香港の博士が緊急開発!「コロナマスクの作り方、教えます」

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「自由に作ってもらってかまわない」

2020年3月現在、多くの日本人を悩ませているのがマスク不足問題だ。中国における新型コロナウイルスの発生が広く知られるようになった1月20日以降、マスクは急速に品薄になり、2月にはほぼ買えなくなった。

現在、日本でマスクを入手するにはネット商店で高額な転売品を買うか、まれにドラッグストアに入荷されるお一人様数点限定のマスクを長蛇の列に並んで買うか、地方などで運良くマスク自販機がある病院を見つけるか、くらいしか方法がない。

多くの人は、本来は使い捨てのマスクを消毒や洗濯してだましだまし使っているだろう。医療リテラシーやコネ・財力などを持たない弱者ほど、マスク問題は深刻だ。

「安価で安全なマスクが必要だ。私が発明した自家製マスクの製法はネット上にもアップしてある。必要な人が使ってほしい」

香港で取材にそう答えたのは、かつて香港中文大学の講師や、予備校の人気化学教師を務めていた退職者のK.クウォン博士だ。

2月中旬、クウォン博士は布を用いた手作りマスク「HK MASK」の製法を開発。ただの布のマスクにフィルターを入れるだけ……という、一見すると「しょぼい」品だが、軽く見てはいけない。

実際に付けてみると顔に完全に密着する構造になっているうえ、フィルターの選択次第では0.3µmの試験粒子を85~90%まで捕集できるレベル(いわば、アメリカのマスク規格でいう「N95」ならぬ「N85」である)まで防御力を向上できる、というのだ。

「サージカルマスクは3層構造になっている。もっとも、実は内側と外側の素材はあまり大事ではない。中間に入れるフィルターが重要なんだ。逆に言えば、フィルターがしっかりしていれば、外側は布でもいい」

中身に使うフィルターは、香港のエアコン会社が売っているもの。ナノファイバー製は1枚2HK$(約28円)、マイクロファイバー製は1枚1HK$(約21円)で調達できるため、外側の布マスク部分さえ買うか自作するかすれば、格安でマスクを使えるようになる。布部分は使用ごとに洗い、アイロンをかければ清潔だ。

「3つの点に注意した。1つ目はすべての空気がフィルターを通過する構造にすること、2つ目は顔面に完全にフィットする形状にすること、3つ目はマスクを外から見て、フィルターの装着状態を確認できることだ」

クウォン博士はパテント権を放棄しており、各自がこのマスクを自由に作ってもらって構わないとのこと。

博士の趣味は写真撮影であり、これまでは日本に行って立山で雷鳥を撮ったり下北半島の仏ヶ浦で風景を撮ったりと、悠々自適の生活を送っていた。

昨年の香港デモでは現場で写真を撮っていたところ催涙弾を打ち込まれ激怒。その後は化学知識を活かし、催涙ガスの成分や防御法などについてネットに公開して人々を助けたという正義の博士である。

「病気は政治的立場を問わずにかかるものだからね。黄色(デモ派)か藍色(政府派)かを問わず、マスクで香港を助けたい。マスクによって社会に融和してもらいたいよ」

HK MASKの作り方と装着の方法は、下記のリンクを参照してほしい。

HK MASK 型紙ダウンロード https://bit.ly/32lWrtZ
HK MASKの装着動画 (中国語・英語字幕)  https://www.youtube.com/watch?v=bttYhG1laJk

  • 取材・文/安田峰俊写真・kurekaoru(一枚目)

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