、最も関心を得やすいシンプルな”切り札”です。今はそんなに著名ではない芸能人が、ブログやSNSで簡単に発信できる時代。そこで明かされることが多いですが、売れている側の親族が苦々しい顔でスルー、ということも増えていますよ」(同・石川氏)
いずれ、タレントが「血統書つき」と評される時代が来るのかもしれない。
実家は名古屋の老舗医院、という舘ひろし。実は旧士族の家系というお坊ちゃんだ。河野家とは縁戚。いずれは政界進出となるか? またデザイナーの山本寛斎と東京藝大出身の伊勢谷友介はなんと32歳差の異母兄弟だ。芸能ツウの読者のみなさんには、少々簡単なクイズだっただろうか
写真:AFLO(高木姉妹)