コロナで経営難「いきなり!ステーキ」を救う意外な企業は?

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都内にある「いきなり!ステーキ」。まだ営業再開のメドは立っていない

窓に貼られた「当面の間、休業させていただきます」という紙。新型コロナウイルスの感染者が徐々に減り、営業を再開する飲食店が増えている。だがペッパーフードサービスの運営する肉専門チェーン「いきなり!ステーキ」の多くは、いまだに入口を固く閉ざし再開のメドが立っていないーー。

経済ジャーナリストの松崎隆司氏が語る。

「経営は火の車ですよ。全店舗の運営で、資金繰りに苦しんでいる。このままの状態が続けば、債務超過になる可能性もぬぐいきれません」

ペッパーフードサービスは5月15日に発表予定だった20年12月期第一四半期の決算を延期するとした(再発表日は未定)。19年12月期の当期純利益はマイナス約27億円と赤字。さらに「いきなり!ステーキ」全体の15%近くにあたる、74店舗の閉鎖を今期中に計画しているという。ステーキが手軽に食べられるということで一時はブームにもなったが、なぜ凋落してしまったのだろう。

「『いきなり!ステーキ』は13年1月に、東京・銀座で1号店を出しました。立って食べられるという斬新なスタイルが受け人気が爆発。14年に30ほどだった店舗数が、18年には400近くに急増したんです。一瀬邦夫社長は1000店舗を目標に、店をさらに増やしていきました。

しかし、この急拡大路線がアダとなります。限られた店舗数だと希少性があり、物珍しさで客が集まっていました。しかし店の数が激増したことで真新しさが減少。各店舗の距離が近くなり、店同士で客を取り合うことになってしまったんです。約2000円というスタンダード価格(リブロースステーキ300g)も、客に定期的に通うには高いという印象を与えてしまった。そこにコロナが追い討ちをかけたという状況です」(松崎氏)

家族向けに子ども用メニューを充実させたり、サントリーホールディングスと組み「黒烏龍茶」を無料でサービスするなど対策を講じたが経営は悪化の一途。「いきなり!ステーキ」は、このまま危機を迎えてしまうのだろうか。

「考えられうる経営再建策は、他企業による買収救済です。ただコロナの影響で、外食産業はどこも経営が苦しい。買収の余裕がないです。

可能性があるとすれば、定食チェーン『大戸屋』の買収に動いているコロワイドでしょう。同社は居酒屋『甘太郎』や『かっぱ寿司』、『フレッシュネスバーガー』などを次々に買収し、国内で約2700店舗を展開しています。

他店舗、他業種をどんどん取り込んでいる。買収で多くの食材を大量に仕入れられればコストが下がり、バイイングパワーがつくという考えです。コロワイドが動けば、『いきなり!ステーキ』も息を吹き返すかもしれません」(松崎氏)

瀬戸際に立たされた「いきなり!ステーキ」。再び店内に客で溢れかえる日が来るのだろうか。

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