「ソーシャルディスタンス」の距離はどれくらい…?うまい棒で検証

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新型コロナウイルスによる感染症は、今なお収束する気配がない。安倍首相は5月4日に緊急事態宣言の延長を発表。不要不急の外出自粛が叫ばれる中では、生活スタイルの見直しを迫られ続ける日々に、いまだとまどいを隠せない人たちもいるかもしれない。

そして、ウイルスの感染拡大がすすむにつれて、社会的には人びとの間で「ソーシャルディスタンス」を取るべきという考えも浸透してきた。すでに多くの場所で見聞きするようになったが、感染が懸念される “3密(密閉空間・密閉場所・密接場面)”の状況を避けるべく、人との間に“2m”の間隔を空けようとする取り組みだ。

しかし、ここで疑問が浮かぶ。「言葉だけで“2m”と聞いても、ピンと来る人は意外と少ないんじゃないか?」と。そこで、ソーシャルディスタンスの感覚をより伝わりやすくしようと思い、身近なお菓子で実際の距離を測ってみた。

ソーシャルディスタンス“2m”を長さの異なる3種類のお菓子で計測

今回の検証にあたり、まずは“2m”を実際に計測して模造紙に書き写した。近年、日本人の平均身長は男性が170cm強、女性が160cm弱といわれているが、数字だけみてもこれらよりはるかに長い。測ってみたところ、言葉から想像するよりも間隔が離れている印象があった。

検証方法はいたってシンプルで、ただただ模造紙の上に書いた直線に沿って、用意したお菓子を袋から取り出して置いていくのみ。今回は、ロングレンジ計測よ用、ミドルレンジ計測用、ショートレンジ計測用と、各1種類ずつのお菓子を用意した。

ロングレンジは、全長50cmと謳われる「なが〜いさけるグミ 巨峰」(UHA味覚糖)。ミドルレンジは、もはや国民食といってもよいほどの“ザ・駄菓子”である「うまい棒」(やおきん)で、ショートレンジは、見た目にもカラフルなロングセラー商品「マーブルチョコ」(明治)をチョイス。それでは、それぞれの検証過程と結果を紹介していこう!

全長は50cm! 「なが〜いさけるグミ 巨峰」の結果は…

初めに検証したのは、ロングレンジの「なが〜いさけるグミ 巨峰」だ。ソーシャルディスタンスは“2m”とされているので、理屈上は4本ピッタリに収まるはずだが、果たして結果はいかに…。

一枚ずつ、模造紙に書いた直線に沿って丁寧に置いていく。さながらガムテープを貼り付けるように、それぞれの切れ目がなるべく目立たないよう置いていくと、結果は「3.9本」となった。

ひょっとしたら「あれ? ちょっと長い?」と思うかもしれないが、一枚ずつを計測したところだいたいが50cmよりむしろやや長め。最後の一枚を測るとちょうど“2m”地点で「44.5cm」となっていたが、ほぼほぼ「4本」となり「なが〜い」と謳うのも伊達じゃないと思えた。

めんたい・コンポタ・チーズ…「うまい棒」を交互に並べる

続いて、検証したのはミドルレンジの「うまい棒」だ。先述の「なが〜いさけるグミ」と違うのは、どれほどの本数になるのかがまったくの未知数であること。一つひとつ、袋から取り出して調べてみた。

若干のバラつきはあるものの、一本あたりの長さを測ってみると「11.5cm」ほどに収まっていた。人知れず自宅の一室で、めんたい味・コーンポタージュ味・チキンカレー味・やさいサラダ味・とんかつソース味・チーズ味の6種類を、順番どおりに置いていく。

当然ながら、一巡した時点ではまだ1m地点に満たなかったのだが、少しずつ込み上げてくる油の匂いが、三十路のおっさんにはやや痛烈に感じられた。

一つひとつ袋から開けて、黙々と並べていく…。単純作業の連続にわずかながら気が滅入りそうになったものの、すき間なく並べてみたうまい棒の本数は、結果として「15.5本」になった。

まったくの余談ながら、達成感もあったのか“2m”をめざして、6種類の味が交互に並べられたうまい棒の光景には、ちょっとした感動も込み上げてきた。そして何より、ソーシャルディスタンスは「うまい棒が“15.5本”分なんだよ」と伝えるのは、比較的分かりやすい、のではという印象を受けた。

一粒ずつの「マーブルチョコレート」を並べる労力は想像以上

最後に検証を行ったのが、ショートレンジの「マーブルチョコ」だ。パッケージから取り出したチョコの一粒ずつ、水色黄色オレンジ茶色と6種類の順番ですき間のないよう並べていく。思いのほか、手間のかかる作業だったと知るのは、スタートから時間が経ってからだった…。

計測したところ、マーブルチョコレートは一粒がおおよそ「1.4cm」ほどに収まっていた。そして、一箱に入っているのは「34粒」ほど。とりあえず一箱分を模造紙の直線に沿って置いてみたところ、中間地点の50cmにも満たないと改めて実感するや否や、頭の中で一瞬「自分は一体何をやってるのか?」という思いがよぎった。

細長い形のお菓子と比べて、マーブルチョコレートはちょっとした衝撃で弾け飛ぶリスクもある。一つひとつ丁寧に置いていくのはもちろん、模造紙をわずかでも蹴り飛ばしたりしないよう細心の注意を払いながら続けること十数分。ソーシャルディスタンスが示す“2m”の距離は、マーブルチョコ換算で「148粒」という結果になった。

マーブルチョコレートの結果については、正直、先述の2商品と比べると「分かりやすいのか?」と自分なりにも疑問を抱く…。とはいえ、カラフルなチョコの一粒一粒が交互に並べられた様子は、心なしか、達成感もあいまってまれにみるほど美しくみえた。

ソーシャルディスタンス“2m”を身近に理解してもらえれば

さて、改めて結果を整理してみると、人との間で取るべきソーシャルディスタンスの距離“2m”は、「なが〜いさけるグミ 巨峰」で「3.9本」分。うまい棒では「15.5本」分となり、マーブルチョコレートでは「148粒」分になることが分かった。

なお、念のため、今回使ったお菓子はすべて検証後にきちんと食べたことを補足しておきたい。外出自粛の中、ふと浮かんだ疑問を「自宅でどう検証できるか」と考えて思い至った企画であったが、一人でも多くの人が、ソーシャルディスタンスを、よりいっそう意識できるように伝わっていれば、と願い、たい!

  • カネコシュウヘイ

    (編集者/ライター)1983年11月8日生まれ。埼玉県在住。成城大学出身。2008年から出版業界に従事、2010年に独立しフリーランスとなる。以降、Webや雑誌でエンターテインメント系のジャンルを中心に取材や執筆へ注力。月平均4〜5回はライブへ足を運ぶアイドル好き。著書に『BABYMETAL追っかけ日記』(鉄人社)

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