愚かな観光客が…富士山「天空の鳥居」で悲しいトラブル続発中

「天空の鳥居」と有名になりすぎて、順番待ちでケンカなどトラブルが後を絶たず

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富士と麓の雲海、鳥居の見事な景観。造成前の山麓は杉林だったが、地権者から「買い取ってほしい」と打診され、中田宮司が私財をなげうって整備している。

「ここは平安時代に起こった富士山大噴火(864年)の翌年に建立(こんりゅう)された、とても古い神社です。といっても、地元の総代が社務所に詰めるような、〝村の神社〟でした。それがまさかこんなことになるなんて……」

富士河口湖町(山梨県)にある河口浅間神社の宮司(ぐうじ)・中田進氏は、こう嘆息する。同社は富士山の世界遺産登録後、参拝客が増えてきた。そこで、中田宮司は玄関口にあたる里宮から山の上にある奥宮へと至る参道を整えよう、と山麓斜面を伐採し、昨年3月、写真の鳥居を建立した。参道の中間点で、ご神体である富士山に遙拝(ようはい)してもらうためだ。すると、この絶景がネットで拡散、世界中から観光客が殺到するようになったという。

「異変に気がついたのは秋頃。社務所に鳥居の写真を見せて〝これ、どこですか?〟と尋ねてくる若者が続出しました。神社の参道として整備中で、重機が入って工事していますが、最初は〝興味を持ってもらえるなら〟と立ち入りを許可していたのです。

ところが鳥居に抱きついたり、はしゃいだりする人が出、撮影順番待ちの行列でケンカが始まったり、神域内とは到底言えない雰囲気になってしまいました」(中田宮司)

2月下旬、ついに鳥居には囲いが作られた。が、今も侵入を試みる輩(やから)が後を絶たない。実際に取材中も、若者二人が「噂の〝天空の鳥居〟って、ここスか~?」と声をかけてきた。

「ネットでは〝天空の鳥居〟と言われているそうです」(中田宮司)

整備完了の暁にはぜひマナーを守ってまた来てほしい、と中田宮司は切なそうに訴えるのだった。

参道造成中の工事責任者が考案した注意書き。安全を考慮して撮影者に声をかけても逆ギレされたりしたという

『FRIDAY』2020年4月10日号より

  • 撮影渡辺 守

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