大人女子に勧めたい『年下彼氏』に広がる甘酸っぱい世界

かつての「少女マンガ」の、あの世界が広がっていた!

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毎回、異なるヒロインが登場するドラマ『年下彼氏』。第1話では桜井日奈子が務めた

当然なのだが、ここのところずっと家にいる。元々、在宅勤務をずっと続けてきた身分なので特に大きな変わりはないけれど、やっぱり飲みに行けないのは寂しい。馴染みの店に行けば仕事以外で男性と会話をすることができるし、パートナーがいなくてもそれなりに刺激がある。

何かないだろうかとモヤついていたところに、いいドラマが始まった。それが『年下男子』(テレビ朝日系、毎週土曜深夜2時30分〜)だ。放送前から資料に書かれていたタイトルだけで期待値が膨らんでいたが、いざ始まってみるとこの心寂しい状況も相まってしまい、私の中で小さなブームが起きつつある。これは女性に勧めなければ、そんな使命感にかられて書くことにした。

かつて私たちが胸を焦がした青春少女マンガだ

『年下男子』は15分間のミニドラマをオムニバス形式で放送していて、毎回、主演俳優も内容も異なる。ただ共通しているのは、ヒロインが年上女性ということだ。これが大きなポイント。

やけに主演俳優がキラキラしていると思ったら、関西ジャニーズJr.の面々が交代で演じている。さすがきらびやかさに関しては一級品を誇る事務所のビジュアルは、格が違う。今のところ、名前と顔が一致しているタレントさんがほぼいないけれど、見るだけでも価値は十分あるほど美しい。

そして物語も甘酸っぱい。例えば年上彼女に

「可愛い♡」

と言われてケンカになる。先輩を好きになって“ちゃん付け”で呼びたい。自転車通学中に出会う先輩……など。そう、ここには私たちが中高生時代に夢中になって読んだ、少女マンガの世界が流れている。熟読していた当時は“年下彼氏”という物語は少なかったけれど、見た目が完璧な登場人物、最終的にはハッピーエンドで終わるという設定、15分間という短めの放送時間を考えるとこれは少女マンガ。

テレビドラマの選び方には色々な理由がある。例えば主演俳優、共感できるかどうかと言う物語の内容、脚本家の好みあたりが王道だろうか。でもこんなご時世、演技力がどうのと小難しいことを並べる前に、とりあえずイケてるメンズでリラックス効果を高めることをお勧めしたい。

いま足りない、交感神経の刺激をここに発見

どうにも気になったので公式ホームページをチェックすると、これからの放送予定回がアップされていた。そこには『最初で最後の告白』『着せ替え彼氏』『シュートを決めたなら』『あの頃から好きでした』と、芳ばしさの漂うタイトルが並んでいる。脚本家さんが3人いて、放送回ごとに違うテンションが楽しめるのもいいじゃないか。

先週、放送を見ていたら道枝駿佑くんの主演回があった。携帯電話会社のCMにも出演していたし、

「どこかで彼を見た記憶が??」

と思ったら『母になる』(2017年)で沢尻エリカの息子役を演じていた少年だと記憶が蘇ってきた。当時、あの驚異的な美を誇る沢尻の息子とは、どんな人物が演じるのだろうと興味津々。そして登場した彼の造形美は完璧だった。当時15歳だったらしいけれど、どこか幼さが残っていて沢尻とはちょうどいい親子バランスであり、美の共演。それがたった2年間で青年となり『俺のスカート、どこ行った?』(ともに日本テレビ系・2019年)でも、今回でも学生服が似合うようになるのだから、この年代の3年間の成長は本当に大きい。

今、新型コロナウイルスの影響によって多くの作品が撮影中断を余儀なくされている。出演陣にとってもスタッフにとっても、そしてファンにとっても苦渋の日々。そんな中で昔のことをふと思い出したら、ひとりの美少年の成長が3年なんてすぐに過ぎてしまうものだと教えてくれた。この騒動もいつかきっと思い出話になる。

それまでは大人しく、この作品で自分の交感神経を刺激しておいて欲しい。10代が多く出演するドラマで恐縮だけど、今頑張っている大人の女性が嗜む、清涼感のあるレモンサワーかな、とも思う。

そして世の中が回復をしたら、こちらのドラマ、ぜひセカンドシーズンの放送もお願いしたい。あわよくば年上彼女はアラフォーの設定、それから時にはゴッチャゴチャした恋愛の混線具合も見たいので、もう少し尺が長めの回があってもいいのかもと期待を込めて。

※放送予定日時は変更の可能性がありますのでご注意ください。また地域によって放送日時は異なります。

  • 小林久乃

    エッセイスト、ライター、編集者、クリエイティブディレクター、撮影コーディネーターなど。エンタメやカルチャー分野に強く、ウエブや雑誌媒体にて連載記事を多数持つ。企画、編集、執筆を手がけた単行本は100冊を超え、中には15万部を超えるベストセラーも。静岡県浜松市出身、正々堂々の独身。女性の意識改革をライトに提案したエッセイ『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ刊)が好評発売中。

  • 写真つのだよしお/アフロ

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