緊急事態でひな檀芸人「大量リストラ」コロナの影響ついにここまで

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有吉弘行が主催する飲み会に参加した、TKO木下、庄司智春、吉村崇の芸人たち(‘18年)

不要不急――。

新型コロナウイルスの感染拡大において、政治家や専門家はこの言葉を繰り返し使ってきた。不要不急の外出から、マスク、トイレットペーパーの不要不急な買い占めなど、主に人々の行動や生活費需品の過剰購入を抑制してきたが、ここにきてそれが生身の人間にも適用されることがわかってきた。不要不急扱いされる人とは一体――。

まず最初に挙がるのは、国から「行くべきではない場所」と指定された“夜の街”で働く人々だ。キャバクラ嬢やホスト、風俗嬢などはコロナ禍で深刻なダメージを受けている。

「全滅。それまで繁盛していた店も閑古鳥が鳴いている。潮目が変わったのは、先月末に小池百合子都知事がクラスター感染の危険場所にカラオケ、ライブハウス、ナイトクラブを名指ししたこと。あれでお客さんが一気に引いた」(六本木に勤める黒服男性)

ガールズバー好きの志村けんさんが3月29日、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなったことも大きい。

「感染ルートは明かされていませんが、あれで『夜の街は危ない』と誰もが思ったはずです。今では店を開いてもお客さんがゼロの時もある。賃料の高い都心部のナイトクラブでは今月の家賃は払えても、来月は厳しいという店がほとんど。今後閉店が相次ぐでしょう」(同・黒服男性)

これだけ悲惨な状態なのだから、そこで働く女性はもっと厳しい。1日に300件以上“営業メール”を送っても、来てくれる客はほんのひと握り。安倍晋三首相が4月7日に緊急事態宣言を出したことで、ついには職場も“閉鎖”されてしまった。

「かといって、国が休業の補填をしてくれるかと言えば、ビミョー。最近ようやく『助成金の要領を見直す』と菅(義偉)さんが言っていたけど、手続きが煩雑な上に、いつお金をもらえるかもわからない。雇用保険に入っていない子はこれからどうするんだろう……。今回の出来事で、私たちの仕事は“不要不急”だったんだ、としみじみ思いました」(20代キャバクラ嬢)

不要不急なのは芸能人も同じだ。

コロナ禍でテレビ各局はドラマやバラエティー番組の撮影を中止。あの明石家さんまですら自身の番組で「俺もこの何カ月は急きょ暇になってる」とボヤいたほどだ。

情報番組などを見ても、出演者は2m以上距離をあけなければならず、そうなると必然的に演者の数は絞られる。お笑い関係者の話。

「真っ先に削られるのはバラエティー番組の“ひな檀芸人”。テレワーク出演させるほどでもないので、オファーは激減するだろう。営業の仕事も全滅だし、もはや打つ手なし。コロナが収束するのを祈るしかない」

俳優も俳優でしんどい。なかでも舞台系の俳優は、

「もともと薄給。公演ができないので、日銭が稼げず、明日の暮らしもままならない」

と話す。西田敏行が理事長を務める「日本俳優連合」が行った実態調査アンケートによると、回答のあった528人のうち、78%が「2月以降にキャンセルになった仕事がある」と答え、3月以降については「蓄えを切り崩している」「蓄えを切り崩しても足りず、借金をする必要がある」と答えた人が計80%近くいたという。

ドイツでは政府がフリーランスや芸術家に率先して助成金を配っている。総額500億ユーロ(約6兆円)の中小企業支援策を発表し、従業員5人までの企業や個人事業主は最大9000ユーロ(約105万円)、10人までの企業は最大1万5000ユーロ(約175万円)を一括して受け取ることができる。

危機的状況だからこそ、芸術家は人々の心を明るくすると考えられているからだ。国民の大半もこの方針に賛同しているという。

対する日本はどうか?

「補償を求めると、ネット上で『優先順位がある』『別に必要不可欠なものではない』と叩かれる。ドイツとは真逆で、日本では不要不急扱いされていることに心を痛めています」(芸能プロ関係者)

コロナ新時代の到来で、ますますドライな世の中になりそうだ。

  • PHOTO川上孝夫

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