5億円選手・八村塁 現地メディアに「ほとんど注目されず」の真相

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
故障離脱中の1月、コート脇でスタイリッシュにチームメートを鼓舞する八村塁。振る舞いはすでにスターだ

第1クォーター終盤、自陣のゴール前に立ちはだかった八村塁(22)。相手のシュートをはたき落としてボールを奪うと、敵陣まであっという間にドリブルで駆け上がり、相手ディフェンスをかわして両手でダンク!

3月21日、新型コロナの影響で中止になったワシントン・ウィザーズ対ミルウォーキー・バックス戦をゲームでシミュレートした動画を現地のテレビ局が放送。日本でも話題となった。

ベナン人の父と日本人の母を持つ八村は身長203㎝、体重104㎏の恵まれた身体を生かして、パワーフォワードとしてゴンザガ大学(ワシントン州)で活躍。

昨年6月のNBAドラフトでウィザーズから1巡目指名(全体9位)を受け、年俸446万9160ドル(約5億円)という大型契約を締結した。〝バスケの神様〟マイケル・ジョーダンが晩年に在籍したチームで、八村の「八」から取った背番号8を付けてプレーする「5億円ルーキー」は、まさに冒頭のシミュレーションのような八面六臂の活躍を見せて、NBAを驚かせている――はずだった。

「こちらでは『ほとんど注目されていない』というのが正直なところですね。一試合あたりの得点は13.4点、リバウンドは6.0とNBA平均(それぞれ10.6、4.2)をやや上回っていますが、アシストも3ポイントシュートも平均以下(3月24日現在)。同じルーキーで言えば、ニューオーリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソン(19)の平均得点は23.6。八村のほぼ倍です。八村が試合に出られているのは、ウィザーズが東地区9位とプレーオフ圏外にいるチームだからでしょう」(在米ジャーナリスト)

リーグ戦が中断される前の3月上旬、本誌は八村の取材のために渡米したが、彼のコメントを取りに来ていたアメリカ人記者は地元紙の番記者がわずかに一人。

その夜、八村は29分間出場して11得点、4アシスト、4リバウンドを記録したが、シュートははたき落とされ、相手のドリブル突破を簡単に許し、身体のぶつかり合いにも敗れた。さらに、敵軍のトレヴァー・アリーザ(34)に「八村は頭が良く、ハードにプレーするよね。頑張っていると思うよ」とフォローされる体たらくだった。

「大学時代は週に2度くらいの公式戦だったが、いまは毎日のように試合がある。過密日程に慣れるのが厳しい……」

試合後、八村はそう言って囲み取材を一方的に打ち切ると、報道陣の質問を無視して通路の奥へと消えた。件のザイオンはもちろん、スーパースターのレブロン・ジェームズ(35)でも取らない態度に、アメリカ人記者は呆れ顔だった。

思えばあのイチロー(46)も、最初はメジャーリーガーたちに小馬鹿にされ、現地メディアと対立していた。競技は違うが、八村はまさにいま、レジェンドが歩んだ道に足を踏み入れたのだろう。

チームスタッフと動画をチェック。苦闘が続くが、「C・アンソニーら一流選手との対戦は楽しい」(八村)

『FRIDAY』2020年4月10日号より

  • 写真USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

Photo Gallary2

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事