トランプ×習近平の貿易戦争を読み誤り 安倍外交が無能すぎる

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3月25日、自民党大会で登壇する安倍首相。「日米同盟の絆はかつてないほど強固なものになった」と空しいアピール

「ゴルフをやり、ファーストネームで呼び合うなど、仲良くなることはいいことだとは思いますが、プライベートとビジネスはまったく別。ましてや外交ならなおさらです。相手は大統領なのですから、国の利害に関わることになれば、個人的な感情を除いて行動するのは当然。安倍(晋三)首相は、そういうところが理解できていない」(外交評論家の天木直人氏)

3月23日、ドナルド・トランプ米大統領(71)が、米国に輸入される鉄鋼・アルミニウム製品に高い関税を課すことを一方的に導入した。その主なターゲットは、中国。米中を対立軸とした「世界貿易戦争」が今、始まろうとしている。

こうした中、日本には大統領とは「ドナルド」「シンゾー」と呼び合う仲だという安倍首相がいる。米国の強硬措置からは、真っ先に除外されるだろう……と思いきや、そうはならなかった。カナダやEUに加え、韓国も対象外となったのに、日本は除外されなかった。大人しく従っていれば、何かあっても大目に見てもらえるだろうという目論見のはずが、完全に読み誤っていたのだ。

「トランプ大統領は、今年秋に行われる中間選挙で勝利を挙げることしか考えていません。そのためには、自身の支持基盤である貧しい労働者に雇用を与え、国内産業を守るんだという姿勢を見せる必要があります。トランプ支持派には、かつて貿易摩擦が起きた時代の、『日本のせいで我々は酷い目にあっている』という意識がこびりついている層が多い。日本が同盟国かどうかなどは関係なく、これからは支持層だけを喜ばせるための政策をとるでしょう」(在米ジャーナリストの飯塚真紀子氏)

関税措置の発表後、トランプ大統領からは「アベ首相と話をすると微笑んでいる。『こんなに長い間、米国を出し抜くことができた』という笑みだが、そんなものはもう通用しない」という趣旨の発言まで飛び出した。ニューヨークのトランプタワーに駆けつけ、フロリダの別荘まで行ってゴルフをし、ニヤケ顔で盛んに「蜜月」をアピールしてきた首相だが、トランプ大統領からはそんなふうに見下されていたのである。

今回の措置に伴い、アメリカは知的財産権侵害を理由として、中国に対しておよそ500~600億㌦相当の中国製品に関税を課すことも宣言した。中国側は猛反発、米国債売却などの対抗措置をチラつかせている。もし実行されればバブル状態にあった世界の株式市場は崩壊、その大波に、日本経済はモロに巻き込まれていく。


「そもそも中国も韓国に対し、ロッテ商品のボイコットなど、一方的な経済制裁を露骨に行ってきた歴史があります。米中という大国同士が一方的制裁を振りかざす『貿易戦争』に突入すれば、世界中に対しても輸入制限策を取る可能性がある。世界経済が秩序を失えば、日本も大きなダメージを受けるのは間違いありません」(中部大学の細川昌彦教授)

実際、米中の衝突が明らかになって以来、日経平均株価は不安定になり、為替相場でも円高が進んで、日本経済の先行きに暗雲が漂い始めている。もともとトランプ政権誕生以来、トヨタなどアメリカに工場を抱える日本企業への圧力も強まっており、各企業はその対策に苦心してきたところだ。そうした努力が、中身のない安倍外交の失敗によって、ぶち壊しになろうとしている。


「トランプ大統領だけではありません。安倍首相はロシアのプーチン大統領とも良好な関係をアピールしていますが、結局、北方領土問題はほとんど何も進展していない。安倍首相の外交はいつも上辺だけで、実態が伴っていないのです。こういう外交を続けていれば、世界経済が本当に悪化したとき、日本の企業と経済は、深刻な被害を受けることになるでしょう」(前出・天木氏)

「森友疑惑」は「財務省が忖度しただけ」ということにして逃げ切るつもりの安倍首相だが、トランプ大統領は日本の立場など1ミリも忖度はしてくれない。ヘラヘラと仲良しごっこをしているだけでは、この国を守ることはできない。

 

撮影:鬼怒川毅(安倍首相)

 

Photo Gallary1

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