新型コロナで浮き彫り お父さんの「リモートワーク」悲喜こもごも

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新型コロナウイルスの流行で、図らずも推進されることとなったリモートワーク。満員電車で出社したり、オフィスで遅くまで残業したりする必要がなくなり、心身ともに健康になるはずのお父さんたちだったが、現実はそううまくはいかなかった……!?

新型コロナウイルスの感染拡大に収束の兆しが見えない中、在宅勤務や時差出勤を実施する企業が増えている(東京都新宿区) 写真:時事

そこで慣れないリモートワークに励むお父さんたちと、そもそもお父さんが家にいることに慣れない奥様方のリアルな声を集めた。

「早めにリモートワークを導入したウチの会社。リモート初日、家を出るはずの時間にゆっくりとテレビを見ていたら、妻から『あれ? 会社は?』と聞かれました。『今日からリモートだよ』というと、無言でジーーーーーーーーッと見つめられ……無言の圧力に耐えきれず『あ、でも打ち合わせがあるんだった!』とイソイソと外出。

その日は近くのカフェでずっと仕事をしていました。それからもなんだかんだと外で仕事をしているので、これでは感染拡大防止になっていないのでは、と思っています」(40代・I T企業・男性)

「家の近所のサウナがリモートワーカーに大人気! サウナ側もそれを見越して電源やフリーWi-Fiを設置しているので、仕事の合間にサウナに入るという最高の環境で仕事をしています。同じようにパソコンを持ち込んで仕事をしている人たちと毎日顔を合わせているので、しばらく見かけないと『大丈夫かな?』と心配になることも(笑)。

直接会話がないものの、確実にコミュニティができてきていると思います。なぜ家でやらないかって? 家だと子どもの“遊んで遊んで攻撃”がスゴくて。サウナなら食事もできるので、嫁も一人分作らなくて済む。そんな事情を抱えた人たちが集まってきているんです」(30代・メーカー・男性)

お父さんたちにとっては、居場所確保が最大の問題だ。本来は自宅でやるべきなのだが、住宅事情や家庭事情で、なかなか難しいのが現実。それに伴い、こんな“被害者の声”もあった。

「コロナのせいで、取引先との会食はすべてキャンセルに。会社もリモートになったんですが、やたらと先輩に会社に呼び出されるんです。それは『会社に来い』ということではなく、『会社の近くで飲むから来い』ということ。

リモートはあくまで推奨であって絶対ではないので、家庭に居場所のない先輩たちは結局会社で仕事をしているんです。さらに夜の予定もないので、飲みに行こうという話になる。で、独身の僕が呼び出される訳です。家で仕事して、会社の近くで飲んで、家に帰る。何なんでしょうね(笑)」(20代・システム・男性)

顔を合わせるコミュニケーションも大切だが、これでコロナに感染した日には目も当てられない。一方で、自宅に一日中夫がいるという“非日常”を味わっている妻はどうか。

「共働きで二人の子どもがいます。私は日勤、夫は夜勤なので、とにかく調整が難しい! 子どもたちが起きている時間は、寝室でテレカン(電話会議)をするしかないのですが、それだと夫を起こしてしまうし、私と子どもたちが寝ている間は夫がタイピングする音やテレカンの声が気になる……。日本の住宅事情では書斎が持てないので、リモートワークは無理があります」(30代・マスコミ・女性)

「生後半年の赤ちゃんがいて、私は育休を取っているんですが、泣き声で仕事に集中できない夫はイライラ。食事を作る機会の増えた私もイライラ。お互いにイライラしてこのままでは離婚しかねないので、一時的に私の実家に避難することにしました。これでうまくいけばいいのですが……」(20代・サービス・女性)

限られた空間に大人が二人、それも一日中一緒となると、どれだけ仲が良くてもストレスになる。ましてや女性側の家事・育児負担が大きければ、なおさらだ。ところが、こんな貴重な声もあった。

「日頃は出張続きで、ほぼ家にいない夫。でもコロナで出張がなくなり、リモートワークになったので、家にいる時間が多くなりました。パパ大好きな子どもたちは大喜び!

家を空けることが多い分、家にいるときは夫が家事育児を100%やってくれるので、とてもありがたいです。コロナも悪影響ばかりじゃないなと思いますね」(30代・主婦・女性)

まさに“神夫”。想定外の出来事でストレスを溜めている家庭と、家族と過ごす時間が増えた貴重な機会と捉える家庭。この差はやはりお父さん側の姿勢なのだろうか。

「外出先から帰ってきたのに、洗わない手で触った!」と大ゲンカになった夫婦の話がネットニュースになっていたが、“コロナ離婚”がトレンドワードになる日もそう遠くないかも知れない。それが現実になる前に、一刻も早く収束してくれることを願う。

  • 取材・文周防美佳

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