愛子さまマスク姿で高等科ご卒業「自信に満ちた大学生活」へ
気温20度を超え、春の強い南風が吹くなか、愛子さま(18)が、通い慣れたキャンパスへと歩いてゆく――。3月22日、新型コロナウイルスのため3月2日から19日まで休校となっていた学習院女子高等科で、卒業式が行われた。
3年前の入学式では両親の皇太子ご夫妻に伴われて正門前に現れた愛子さまだったが、この日は一人。それでも、しっかりと前を向いて歩む姿からは、激やせ騒動の余韻が残っていた入学時とは比べものにならないほど、自信に満ちた様子がうかがえた。
令和の時代を迎え、雅子皇后の病状は好転、そして愛子さまも高校生活では安定した日々を過ごし、4月からは学習院大学文学部日本語日本文学科へと進むことが発表されている。
「愛子さまは成績優秀なので、東大を目指すという選択肢もあったかもしれません。ですが結局、学習院大学に内部進学することになった背景には、天皇皇后両陛下が、世間を騒がせるようなことを避けて従来からの安定した路線を選ぶように希望したことがあると思います」
と話すのは、静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次氏だ。
「政府は女性天皇問題についての議論を意識的にサボタージュしています。コロナ問題が拡大する中、秋篠宮さまの立皇嗣の礼については規模を縮小してでも実施する意向を固めている。
それは、秋篠宮さまの皇位継承順位第一位を内外に宣言すれば、その次の皇位継承順位が息子の悠仁(ひさひと)さまであることも明確になり、女性天皇問題をこれ以上議論しなくてすむと考えているからです。政府は愛子さまの将来の待遇について、できるかぎり触れたくないと思っている」(小田部氏)
しかし巷では父・天皇の姿を間近で学び〝天皇家の優等生〟として風格を身につけつつある愛子さまに天皇位についてほしいと望む声が大きくなっている。皇室ジャーナリストの神田秀一氏が言う。
「愛子さまは2年後には成年皇族になられます。そうなれば学生の身分であると同時に、皇族としての公務もこなすことになるでしょう。しかも〝女性天皇の時代〟が来る可能性も踏まえながら公務をこなさなければなりません。難しいことですが、聡明な方ですから、自身の立場をよく分かっているのではないでしょうか。
天皇皇后両陛下も公には発言しなくとも、愛子さまのお立場の変化を踏まえて内々に助言をされるはずです」
卒業にあたっての感想に「今、私たちが直面している新型コロナウイルスの感染拡大が一日も早く終息することを切に願っております」と大人びた一文を入れた愛子さま。その姿に将来の天皇像を見るのは気が早すぎるだろうか。

『FRIDAY』2020年4月10日号より
写真:JMPA