“合コン”参加の藤浪はコロナ静養で「あの難点」を克服できるか

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昨年プロ入り後初めて未勝利に終わり悔しいシーズンオフをすごしているハズだったが。阪神・藤浪と食事会で同席した女性もコロナ感染してしまった。写真は昨年2月

「コロナウイルスに感染したことは災難ですが、じっくり休むことで藤浪は制球難を克服できるかもしれません」

こう語るのは楽天や西武で監督、コーチを歴任したデーブ大久保氏だ。3月26日、阪神の藤浪晋太郎(25)が新型コロナウイルスに感染していることが判明した。臭覚や味覚への異常を感じ兵庫県内の病院で検査を受けた結果、陽性と診断されたのだ――。

藤浪は最速160kmの速球を持ちながら年々、制球力が悪化。コントロールを乱して自滅する試合が続き、昨年はプロ入り後初めて未勝利に終わった。選手生命を脅かしかねない制球難と、ウイルス感染がどう関係するのだろうか。大久保氏が続ける。

「藤浪は四死球を恐れるあまり、イップス(今までスムーズにできた動作が緊張や不安でできなくなること)になったと言われています。イップスの選手は、パニック状態になりがち。どうしていいかわからず、四六時中イップスのことばかりで、他のことが考えられなくなってしまうんです。

試行錯誤する藤浪を見ていると、同じような状況にあると感じます。コロナウイルスに感染したのは災難で、早く回復してくれることを願うばかりですが、ゆっくり静養することは、自分を客観的に見られるチャンスになるでしょう。イップスのことばかり考えていたのが、悩みが増えたことで、かえって現状を冷静に考えられるようになるかもしれません」

藤浪は、良くも悪くも自分の考えが強いことで知られる。他者の意見に、あまり耳を傾けないというのだ。’15年の春季キャンプのこと。通算206勝をあげた、阪神OBの江夏豊氏が臨時コーチとして参加。ボールを正しく握って正しい回転でキャッチボールをするという、基本の大切さを説いた。ところが――。

「江夏さんは苦笑いしていました。『一軍投手18人のうち17人はわかってくれた。1人だけオレのアドバイスを聞かない男がいたね。藤浪だよ』と。藤浪だけはボールの正しい握り方などおかまいなしに、自己流のキャッチボールを続けたんです。江夏さんも『自分を持っている選手』と割り切り、好きなようにやらせていました。

最近でも藤浪はサイドスローにフォームを変更したり、ジョッキーの武豊さんのジムでヨガに挑戦したりしていますが、誰かのアドバイスではなく自分の考えからでしょう。確かに昨秋のキャンプから臨時コーチになった山本昌さんに教えを請うなど、例外もあります。しかし、基本的に性格はガンコですよ」(スポーツ紙担当記者)

好調の時は自己流でもいいだろう。だが不調に陥った時、独力ではなかなか逆境を克服できない。大久保氏は、コロナウイルス感染で藤浪の態度が変わることを望んでいる。

「いくら周囲が忠告しても、人間は考えや態度を容易には変えられません。藤浪は今回の感染で静養し、自分のこれまでを振り返りながら、柔軟に対応できるようになってくれればいいと思います。一人で悩んでいては限界がある。他の人の意見をすべて聞く必要はありませんが、制球難を克服するヒントはあるハズです。イップスは選手にとって大きな障害ですが、ちょっとしたことで克服できることもありえます」

みずから名前を公表したことが美談になっているが、いただけないのは感染発表前の状況だろう。コロナウイルス対策の特別措置法が国会で成立した翌日の3月14日に、大阪市内の知人宅で20代の女性会社員らと“合コン”を開いていたことが判明したのだ。その場には藤浪を含む、阪神の7選手がいたという。後日、女性らが感染したことも明らかになっている。

「感染したことを悪く言うつもりはありませんが、自粛要請も出ているのに、男女で会食をしていたなんて……。プロ野球選手はファンを感動させるために、必死にプレーしなければならない。そのためには、自分を律しなければいけません。コロナウイルスの影響で、社会が停滞している時はなおさらです。

みんなが宴会や外食を控えている時に、自分たちだけ楽しんでいたと捉えられかねない行動は、やはり残念。生活態度を改め、自分自身に何が足りなかったのかよく考えてほしいです」(大久保氏)

外出自粛を徹底できなかった阪神から、球界初のコロナウイルス感染者が出たのは必然かもしれない。逆境を好機にできるかは、本人の今後の対応しだいだろう。

  • 写真時事通信社

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