売上8割減…デーブ大久保が明かす「コロナ不況と過去の自殺未遂」

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監督を務めた楽天のユニフォームを着て自身の経営する店の前に立つデーブ大久保氏。今まで開けていた土曜日は休業することもあるという

「繁盛している時は感謝の気持ちが薄れてしまうけど、こんな状況だからこそ、あらためてお客さんのありがたみがわかりますね。新型コロナウイルスの影響で店はガラガラ。そんな時に常連さんが『よっ! 来たよ』と顔を出してくれると、嬉しくて涙が出そうになります」

東京・新橋で居酒屋「肉蔵デーブ」を経営する、元プロ野球選手のデーブ大久保氏(53)が語る。コロナウイルスに対する政府の外出自粛要請で、外食産業は大打撃をこうむっている。特に影響が大きいのは、新宿や新橋などの繁華街だ。大久保氏が嘆く。

「経営は日に日に悪くなっています。3月上旬の売上は全盛期の半分でしたが、下旬になると5分の1にまで落ち込みました。1日30万円近くあったのが、5万円に満たない日もあるんです。通常ならランチとディナーでお客さんは日に100人ほど来ますが、3人しか来ないこともあります。店のことを考えたら、マイナスな要素しか思い浮かびません」

店を開いて4年ほど。開店当初からアルコール消毒液を常備するなど、食品ドラブルや客からのクレームは1件もないという。だが、コロナウイルスは経営に大打撃を与えている。

「人件費は、休業日を増やせば浮かせることができます。食材も冷凍すれば、ある程度は持つでしょう。どうしようもないのが家賃です。経営し続ける限り、毎月必ず払わなければなりませんからね。政府にお願いしたいのは、家賃半分ほどの補填です。家賃さえなんとかなれば、多くの居酒屋が半年は持ちこたえられると思います」

だが大久保氏はコロナ不況を、そこまで深刻には考えていない。過去に自殺まで考えたツラい経験をしているため、「死ぬ以外はかすりキズ」と開き直れるのだという。

「’10年に西武の二軍打撃コーチを務めていたとき、選手へのパワハラ報道でかなり叩かれましたからね。風当たりは相当強かった。ボクの言い分など、誰も聞いてくれません。悔しくて悲しくて……。球団だけでなく世間全般からも白い目で見られ、街に出るのもイヤでした。夜になると、こっそり行きつけの居酒屋に行き酒をあおる日々です。一人暮らしのマンションに帰って、ロープを天井に括り付け、自殺をはかったこともあります。体重が重いから、幸いロープは切れてしまいましたが(笑)。

不謹慎かもしれませんが、どん底の体験をしたおかげで、ある程度の苦労は我慢できるようになりました。今回のコロナ不況は確かに厳しいですが、どこかで『なんとかなるだろう』という気持ちがあるんです。自殺まで考えたパワハラ報道の逆境を乗り越えられたんだから、今回もきっと大丈夫だとね」

政府の外出自粛要請で、家に閉じこもりがちの人も多いだろう。だが、こういう状況だからこそ大久保氏は「美味しいモノを食べてほしい」と語る。

「コロナウイルスには、特効薬が見つかっていません。わかっているのは、免疫力を高めれば感染を防げる可能性が高いということ。最近は品不足を恐れ、スーパーでカップ麺を買い占める人も多いそうですね。外出はすすめられませんが、栄養価の高い美味しいモノを食べるほうが免疫力は上がりますよ。胃がんを克服した野球評論家の江本孟紀さんが、こんなことを話していました。『がんに必ず効く薬はない。オレが元気でいられるのは旨いモノを食べられるからだ』と」

大久保氏の店も他の飲食店同様、コロナウイルスの影響で客足が減っている。経営は非常に厳しい。だが「こういう時に来るのが仲間だろう」と言いながら、来店しボトルを入れる常連も少なからずいるのだ。大久保氏は、そうした客のために今日も店を開けている。

  • 撮影西崎進也

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