ジャニーズ無観客ライブをつい最後まで再生してしまう3つの理由 | FRIDAYデジタル

ジャニーズ無観客ライブをつい最後まで再生してしまう3つの理由

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ジャニーズの無観客ライブJohnny’s Happy LIVE with YOUが配信されて1ヵ月。

YouTubeで前後編に分かれている動画は圧倒的に前編の再生回数が伸びることが多い。小説でも、2巻に分かれているものは大抵1巻のほうがよく売れるものだが、Johnny’s Happy LIVEに関しては、ただ先に公開された動画が有利なだけではなく、見始めるとつい最後まで再生してしまう“沼”的な要素がどれだけあるかが、再生回数の伸びに大きく影響しているようだ。

筆者が考える“沼化”に不可欠な要素は大きく3つに集約される。

1 ジャニーズ初見観客に響く「意外性」

1つ目は“意外性”。YouTubeは無料配信、かつ世界のどこからでもアクセスできるわけで、特定のグループのファンでなくても「試しに観てみよう」と思う人……つまりそれぞれのグループによる本気パフォーマンスが初見だった人が多かった。初見の場合、動画を最後まで再生する最大の動機となるのが“意外性”。別の言葉で言うと、“ギャップ萌え”だ。

ドラマ『知らなくていいコト』でダークな週刊誌編集者を爽やかに熱演したジャニーズWESTの重岡大毅
ドラマ『知らなくていいコト』でダークな週刊誌編集者を爽やかに熱演したジャニーズWESTの重岡大毅

コメント欄を見ていると、一番“ギャップ”で視聴者の心を鷲掴みにしたのがジャニーズWESTである。「ええじゃないか」という関西丸出しのデビュー曲で、世間にはびこる陰鬱なムードを払拭、昨年のワールドカップバレーのテーマソング「Big Shot‼︎」で、今そこにある危機を乗り越えるためのエールを贈り、最後に、「YSSB」というエロティックなダンスナンバーで、パフォーマンスの実力を見せつけた(ちなみに、YSSBとは、歌詞の中にあるYou’re so sexy, babyの各単語の頭文字を取ったもの)。

2 こういう時期だからこその「メッセージ性」

2つ目の大いなる“引き”は、それぞれのグループが持つメッセージ性である。

レギュラー出演している『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の収録後、ロケバスから降りて後ろに聳(そび)える東京タワーを振り返ったSexy Zoneの中島健人
レギュラー出演している『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の収録後、ロケバスから降りて後ろに聳(そび)える東京タワーを振り返ったSexy Zoneの中島健人

この動画でトップバッターを飾ったSexy Zone(セクゾ)は、デビュー直後の2011年と2015年の2回にわたってワールドカップバレーボールのスペシャルサポーターとして活躍していたこともあり、ストレートな応援ソングをたくさん持っている強みが、このライブでは巧みに発揮されていた。

「Cha-Cha-Chaチャンピオン」というシングル曲など、曲を聴いたことがない人からすれば、「何? コミックソング?」と勘違いしそうだが、こういう非常事態には、「みんなが一つになれば明日が見える」というストレートなメッセージが、心を奮い立たせてくれる。ギャップという意味では、名曲「MELODY」を優しく歌う時、大人になった彼らのたくましさが表出していたことにも驚かされた。

続くHi Hi Jetsも、まだジャニーズJr.ながら、只者ではないエネルギーで、いわゆる若手グループの中でとびきりのフレッシュさを放っていた。代表曲「Hi Hi Jet」にみられる英語交じりのフレーズの“トンチキ加減”が、私たちに“笑い”という活力をくれる。

最後のSixTONESは、デビューとしては新人だが、キャリアはセクゾ 以上というメンバーもいるだけに、パワフルな存在感を発揮。“ジャニーズの進化”を印象付けるグループだ。

メッセージ力については、関ジャニ∞の「歌ごころ」も圧巻だった。こと“歌”ということに関しては、一番多くのパートを担当してきた二人のメンバーがグループを去り、残された5人で、7人時代の曲を2曲(「今」「オモイダマ」)と、5人になってからリリースしたシングル「友よ」を熱唱。

関ジャニ∞は、ファンから「関ジャニ∞と歩んできた思い」などを募集し、それを新曲の2番の歌詞に採用するという新曲「Re:LIVE」制作プロジェクトを発表したばかりだが、「オモイダマ」も「熱闘甲子園」のテーマソングで、コーダの部分の歌詞は現役高校生から募集したものをまとめていた。2018年にメンバーの渋谷すばるが脱退する時、「THE MUSIC DAY」で披露した思い出の曲でもあった。

3 アイドル王道の「キラキラ感」

動画が“沼化”する3つ目の理由、それはやはりアイドルならではのキラキラした輝きや華やかさだろう。その対象にのめり込むエネルギーは、ノーマークだったものを“発掘”したときに、さらに強烈に体内から湧き出すことになる。

Happy LIVEで、全14組を通じて最もアイドル王道のキラキラ感を発揮していたのは、他でもないジャニーズJr.のなにわ男子だった。一般にはよく知られているKing&Prince(キンプリ)は、今回はどちらかというとアイドルというよりもアーティスト感を押し出していて、それは、海外の視聴者を意識したものではないかと思われる。

また、キンプリやHey! Say! JUMPの場合、従来のファンはライブ映像を(おそらく見飽きるまで)見まくることができるのに対し、Jr.は、ジュニア全体でのライブ以外、単体でのライブ円盤がない。ある意味、世界観が広がりすぎると、4〜5曲まで魅力をギュッと絞り込むのが難しくなる。なにわ男子は、まだオリジナル曲が少ないだけに、一曲一曲に全く違う魅力を込めることに成功していて、そこにいい意味での拙さも手伝い、“ジャニーズの新星”らしい強烈なキラキラ感ががダダ漏れしていた。

以上の3つの要素をグループごとにきっちりと押さえられている関ジャニ∞、ジャニーズWEST、なにわ男子の3組が揃った動画が、再生回数が伸び続けるのも当然と言えるだろう。

それにしても、嵐は動画に最後までのめり込ませる3つの要素、ギャップ&メッセージ性&キラキラを、20年選手になってもしっかりと保ち続けている部分で、モンスターだなとつくづく思う。

  • 取材・文喜久坂京

    ジャニヲタ歴25年のライター。有名人のインタビュー記事を中心に執筆活動を行う。ジャニーズのライブが好きすぎて、最高で舞台やソロコンなども含め、年150公演に足を運んだことも。

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