朝ドラ『エール』窪田正孝 同年代ライバル内で光る独自の立ち位置 | FRIDAYデジタル

朝ドラ『エール』窪田正孝 同年代ライバル内で光る独自の立ち位置

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6年ぶりの朝ドラ男主人公・古山裕一役を務める窪田正孝。2006年に18歳でデビューした当初はオーディションに落ちてばかりだったというが、2012年の大河ドラマ『平清盛』や2014年の朝ドラ『花子とアン』への出演で知名度を上げ、今や演技派俳優として評価される存在になっている。

2020年2月、映画「初恋」記者会見での窪田正孝 写真:アフロ
2020年2月、映画「初恋」記者会見での窪田正孝 写真:アフロ

三池崇史監督に見い出された才能

母親が雑誌で見つけた事務所のオーディションに合格し、紆余曲折ののち映画『ユモレスク~逆さまの蝶』(2006年公開)でデビューするも、オーディションに落ち続ける辛い日々を送った窪田。2006年、自ら「やりたい」と強く願ったドラマ『チェケラッチョ!! in TOKYO』(フジテレビ系)で、見事初主演をゲット。

ところが『チェケラッチョ!! in TOKYO』が終わると、ひたすらオーディションを受ける日々に逆戻り。「自分に俳優の仕事は合わないのでは」と限界を感じ、最後にするつもりで受けたのが、三池崇史がシリーズ監督を務め、押井守や金子修介、湯山邦彦などが各話監督として名を連ねる特撮テレビドラマ『ケータイ捜査官7』(2008年〜2009年)のオーディションだった。

1年間のシリーズドラマの現場は、やることがてんこ盛り。夢中になって取り組む中で、「俳優は与えられた役を全うすることがすべてだ」という思いに辿り着き、役者を続けていく気持ちが定まった。以来、「10年後に窪田を選んだ理由がわかる」という三池の言葉を胸に、着実に出演作を積み上げ、様々な役柄を通じて演技力を磨いていく。

多くのライバルに揉まれ辿り着いた“独自性”

窪田の同世代は、とにかくライバルが多い。

6〜10歳上までを見上げてざっと挙げるだけでも、斎藤工に綾野剛、山田孝之、小栗旬、藤原竜也、向井理、妻夫木聡、松田龍平、玉山鉄二、水嶋ヒロ、松山ケンイチ、永山瑛太、要潤と主役クラスの役者がズラリ。さらにタレント枠には嵐もいる。

同い年を含む5歳上までに、松坂桃李、佐藤健、三浦翔平、千葉雄大、松田翔太、柳楽優弥、岡田将生、市原隼人、濱田岳、溝端淳平、東出昌大、中村倫也。

さらに少し年下世代には、神木隆之介、中川大志、坂口健太郎、横浜流星、伊藤健太郎、菅田将暉、福士蒼汰、間宮祥太郎、林遣都、竹内涼真、新田真剣佑、鈴木伸之、志尊淳、山田裕貴、山﨑賢人、北村匠海、吉沢亮と、そうそうたる顔ぶれ。

しかも役者だけではなく監督・演出の才能を発揮する者、音楽やダンスなどマルチな才能を発揮する者、演技派からアクション派、アイドル、1つも2つも抜きんでた才能がゴロゴロいるのだ。

そんな中、窪田は実に真面目に、コツコツと経験を積み上げてきた。

数々のドラマや舞台で場数を踏んだのち、窪田を一躍有名にしたのが『花子とアン』の木場朝市役。吉高由里子演じる主人公・はなに恋心を抱く幼なじみという役どころで、生真面目で朴訥で、人の良さがにじみ出る演技が「かわいい、好感が持てる」と話題に。朝ドラ受けの『あさイチ』で、有働由美子アナウンサーが度々話題にするなど、印象に残る脇役となった。

そんな風に、主役の脇を固める個性派として認知された後に主演を務めたのが、TVドラマ『デスノート』(2015年)。当時『デスノート』は2006年に藤原竜也、松山ケンイチ主演で大ヒットした映画の印象が強かったが、窪田は繊細で機知に富み、やがて破滅へと追い込まれていく夜神月(やがみ・らいと)を熱演し、高い評価を得た。

その後、『THE LAST COP/ラストコップ』(望月亮太役)、『東京喰種トーキョーグール』(主演・金木研役)、『MARS〜ただ、君を愛してる〜』(桐島牧生役)、そして29歳にして高校生を演じることで話題となった『僕たちがやりました』(増渕トビオ役)、『アンナチュラル』(久部六郎役)、『ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート』(五十嵐唯織)と、TVドラマに名を連ねていく。

評価として共通しているのは、役者・窪田正孝の色を感じさせずにどんな役にも成りきる “カメレオン俳優”の実力だ。今年2月28日に公開された映画『初恋』では、約10年ぶりに三池監督とタッグを組み、三池が役者としての窪田の成長ぶりを評価。視聴者側も、窪田が演じる役への感情移入が高く、作品への没入感がすごいという意見が多い。

同時に、バラエティ番組で見せる謙虚で真面目な人柄と演技とのギャップ、細身なのに脱ぐとキッチリ鍛え上げられた肉体美に魅了されたファンが続出。若手俳優の中でも、独自の人気を獲得している。

気になる恋愛&結婚事情

若手人気俳優の恋愛といえば、相手にかかわらず好感度が下がるのが一般的だが、窪田の場合は逆に好感度を上げる結果となったのが、多部未華子との交際発覚。「真剣さが伝わってくる」など双方のファンから歓迎されていたが、残念ながら破局を迎える。その後、『僕たちがやりました』の共演をきっかけに交際していた水川あさみと結婚。『エール』放送前の『あさイチ』に水川が出演するなど、夫婦二人三脚で仕事に邁進している様子だ。

『エール』には、『THE LAST COP/ラストコップ』で共演した唐沢寿明が父親役にもなっており、4年ぶりの共演にファンの喜びもひとしお。明るく朗らかな雰囲気のドラマだけに、顔をくしゃくしゃにする、窪田のキュートな笑い顔をたくさん見ることができるのが楽しみだ。

参考資料:『マサユメ』(窪田正孝×写真家・齋藤陽道)

  • 取材・文中村美奈子

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