「メルカリ疲れ」︎で再注目!家まで買い取る最新リサイクル事情

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新型コロナウイルスの蔓延で自宅待機が続き、することといえば家の片付けくらい。しかし、いちいちフリマアプリで売るのは面倒くさい……そんな人々の間であらためて注目を浴びているのが、リサイクルショップ。

店舗に不用品を持ち込んで買い取ってもらうのはもちろん、現在のリサイクル業界は、引越しまでサポートしたり、さらには終活を見据えた生前整理のサポートを行ったりと、取り扱いジャンルやサービスを拡大。近年ではなんと、不動産の売買にまで手を広げつつあるという。

実家の片付けや不動産の処分に頭を抱える中高年は多い 写真:アフロ

家の不用品、両親の遺した荷物や実家の処分に頭を抱える中高年の救い主となるか? 最新サービスについて取材した。

フリマアプリに疲れ、プロの査定に頼る人続出

「ステイホーム」の号令のもと、せっかく自宅にいるのだから、部屋に溜まった不用品を断捨離するのにはいい機会。ここはひとつ、メルカリで要らないものを売って、お小遣い稼ぎでも! と手をつけ始めたところまでは、よかった。

セッティングして、写真を撮って、説明キャプションを書いて、値段の相場を調べて設定して……といちいちやっていると、これ、なかなか手間がかかる。

そのうえ、アップしたらしたで、「半額になりませんか?」なんてコメントがついて返事をしなくちゃいけないわ、売れたら売れたでとっとと梱包してコンビニや郵便局に持ち込まなくてはならないわ……。だーっ! 面倒くさい‼︎

これが世に言う“メルカリ疲れ”か。わかる、わかる。

そして、こうした「疲れ」民の注目が、いま再びリサイクルショップに集まっているという。東京、神奈川など首都圏を中心に、関西、愛知、福岡などで180店舗以上を展開する株式会社トレジャー・ファクトリーのバイヤー・小野倫敬氏は語る。

「メルカリ等のフリマアプリの台頭により、確かにリサイクル市場の競争は激化し、一時期、リサイクルショップに流通していたアイテムがフリマアプリの個人間売買に流れるなどして、買い取りが落ち込み気味だったこともありました。

しかし、ここ数年は『一点一点売るのが面倒くさい』『値下げ交渉などのやり取りが煩わしかった』『手間を考えると薄利すぎる』といった声が上がっており、“メルカリ疲れ”が顕在化。専門知識を持ったバイヤーの査定による、安心感のあるサービスを利用したいという方々が増えています。

一方で、フリマアプリをきっかけに中古品に再び注目する方々が増加し、当社が運営する店舗などのリサイクルショップを新たにご利用いただく流れも出ており、業界にとっては追い風になっています」

実家の家財道具をまるごと託す「生前整理」まで

そして、自宅の片付けや断捨離程度ならまだしも、中年以上にとって頭痛のタネになるのが、実家の片付け。年老いた親たちが長年溜め込んだ膨大な量のモノの整理が、ある日突然、己が身に降りかかってくることに怯える人は少なくない。

しかし、そこに次なる商機を見いだしているのもリサイクル業界。前出のトレジャー・ファクトリーでは、施設への入居や同居による引っ越しで不要になった家財品をバイヤーが査定、まだ使える品を買い取り、不用品を処分までを請け負う「生前整理サービス」が好評だという。

「中古品市場での買取り競争激化を受け、当社では2014年秋から不用品の買い取りと引越しの一体型サービス『トレファク引越』を開始しました。

すると、いわゆる『終活』や生前整理をきっかけとした申し込みが年々増加し、数年前からは介護施設や老人ホームと当社が提携。その入居者さま向けに『トレファク引越』をご紹介していたこともあって、生前整理買取りサービスの立ち上げに至ったのです」(トレジャー・ファクトリー バイヤー・小野倫敬氏 以下同)

まずはバイヤーが対象となる家を訪問し、家財道具を点検。買い取り可能と判断された品物は一点一点丁寧に査定され、その価格が引越しの作業料金から差し引かれる仕組みだ。さらに引越しの際、不用品が処分品として引き取られるので、家を空っぽにできる。

リサイクルショップでの買い取りは二束三文で安く買い叩かれるのでは……という不安には、経験とシステムで対応。査定にはショップで勤務した経験豊富なバイヤーがあたっているほか、年間100万件以上の買取り実績から作られた独自開発のPOSシステムにも基づいて決定されるため、利用者の納得度は高いという。

「当社は処分業者ではなくリサイクル業者。買い取り金額を作業費用から差し引かせていただくことでお客さまの金銭的な負担を減らせるうえ、モノを捨てる罪悪感にお悩みの方はとくに、思い出の品を次の方に使ってもらえることを喜んでくださっているようです」

家財だけでなく、実家をまるごと売却可能!

一括で依頼できる手軽さと安心感から、遠方住まいの子どもたちや親族からの依頼も多いとか。たしかに、いつまで続くかわからないコロナ禍の現在、遠い実家まで何度も足を運ぶのは、感染拡大の観点からもなるべく避けたいのが人情だ。

さらに、引越しに伴うハウスクリーニングやリフォームなどに加えて、不動産そのものの売買も手がけはじめているという。

「引越しのお見積もりでお宅に伺った際、不用品の売買だけでなく、住宅の売却のご相談を受ける機会が増えました。これをきっかけに、2019年10月から不動産事業にも参入し、『トレファク不動産』を立ち上げて1都3県でサービスを開始しています」

不用品の買い取りから引越し、不動産の整理までとは、まさにワンストップ。同社では、ゆくゆくは買い取った不動産をリフォームし、再販を行う「家のリユース」も手がけることを構想。空き家問題の解決にもつながるサービスを提供していきたいという。

  • 取材・文大谷道子

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