外出自粛のストレスを吹き飛ばす「痛快カンフー映画」はこれ!

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2大アクションスター、「ジェット・リー」&「ドニー・イェン」の名場面 勝手にBEST

現在、新型コロナウィルスの影響から数々の映画が公開延期となり、映画ファンの多くは一刻も早く、いつものように映画を楽しめる日を心待ちにしていることだろう。 

筆者もその一人なのだが、公開が待たれる映画の中で特に楽しみにしているのがディズニー映画『ムーラン』だ。1998年に公開された同名のディズニーアニメーションの実写版である作品だが、なによりの楽しみはカンフーアクション界を代表する2人の世界的スター、ジェット・リーとドニー・イェンが共演していることだ。これまでもハリウッド作品で多くのインパクトを与え、久々の大作での共演となる彼ら。今作ではどのような活躍を魅せてくれるのか、楽しみでしょうがない! 

そんなうずうずした気持ちを公開まで抑えきれなくなったので、これまでの彼らの作品を見返しつつ、それぞれの特にお気に入りのアクションシーンBEST 3を独断で紹介! 外出自粛が続く中、運動不足になりがちだが、彼らのアクションを観て、閉塞感を吹き飛ばそうぜ!!! 

※ネタバレあります。

■ジェット・リー/Jet Li BEST

「ムーラン」では皇帝役を務めるジェット・リー。皇帝だがアクションシーンはあるのか!?

もともと中国全国武術大会を5連覇するほどの達人。『少林寺』シリーズで映画デビューし、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズ、『リーサル・ウェポン4』、『エクスペンダブル』シリーズなどハリウッドでも活躍。出演作がたくさんあって、BEST 3を選ぶのも大いに迷ったが、好きな作品も含めて選んでみた!

【3位】身長差30㎝以上! 空手有段者との凸凹バトル!/『エクスペンダブルズ』より V.S. ドルフ・ラングレン(ガンナー)

ドルフ・ラングレンとの身長差バトル。体格・パワーの差を埋めるリーのテクニックに注目(『エクスペンダブルズ』より)

シルベスター・スタローンの下に、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレンらアクションスターが集結し、さらにアーノルド・シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリス、ミッキー・ロークらとの共演も果たしたアクション映画史に残る大傑作。

この作品の中で好きなのが、消耗品軍団(エクスペンダブルズ)の仲間同士であったドルフ・ラングレンとジェット・リーが対立し、序盤と中盤に戦うシーン。196㎝のラングレンと165㎝のリーでは31㎝もの身長差が! それでも足元への攻撃や狭い場所へ引き込んでの戦い方など、体格差をしっかり見せつつ互角に戦うリーのアクション巧者ぶりが際立ち、並みいるアクションスターの中でも存在感を放った。作中では身長が小さいことをからかわれたり、金をせびったりする、これまでとは一味違う飄々としていてミステリアスな役柄も新鮮。

【2位】『少林寺』シリーズの集大成でアクションてんこ盛り!/『阿羅漢』より V.S. ユエ・チェン・ウェイ(フー・スゥオ提督)

主要な出演者は中国武術大会の優勝者などの手練れ。体術、武器などカンフーアクションの醍醐味が詰まった一作(『阿羅漢』より)

本名のリー・リンチェイとして映画デビューを果たした『少林寺』シリーズ三部作の完結編。日本でも少林寺ブームを巻き起こしたシリーズとしてもおなじみ。序盤から素手はもちろん、棒術、槍術、少数対多数など、カンフーアクションの醍醐味が満載で全編を通して楽しめる作品。

その中でもリー扮するチイ・ミンが親の仇であるフー・スゥオ提督を追って、船上で繰り広げられる格闘シーンがハイライト。狭い船内で槍を駆使しつつ提督やその部下たちと渡り合いながら、これでもかと技術の粋を見せつける。また、北少林寺、南少林寺の師匠、兄弟弟子たちがかけつけて提督たちと戦う場面も鳥肌もの。リーが胸に饅頭を2つ仕込み、おさげのカツラで女装する貴重な姿も見どころだ!

【1位】ラストのセリフにしびれた!!/『キッス・オブ・ザ・ドラゴン』より  V.S. 悪徳警察官

禁断のツボ「キス・オブ・ザ・ドラゴン」の効能を相手に説明するリー。この後、相手はいろいろな穴から血を噴き出します(『キッス・オブ・ザ・ドラゴン』より)

リュック・ベッソン脚本・制作のアクション。麻薬捜査でパリへやってきたジェット・リー演じる捜査官が、地元の悪徳警官・リチャード警部にハメられつつも、最後はキッチリとカタをつける単純明快なストーリー。ジェット・リーのアクションが冴えわたる。ストーリーのポイントとなる場面では、中国針で相手の体を動けなくするシーンなどもあり、リュック・ベッソン的中国の神秘が作品に彩を添える。

中でもリーが単身警察署へ単身乗り込むクライマックスは最高。数十人いる柔道着姿の警察官を棒術で全員なぎ倒す場面や、双子の拳法使いとのバトルとそのBGMなど、ベッソンらしい粋な演出が楽しめる。そしてラスト、リチャード警部の首に針を打ち、『ザ・キッス・オブ・ザ・ドラゴン』と秘孔の名称と効能を紹介するリーがクールでたまらなくカッコイイ! 当時、行きつけの居酒屋の店主が感化されて「鯛オブ・ザ・ドラゴン」というメニューを提供し始めたのも思い出(余談)。

■ドニー・イェン/Donnie Yen BEST 3

「ムーラン」でタン司令官を演じるドニー・イェン。円熟味を増したアクションに期待が高まる

ジェット・リーと同い年で、北京業余体育学校も一緒だったとか。デビューと同時にスターダムにのし上がったリーとは対照的でブレイクは遅め。1990年代に出演した作品でも一定の評価を受けるものの、一般的に認知度を高めたのは2008年公開の『イップ・マン』から。なので、私的BEST 3も『イップ・マン』以降になってしまうが、何卒ご了承を。

【3位】日本人俳優の空手も見事! アクション監督はあの名優!/『イップ・マン 序章』より V.S. 池内博之(三浦将軍)

池内博之の空手を詠春拳でしなやかにさばくドニー・イェン。池内の善戦も光ります(『イップ・マン 序章』より)

大ヒットした『イップ・マン』シリーズの第一作であり、著者がフリーランスになりたての頃に特に仕事もなく、4~5人しか客のいない今は無き三軒茶屋中央劇場で観た思い出の作品。この作品は実在の人物イップ・マンをモデルにしていて(物語はフィクション)、イップは詠春拳の達人でブルース・リーの師匠としても知られている。本作の舞台は戦争下、日本軍によって占領された中国広東省仏山。現地に駐留する嫌味でイヤな奴が多い日本人兵士たち。そんな連中をことごとくぶっ飛ばして現地の仲間たちの留飲を下げてくれるのが、ドニー・イェン演じるイップ・マンだ。

ラストは池内博之演じる現地日本兵の大将で、日本軍の中では唯一気骨のある三浦との一騎打ち。空手の使い手であり、現地の拳法使いたちをなぎ倒す実力者である三浦にイップ・マンが挑む。空手対中国拳法の戦いは、終始イップ・マンが優位に進めて勝利するが、池内博之の空手アクションも見事!「こんなにアクションができるとは!」と初めて観たときは感心した。そして、アクション指導がサモ・ハン・キンポーだと知り、大いに納得したのであった。イェンのアクションを引き立てた池内博之には助演アクション男優賞を捧げたい。

【2位】『スター・ウォーズ』シリーズの最後のピースを埋めた名演!/『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』より V.S. ストーム・トルーパー

棒術と体術でストーム・トルーパーをなぎ倒すシーンは、シリーズ屈指の名アクション(『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』より)

『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ作品。ドニー・イェンが盲目の僧侶を演じる。それまでの『スター・ウォーズ』作品は、シリーズを重ねるごとにチャンバラ(殺陣)のシーンは格段にカッコよくなっていたものの、アクションシーンが物足りないという印象だった(※個人の感想です)。その物足りなさを見事に埋めてくれたのがイェン扮するチアルート・イムウェだ。

盲目ながらキレキレの動きでストーム・トルーパーたちをなぎ倒していくシーンを観たときは「わが意を得たり!」と思わず膝を打った。体術だけでなく棒術も駆使して暴れまわる様は、シリーズに“ライトセーバーによる時代劇的なチャンバラ”に加えて、“カンフーアクション”の要素を吹き込んだものすごく意義のある瞬間だ。惜しむらくは、シリーズ中に登場するのがこの作品だけという点だ。スピンオフのスピンオフで、チアルートが主人公の作品をドニー・イェン主演で作ってくれないだろうか。もしくはカンフー星人として再登場することを熱望します!

【1位】初めて「ドニー・イェンが負ける……!」と震撼した戦い/『イップ・マン 継承』より V.S. マイク・タイソン(フランク)

ピーカブースタイルでイェンとの距離を詰めるタイソン(右)の動きがヤバイ。必見です(『イップ・マン 継承』より)

シリーズ3作目のこの戦いが個人的にぶっちぎりで1位。だって、相手がマイク・タイソンですよ! この作品でアメリカからやってきたデベロッパーのフランクとしてマイク・タイソンが登場したときは「はは! 思い切ったキャスティングだなー(笑)」とほほえましい気持ちでいたが、作品中盤でイェンとタイソンが戦うシーンに差し掛かると、のほほんとして気分は一変して恐怖心に変わってしまった。

タイソンが現役時代さながらのピーカブースタイルと左右に体を揺さぶる独特のフットワークで距離を詰めるシーンを観た瞬間、「僕の大好きな最強のドニー・イェンがやられてしまう……!」そう直感した(クマに出くわしたときって、きっとこんな感じなのだろうなと思ったことはいまだに覚えています)。この場面では鳥肌が立ったし、今見ても鳥肌が立つ。結果は引き分けのような形になるのだが、タイソンの動きは有無を言わさぬ迫力があった。これ以外にもちょこちょこと映画出演しているようなので、タイソンはこれからも著者を震撼させたようなアクションを見せてほしいと願う。メインがタイソンについての言及だけど……、タイソン相手に一歩も引かずに戦ったドニー・イェンもすごいということで!

【番外編】2人の競演による武器格闘の最高峰!/『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』より ジェット・リー V.S ドニー・イェン 

リーの棒術とイェンの“布棍”対決。布棍アクションが見られるのはこの作品だけ!(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』より)

何度か共演している2人だけあり、その対決はやっぱり外せないので、1つだけピックアップ。こちらはリーとイェンが競演した中でも、屈指の格闘シーン。どちらも中国武術の達人だけあって、武器を使ったアクションも彼らの持ち味。2人とも得意とする棒術バトルのスピード感、さらにドニー・イェンのロープ状のなにかを武器にした戦いぶりもオリジナル感にあふれ「すごいものを目撃した!」というのが鑑賞後の感想だ(調べてみたらロープ状の武器はドニー・イェンが考案した「布棍」という武器らしい)。 

この作品に限らず、カンフーアクションのよいところは、どんなに速くても、動きにメリハリがあって、何が起きているのかがわかりやすいところ。だからこそカンフーアクション最高峰である2人による応酬は何度でも見ていられる。あと、イェンの衣装や最期もカッコいいぞ!

 

完全に自分の独断と偏見でそれぞれのBEST 3を挙げてみたが、きっと「この作品のこの場面の方がカッコいいのに!」や「この場面が入ってないなんて、本当にちゃんと観てるのか?」という感想も多いだろう。見逃したり、忘れたりしている作品や場面もまだまだあると思うので、そういった感想もどこかで聞けたら嬉しいです。

  • 高橋ダイスケ

    ライター・編集者。ケーブル放送のガイド誌やペイ・パー・ビューチャンネルのガイド誌などで執筆。俳優や監督へのインタビューなども行う。好きなジャンルは大作アクション。そのほか、プロレス、格闘技関連のインタビューやコラム、プロレス本のレビュー連載なども手掛ける。

  • イラスト蘭木流子写真アフロ

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