スピード違反取締りが劇変…これが最新「移動式オービス」だ

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スピードを出してしまいがちな深夜に違反車を狙う。3月現在、各都道府県警の8割近くが導入済みまたは導入予定だ

「仕事帰りの深夜、いつも通りに首都高速を車で走っていたら、非常駐車帯に三脚式のカメラが設置されているのを見つけました。それがウワサに聞いていた『移動式オービス』だったんです。スピードを出していなくて助かりましたよ。事前の警告看板もなかったうえ、翌朝には姿を消していました」(40代会社員)

スピード違反の取り締まりが劇的に変わろうとしている。

いま多くのドライバーは、高速道路や国道などの幹線道路で、「自動速度取締機設置路線」という看板を見たら、アクセルを緩めていることだろう。だが、全国各地の警察が導入を開始した「移動式オービス」にはそれが通用しない。オービスの場所をリアルタイムで共有できるアプリ「オービスガイド」を運営する有限会社パソヤの大須賀克巳氏が語る。

「警告看板を置くかどうかは、都道府県によってバラバラです。目撃情報によれば、愛知県、東京都、千葉県では置いてないですね。また設置されていても、大きさや色が統一されていないため見落としがちで、とくに夜になると見つけることは難しい。カメラのすぐ手前や反対車線に置いてあることもあるようです。 

もともとは通学路などの生活道路での取り締まりが目的でしたが、いまはバイパスや高速道路などあらゆる道路で目撃されています。しかも、初めての場所に置かれることが多く、事前に特定することは不可能。まさに神出鬼没です」

昨年8月には、移動式オービスによって摘発された30代会社員が出頭を拒否して、埼玉県警に逮捕されている。オービスは制限時速40㎞の県道に設置されていた。千葉県警の元交通事故捜査官で、交通事故調査解析事務所代表の熊谷宗徳氏はこう指摘する。

「移動式オービスは設置場所の制限がほとんどないうえ、機体の費用も固定式と比べると格段に安い。さらに移動と設置も含めて、現場に2名の警察官がいれば運用可能です。そのためドライバーが思わずスピードを出してしまうポイントで効率的に取り締まることができます。今後、台数はどんどん増えるでしょう」 

昨年末には大阪府警も導入を発表している。ちなみに市販のレーダー探知機でも、事前にすべてキャッチすることは困難だという。回避する方法はないのだ。

「傾向でいえば、昼間は歩行者が多い市街地に多く設置されています。昨年から速度超過15㎞未満の違反件数が急増していますが、これは生活道路での移動式オービスによる取り締まりの成果が大きいからだと思われます。夜間はスピードの出やすい幹線道路が対象でしょう。深夜でも雨でも関係なく置かれています」(自動車ジャーナリスト・加藤久美子氏)

移動式オービスが「スピード違反の抑止」という目的から離れ、プライバシー侵害につながらなければいいのだが……。

現場では測定係と記録係の最低二人の警察官がいれば取り締まりが可能だ
早朝、事故が発生しやすいバイパスへの分岐地点で移動式中型のオービスを発見
交通量の多い制限速度60㎞の一般道に移動式小型のオービスが設置されていた

『FRIDAY』2020年3月27日・4月3日号より

  • 写真オービスガイド codon撮影佐藤茂樹

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