財務省福田事務次官、米山県知事らエリートのセクハラ・援交人脈図 | FRIDAYデジタル

財務省福田事務次官、米山県知事らエリートのセクハラ・援交人脈図

エリートたちがやらかしたスキャンダルの構図が丸わかり

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都内の自宅から出てきた、福田事務次官。退職金5300万円を受け取れるかは未定だ(4月25日現在)

「セクハラ&援助交際」の衝撃が収まらない。テレビ朝日の女性記者へのセクハラ行為で辞職が決まった財務事務次官の福田淳一氏(58)。そして、出会い系サイトで知り合った複数の女子大生と「1回3万円」の援助交際をしていたとして、こちらも辞職を表明した新潟県知事の米山隆一氏(50)だ。

福田氏と米山氏は、ともに日本トップクラスのエリート。その人脈は政財官界の中枢に及び、複雑に絡み合っている。その相関関係を図示したのが次頁のモノだ。この図を元に、堕ちたエリートたちの人脈を紐解いていこう。

福田氏は神奈川の名門、県立湘南高校出身。東大法学部を卒業して、大蔵省に入省したのは、’82年。元号で言えば昭和57年のこと。この年の入省者は「魔の57年組」と呼ばれるほど、多士済々なのだ。3月27日に、国会の証人喚問を受けた、前国税庁長官・佐川宣寿氏(60)もその一人。4月23日、『森友学園』との間の契約、交渉の文書改ざん事件について大阪地検特捜部から任意聴取を受けていたことが判明。改ざんの関与を認めているという。森友学園との交渉時に理財局長を務めており、”最大のキーマン”と呼ばれる、元国税庁長官・迫田英典氏(58)も同期。安倍晋三総理(63)の地元、山口県出身である。「57年組」で政界に進出したのが、片山さつき参院議員(58)。東大時代、この片山氏のスコート姿を見に、福田氏がテニスコートに通っていたというのは、関係者のなかでは知られたエピソードだ。

「’98年に発覚した大蔵省の過剰接待事件、いわゆるノーパンしゃぶしゃぶ事件。この時、大蔵省の職員ら7名の逮捕者が出ましたが、唯一逮捕されたキャリア官僚がS氏という人物でした。彼も『57年組』だったんです。裁判で確定しただけでも、銀行や証券会社から40回の飲食と20回超のゴルフ接待を受けていたようです。しかし、S氏が逮捕されたあと、『57年組』は彼のために省内でカンパを募っていたそうです。身内意識が強く、お互いをかばい合おうとする性質が強いのです」(財務省関係者)

この年のキャリア入省者は27名。そんなわずかな人数の中になぜこれだけの数の異色の人材が集まったのか。ジャーナリストの岩瀬達哉氏が話す。

「『57年組』が採用された時の大蔵大臣は、”ミッチー”こと渡辺美智雄氏でした。その渡辺氏から『変わったヤツを採れ』という方針が下っていたんです。さらに、当時、採用を行う秘書課企画官だったのが、中島義雄氏。大蔵省腐敗の源流とも言える人物です」

この57年組の翌年に入省した「58年組」の一人が、主計局長の岡本薫明(しげあき)氏(57)。ご多分に漏れず、東大法学部を卒業し、大蔵省内でエリートコースをひた走ってきた。超秀才たちが集まる財務省内で”十年に一人の逸材”と呼ばれている。太田充・理財局長(58)も「58年組」。3月19日の参院予算委員会で与党議員から「安倍政権をおとしめるために意図的に変な答弁をしているのか」と質問され、「いくらなんでも、それはいくらなんでもご容赦ください!」と反論した姿をご記憶の方も多いだろう。さらに、福田氏のセクハラ事件以降、次官職を代行しているのが、「60年組」の矢野康治官房長(55)。福田氏からセクハラを受けた女性記者について「(名乗り出るのが)そんなに苦痛なのか」と発言し、批判を受けた。矢野氏も迫田氏同様、安倍首相の地元、山口県出身だ。

「岡本氏、太田氏と同期二人が交代で事務次官を務め、その後は矢野氏という流れが規定路線だった。岡本氏は文書改ざん事件が起きた時、国会対応を仕切る官房長の座に就いていましたし、他の二人も国会対応や失言で世間の印象は良くない。一般的に考えれば次官の目はない。ところが、財務省内では、佐川氏が論功行賞で国税庁長官に就いたように、規定コースを実現させたいという声が強いのです」(前出・関係者)

これだけ不祥事を連発しても、省益しか考えていないのだろう。

「大蔵省、そして財務省には予算編成権という絶大な権限があります。他省庁がその権限にひれ伏す姿を見て、『自分たちは特別だ』という意識が作られていく。そうして組織が腐敗し、不祥事が起きるのです」(前出・岩瀬氏)

逮捕社長と飲み友達

一方の米山氏も経歴はピカピカだ。新潟県北魚沼郡に生まれ、幼い頃から神童と呼ばれていた。超名門、灘高校に進む。

「米山君は中学からじゃなく、高校から灘に来ました。勉強は学年でもトップクラスでした。雰囲気は昔からあのままです。話し方も物静かで、おとなしいタイプの人でしたよ。勉強ができた事は覚えているんですが、他はあまり印象に残っていません」(灘高校の同級生)

灘高校を卒業後、東大理科Ⅲ類に入学。在学中には旧司法試験にも合格しているというオマケつきだ。東大病院、ハーバード大学附属マサチューセッツ総合病院などを経て、’16年10月に新潟県知事に当選。柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に慎重だった前知事の路線を引き継いだ。そのため、原発再稼働を推し進める、今井尚哉首相秘書官(59)を始めとする安倍官邸とは事あるごとに対立してきた。

米山氏の灘高校の同級生には、名門大学病院の部長や中央省庁の課長クラスがごろごろしている。ちなみに同じ灘高校出身者には、コンパニオンとの抱きつきハレンチ写真が流出した、沖縄・北方担当相の福井照氏(64)もいる。さらに東大医学部の同級生には、ある有名官僚もいる。

「平成6年に外務省に入省した、小沼士郎氏です。医師免許を持つ外交官という異色の人材で、’14年に西アフリカでエボラ出血熱が大流行した際には、ガーナに派遣された。『国連エボラ緊急対応ミッション』の上級顧問として、現場を取り仕切りました。現在はEUの日本政府代表部で参事官をしています」(全国紙記者)

米山氏の本当の友人と呼べる存在だったのが、齊藤元章氏。’17年12月、国立研究開発法人の助成金を騙し取ったとして、東京地検特捜部に逮捕された、スーパーコンピュータ開発会社『PEZY』の社長だった人物だ。齊藤氏は永田町、霞が関に人脈を張り巡らせ、麻生太郎財務相(77)にも食い込んでいたと言われる。

「齊藤氏は新潟県出身で、新潟大学医学部を卒業後、東大病院に勤務していた。その時に同僚だったのが、米山氏だったのです。二人で飲みに行くほど親しい関係だったようです。米山氏は事件当時、『私は事件とは関係ない』と話していましたが、齊藤氏は新潟県庁にも食い込もうとしていたのではと囁かれました」(同前)

かくも華やかな人脈を誇った福田氏と米山氏。二人はともに天才少年と呼ばれ、最高学府を卒業し、エリート街道をまっすぐ歩んできた。「自分は特別」という特権意識が、「自分なら許される」「自分だけはバレない」と、ハレンチ行為に走らせたのではないか。

会見を終え、会場を後にする米山知事。「好きになって欲しくて(カネで女性の)歓心を買おうとした」と釈明した

撮影・写真:蓮尾真司(1枚目)、時事通信社(2枚目)、鬼怒川毅、共同通信社、時事通信社

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