地元札幌でも激レア「 幻の裏メニュー」がこの時期入手できるワケ
寿司屋の「チョコレートケーキ」、地域系バーガーショップの「ラーメン」…、地元の常連さんしか知らない名店のレアメニューを北海道からお取り寄せ。今だけの逸品も!
やんわり自粛が明けた感もありますが、まだエリアによってはおあずけ状態という人も多いことでしょう。しかし、悲嘆するばかりではコロナの思うツボです。
この自粛のおかげで、現地に行かなければ食べられなかったあの味や、普段お店で出していない裏メニューと出会えるきっかけができた! と前向きに捉えてみれば、少しは気が晴れるかもしれません。今回は、通販だからこそ食べられる、人気店のレアな味from北海道をご紹介します。

函館の人気寿司店「鮨ひろ季」のスイーツやキッシュは、テイクアウト営業の今だけ!

函館の「鮨ひろ季」は、北海道内外から多くの客が訪れる人気店。29歳の若さで17年前に創業した大将の緋田広樹さんの経歴はさておき、妻・女将の和美さんが強烈です。

「詐欺を見抜いて金払わせた」「1億円入りの通帳拾って落とし主に届けた」とか逸話が凄すぎるのですが、それはまた今度。日本酒における最高峰資格「酒匠」を保持するほか、アロマや鎌倉彫など私が知るだけでも10ほどは人に教えられるレベルの趣味を持っています。特にスイーツ作りの腕前は、教室で講師を務めるほどです。

コロナショック間もなく、店をテイクアウト営業に切り替え、通販商品も強化しました。メニューは従来の和食もありますが、女将の独自路線を突っ走る「まかないメニュー」におののきます。

「鶏のレバーペースト」(500円)、「キッシュ」(18cmホール2500円)のほか、数量限定で「瀬戸内レモンのウイークエンドシトロン」(17cm×8cm 1800円)、「チョコレートテリーヌ」(同2800円)などが登場します。

せっかくなので、お取り寄せして食リポしてみましょう。


家で作れないものベスト10ぐらいに入るでしょうね、キッシュ。女将はもともと採算度外視で鮨以外の料理を作っていたので、高級バターとか国産肉とかを惜しげもなくガバガバと使います。
しかも作りたてを直送してくれるので、家で温めればレストランで出てくる味そのまんまです。
で、こちらはチョコレートテリーヌ。
これも原価とか気にしない。最高級ブランド「ヴァローナ」社のエクアドル産 カカオ66%のブラックチョコレートを使用し、小麦粉は一切使っていません。

小麦粉使わないでどうやって作るんだろうな〜と素人の私は不思議でしょうがなかったのですが、小麦粉を入れて泡立てて焼き上げるガトーショコラと違い、卵と大量のバターを混ぜて蒸し焼きにするのがテリーヌ。なので余計に材料費がかかるんですね。
しかも、女将によると「通常、チョコレートは各国のものをブレンドしているものが多いのですが、こちらは単一国で産地のテロワールが表現されています。繊細ながらも力強さのある風味と、ジャスミンやオレンジを思わせるフローラル系の香りで華やかです」

表現が正しいか分かりませんが、「濃度の限界を超えたカカオが凝縮されたチョコレート1200%の塊」とでも言いますか。え? 伝わらない? とにかくバターも濃厚でカロリー高そうです(笑)が、今は自分を可愛がってあげるのが大事ですよ。
函館だけの名物店「ラッキーピエロ」の雑多すぎる商品。バーガー屋だってこと、多分忘れてる!?

『秘密のケンミンSHOW』などにも登場して話題の函館の名物バーガーチェーン「ラッキーピエロ」。リアル店舗でも「ピザ」「あんかけ焼きそば」「鉄板トンカツ」「ステーキ」などとりとめのないメニューを増殖させ、もはやバーガー屋というよりフードコートの様相。でもどれも専門店顔負けの旨さなので、本当にやり手だなあ王社長…と感心する次第です。

で、私が「ラキピのオススメは?」と聞かれるたび、ドヤ顔して「実は函館市民は、ラキピでバーガーは食べないよ」と盛りコメントするのがこのラーメン。いや、だいたいバーガー食べてます、すみません。
実はラーメンは人見店という観光地から外れたマニアックなエリアの店にしかないので、函館行っても食べられるのは奇跡。
しかし、なーんと通販で買えます。あ、でもインスタントなので味は違うのですが、はっきり言って生ラーメンを超えた美味しさでビックリしますよ。



次はカレーです。「辛口」「キーマ」「バターチキン」の3種があり、レトルトなので温めるだけです。


中でも、バターチキンカレーは店舗で食べられないレアなメニュー。インドカレー屋のあの甘口クリーミーなカレーそのものです。
そして、これも食べられる店舗が限られている「鉄板ミートスパゲッティ」ですが、なんとそのミートソースもお取り寄せ可能です!

牛ひき肉、タマネギ、トマトペースト、ニンジンペースト、マッシュルームエキス、ブラウンルウなどをじっくり煮込むなどして丁寧に作ったミートソース。想像以上にビーフ感が濃厚で、かなり衝撃的!

観光客は看板メニューのチャイニーズチキンバーガーの暴力的こってり感にノックアウトされ、他の味まで試す余力はなかったことでしょう。「あん時スパゲッティ頼んどきゃ良かった〜」という無念が晴らせますよ。
あと、侮っていたのですが(スミマセン)この「ラッキーラブリーミルキーチーズクッキー」がかなりハイクオリティです。箱がハンバーガー型でインパクト大ですが中身は普通なんでしょと思っていましたら、期待を超える美味しさでした。チーズの香りがしっかり、チョコレートもミルク感濃厚。これ、もっと前面においしさをアピールすれば良いのに…。


「ブランド名だけで売れると思って出したでしょ?」などと穿った見方をしてしまったラキピ通販商品でしたが、函館をしょって立つラキピが手抜くはずはありませんでした。そうですよね。通販商品がおいしくなかったら実店舗も行こうとは思いませんからね。やっぱりコロナ開けたらお店行こう!と思ってしまうのでした。
閉店したけどパフェは不滅! シメパフェ伝説の名店「マンマペルテ」で自粛太り解消

食べても罪悪感を感じない「ギルトフリー」なメニューで札幌女子の心を掴んだ「マンマペルテ」。なんと、このコロナさなかの4月30日にお店を閉めてしまいました。
カラフルなチョップドサラダやグルテンフリーなスイーツ、パフェなど私のイメージと程遠いヘルシー料理まみれの店。ですが、「マンマプレート」が結構ボリュームもあるので、たまに意識高いふりして食べに行っていました。
実は閉店というよりリニューアル中で、次はヘルシーなうどん屋さんになるそう! でもチョップドサラダやパフェは継続する予定だそうですが、6月以降までオサラバです。
しかし、店主の今井香さんが素材からこだわり抜いた渾身作のパフェがなんと、通販で全国どこでも購入可能に!
ちなみに、お店のベジパフェはこちら。カロリー40%オフの豆乳ソフトに、ごぼうの素揚げ、北海道産そばの実のフレーク、北海道産枝豆などなど、およそパフェの材料とは思えないようなベジベジした食材で構成されています。しかも、「生産者を応援したい」との想いから地元産を極力使用。

今やパフェブーム炸裂ですが、低カロリーとかグルテンフリーにこだわったパフェはなかなか出会えませんよね。ましてや、ほぼオール北海道の素材なので、美味しくないわけがない。
お取り寄せできるパフェは「ベジパフェ」「チョコレートパフェ」「ストロベリーパフェ」(各税込1180円)です。ソフトクリームって冷凍だと味が落ちるイメージですが、豆乳ソフトはもともとシャーベット的なので風味が変わらないのが利点ですね。

今回ご紹介したメニューは、自粛が明けても店舗では食べられない、超貴重なお取り寄せ商品ばかりです。こうして平時なら出合えないレアな味も全国で食べられるようになって、ちょっとコロナに感謝(しないけど)…。
■税込表記のあるもの以外、価格は税・送料別です。
取材・文・写真:猫田しげる
1979年北海道函館市生まれ。京都のタウン誌、北海道の新聞地域面、東京の街歩き雑誌、旅行本などの編集・ライター業に従事。2019年4月から拠点を札幌に移動し、ウェブライターとしてデカ盛りから伝統工芸まで幅広い分野で執筆。弱いのに酒好きで、「酒は歩きながら飲むのが一番旨い」が人生訓。