元経済ヤクザが断言!「コロナ後、世界恐慌はこうしてやってくる」 | FRIDAYデジタル

元経済ヤクザが断言!「コロナ後、世界恐慌はこうしてやってくる」

菅原潮氏が激白! 欧米、そして日本でも 新型コロナで大型倒産時代がやってくる

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菅原潮氏は「新型コロナウイルスは中国や欧米で感染が拡大したが、これからアフリカでも猛威を振るう。長期戦を覚悟しなければならない」と危機感を露(あらわ)にする
菅原潮氏は「新型コロナウイルスは中国や欧米で感染が拡大したが、これからアフリカでも猛威を振るう。長期戦を覚悟しなければならない」と危機感を露(あらわ)にする

「世界経済の中心であるウォールストリートがあるニューヨークでさえ、もはや死んだ街になってしまいました。これまで米国の好景気が世界の株式市場を引っ張ってきましたが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)でそれが終わった。これから間違いなく世界大恐慌が始まります」

東京五輪・パラリンピック選手村を眼下に見下ろすタワーマンションの一室でこう話すのは、猫組長こと菅原潮氏(55)だ。元山口組系暴力団組長で経済ヤクザだった菅原氏は、世界のアンダーグラウンドマネーに精通し、現在は投資顧問会社「NEKO PARTNERS」を運営。そんな闇経済の水先案内人が話す――。

「私はバブル崩壊を経験していますし、リーマン・ショックや東日本大震災の時も投資の世界に生きていました。そうした経験から見ても、今回のコロナ・ショックは危機の規模がまったく違います。

感染拡大がいつ収束するか見通せないなか、ヒトとモノの動きが止まりました。その結果、どうなったか。米労働省が3月26日に行った発表によると、米国の新規失業保険申請件数が328万件だったというのです。前週比11.7倍というとんでもない数字です。こうした尋常ではない経済指標がこれからどんどん出てきます。

今は旅客機もほとんど飛んでいませんから、航空産業は世界中ダメでしょう。それに伴い、宿泊産業もサービス業もダメ。そうした業種で働く人はみんな失業していく。この夏までに米国の失業率は10%に到達するでしょう」

金融緩和の問題

トランプ米大統領は経済危機を避けようと、2兆ドル(220兆円)というケタ外れの景気刺激策を打ち出した。米連邦準備制度理事会(FRB)もゼロ金利政策を復活させ、市場に莫大な量の資金を供給している。だが、ヒトとモノが止まっている以上、いくらカネを注ぎ込んでも意味がないと、菅原氏は言う。

「トランプ大統領の政策の売りは、株高と低い失業率です。それを守るために株式市場にジャブジャブと資金を注ぎ込んで、それで株価は一時期より持ち直していますが、実際は週に328万件の新たな失業保険が申請され、今後、それが増えていくわけです。世界最大の航空機メーカー、ボーイングでさえ倒産の危機にあります。

そのボーイングに出資している金融機関も危ない。そこに政府が資金を突っ込んで助けようとしている。もし、数ヵ月以内にコロナ禍が収まって米国経済が復活するならいいですが、そうでない場合、傷口が大きくなるだけです」

一方、日本の景気刺激策は米国などの諸外国に比べて不十分だとよく指摘される。だが、菅原氏は株価維持のための金融政策には意味がないと言う。

「日本も株価を上げようとして、金融市場にカネを流そうとしていますが、これはあまり意味がありません。株価は本来、個々の企業の業績と成長性によって決まるもの。金融政策で『実体のない株価』が生まれることが本来おかしいのです。

これから続く経済危機を考えると、生き残れない企業に融資しても再起は不可能ですし、資金の回収はできないでしょう。たとえが悪いですが、末期がんの患者にシャブを打って、一時的に元気にさせたって、余計に寿命を縮めるようなもの。だったら、穏やかに死ぬ方法を提供してあげたほうがその人のためです」 

弱い企業が潰れていくことは仕方がない。ただし――。菅原氏はこう続ける。

「企業が死んでも、そこで働く従業員は必ず守らなければいけません。これ以上、コロナが拡大しないように都市封鎖を行う一方、仕事がなくても数ヵ月間は食べていけるよう、国民にカネを配る。対象者を選別するのではなく、一律に均等に配給する。金持ちからは後から税金で回収すればいいんです。

私たちは今、歴史の転換点にいます。政府も国民もいったん株式市場のことは忘れて、弱い人びとを助けることに注力してほしい。日本人は戦後の焼け野原から復興しました。同じことがこれから試されるようになると思います。

私たち投資家は『最悪のケース』に備えてリスクヘッジし、それが起こらなければ、『安い保険料で済んでよかった』と安心するものです。今回の想定も現実にならなければいいのですが……」

東京五輪は1年の延期が決まった。はたして無事に開幕できるのだろうか。

『FRIDAY』2020年4月17日号より

  • 撮影濱﨑慎治

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