「自称・息子に喫煙捏造」岡江久美子さんを冒とくするネットの闇 | FRIDAYデジタル

「自称・息子に喫煙捏造」岡江久美子さんを冒とくするネットの闇

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新型コロナウイルスによって亡くなった岡江久美子さん
新型コロナウイルスによって亡くなった岡江久美子さん

女優・岡江久美子さんが4月23日、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった。63歳だった。彼女が新型コロナに感染していることは伝えられておらず、一報が流れるや、芸能界に激震が走った。

所属事務所によると、岡江さんは3日に発熱し、自宅で安静にしていたが、6日朝に容態が急変。入院後に新型コロナウイルスに感染していることがわかった。岡江さんは昨年末に初期の乳がん手術を受け、1月末から2月半ばまで放射線治療を受けていたという。免疫力が低下していたことで重症化した可能性がある。

先月末に亡くなった志村けんさんしかり、新型コロナが恐ろしいのは病状が急速に悪化することだ。医療関係者の話。

「志村さんは肺の状態が悪かった。岡江さんの場合はがん治療を行っていたことで、免疫低下者に分類されるのだろうが、それでも発熱から容態急変までが余りに早すぎる。『発熱時点でPCR検査をしていれば…』『すぐにアビガンを投与していれば……』という話も聞かれるが、それらはすべて結果論。未知のウイルスで、医者も“最適解”を見つけられずにいる」

岡江さんの亡骸はすぐに荼毘に付され、24日に夫で俳優の大和田獏が住む自宅に戻った。遺骨を抱いた大和田の「久美子は今帰ってまいりました。こんな形の帰宅は、本当に残念で悔しくて悲しいです」という言葉に涙した人も多いだろう。

最愛の人を天国に送り出す瞬間にも立ち会えない。これが新型コロナウイルスの最も残酷なところだ。

一方、ネット上では岡江さんをめぐる不謹慎すぎる行為も目についた。

ユーチューブでは「岡江さんの息子」を名乗る人物が次々と動画を投稿。20~30代くらいと思われる男性が「母について話します」「今まで母をありがとう御座いました」「凄く悲しいです」などと述べ、ツイッターでは「岡江久美子の息子」がトレンドに入った。

岡江さんに息子はおらず、投稿者の目的は再生回数稼ぎだ。ネット上では「鬼畜の所業」「恥を知れ」など批判の声が殺到したが、炎上すればするほど投稿者の思うツボ。徹底無視するほかない。

岡江さんの喫煙歴を捏造した者もいた。何者かがSNS上で「岡江さんは喫煙者」「チェーンスモーカーだった」という情報を流し、拡散。ネット上では岡江さんの喫煙歴に関する記事や検証ブログが散見される事態となっている。

志村さんの場合は長年の喫煙歴が災いし、肺炎の進行が早まった感は否めないが、岡江さんはそもそも愛煙家ではない。タレントの山田邦子は23日に更新したブログで以下のようにつづっている。

「岡江さん、銀座のクラブにもゴルフ場にも、行ってなかったって。タバコも吸ってなかったって。煙を吸わないように気をつけてたって。がん治療がんばってたって。遺骨になるまで会えないって。遺骨になっても、ご家族も濃厚感染者なのでしばらくはダメだって。悲しい」

健康にひと一倍気を遣っていたのが、岡江さんなのだ。勝手に「喫煙者」のレッテルを貼られ、重症化との因果関係を証明する材料に使われてはたまったものではない。一連の不謹慎行為について、ワイドショー関係者は次のように語る。

「緊急事態宣言で不要不急の外出を控え、巣ごもりする人が増えたことも大きい。時間ができ、暇つぶしや小遣い稼ぎを目的に動画配信する人が続出している。SNSではデマやフェイクニュースが垂れ流し状態。これもコロナの弊害の1つなのかもしれない」

タレントのモト冬樹は岡江さんをめぐる悪質なデマについてブログで「亡くなったばかりの人に対しての冒涜以外なにものでもない」と批判。俳優の中野英雄もツイッターで「最悪中の最悪。俺はこれも、コロナ犯罪だと思う。非道な奴(やつ)には非道の極刑を」と怒りをあらわにした。

新型コロナは人を狂わすのか――。

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