不法侵入、隠し撮り、フジテレビ『とくダネ!』乱暴すぎる取材現場 | FRIDAYデジタル

不法侵入、隠し撮り、フジテレビ『とくダネ!』乱暴すぎる取材現場

小倉キャスターはご存知か? 怒っているのは谷岡郁子(至学館大学学長)だけじゃなかった

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至学館大学学長の谷岡氏は「間違いなく被害を受けた」と本誌に断言した


「お昼を食べようと外に出たら、家の前にカメラマンと男性ディレクターが4人ほどいて、ガーッと走ってきたんです。『止めて下さい!』と叫んでも聞く耳を持ってくれず、もみ合いになりました。私は体を押さえつけられた。これは間違いありません。こんな取材が許されるはずがありません」

至学館大学学長の谷岡郁子(くにこ)氏(63)は、本誌の独占取材にそう怒りを露(あらわ)にした。

日本レスリング協会強化本部長だった栄和人氏(57)のパワハラ問題が、思わぬ騒動に発展している。協会のパワハラ認定を受け、4月8日、フジテレビ『とくダネ!』のディレクターが谷岡氏を直撃取材。その際に軽傷を負ったとして、谷岡氏が被害届を提出したのだ。

谷岡学長は「肩にくっきりと指の痕が残っている」と関係者に語っているが、フジテレビ企業広報室は「体は接触しておらず、何故そのような被害届を提出されたのか当方としては理解に苦しんでおります」とコメント。12日放送の『とくダネ!』でも取材時の映像を公開して潔白を主張し、小倉智昭キャスター(70)は「視聴者の皆さんはどのようにご覧になりましたでしょうかね」と語った。

真っ向から食い違う両者の言い分。しかし、『とくダネ!』が取材現場でトラブルを起こすのは今回が初めてではない。本誌はこれまで、同番組の「乱暴すぎる取材」を目撃してきた。

不法侵入して刑事が激怒

’11年1月10日、東京都目黒区の老夫婦が殺傷される事件が起きた。2月10日に容疑者が逮捕されると、『とくダネ!』のリポーターらは、2月15日、福島県いわき市にある容疑者の自宅を訪れた。

本誌記者の前を横切り、ズカズカと敷地内に入っていくスタッフたち。裏庭に回り、窓を叩きながら「出てきてください!」と、容疑者の家族に大声で呼びかける。

だが、偶然にも家には、事情聴取をしていた警視庁の刑事がいた。警察手帳をかざしながら玄関から出てきて、『とくダネ!』スタッフを整列させる。

刑事
「お前ら全員名刺出せ。不法侵入なのはわかっているだろ」

スタッフ
「勘弁してください……」

スタッフらは平身低頭で謝って解放されたが、「すみません、この件は内密に」と本誌記者に念を押して帰って行った。

被害者遺族を隠し撮り

’15年8月、大阪府寝屋川市で中学1年生の男女が殺害される痛ましい事件が起きた。メディアでは連日、事件の詳細が大きく報じられたが、『とくダネ!』のやり方はあまりにも遺族感情を無視したものだった。「撮影と録音は絶対にしない」という約束だったにもかかわらず、8月31日の番組内で、隠し撮りした被害者祖母のインタビューを放送したのだ。

当然、放送を見た祖母は怒り、番組に抗議。すると、翌日の9月1日、番組スタッフが祖母の自宅に”釈明”に訪れた。3枚目写真がその場面だが、スタッフは苦しい言い訳を繰り返すばかりだった。

これらについて本誌はフジテレビ企業広報室に取材したが、不法侵入および隠し撮りについて「事実はございません」と回答した。中央大学総合政策学部特任教授(放送文化論)の市川哲夫氏が言う。

「取材上のコンプライアンスは、年々厳しくなっている。報道の自由が尊重されるのは当然ですが、一方で取材によって被害を受けたと申し出る人がいるならば、その声には真摯に対応すべきでしょう」

現場で仕事に熱中するあまり、取材相手を怒らせてしまうのはないことではないが、トラブルになったら誠実に対応するのが筋というもの。トラブルを「なかったこと」にしたら、より大きなトラブルを招く。本誌はそんな『とくダネ!』の姿勢を心配しているのだが……。

’11年2月、殺人事件の加害者宅に不法侵入し、中にいた刑事(手前)から大説教をされるリポーターら

’15年8月に被害者遺族を隠し撮りして放送した翌日、番組スタッフが遺族の自宅を”釈明”のため訪ねた

写真・撮影:共同通信社(1枚目写真)、三好健志(2枚目写真)、小川内孝之(3枚目写真)

 

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