コロナ時代の「テレワーク・サバイバル」を乗り切るハートの作り方

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ゆるやかだが、緊急事態宣言による自粛要請は解除の方向に向かいつつある。テレワークの生活にも慣れてきたけれど、職場での何気ない会話が懐かしい…。まだしばらく続きそうな「ウィズコロナ」。この《隔離生活》期間を乗り切るために心がけたいことを、心理カウンセラー・中山智恵子氏に聞いた。

緊急事態宣言は39県で解除されたが…

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テレワークが主流になりそうな「ウィズコロナ」時期の働き方。《集団から離れて孤立している》状態は、しばらく続く?

緊急事態宣言の発令以降、“Isolation(アイソレーション)”という英単語がふと頭に浮かび上がることが多くなりました。Isolationとは主に隔離、分離、孤立、孤独感、絶縁という意味で、会話では「集団から離れて孤立している状態」を伝える時に使います。

きっと新型コロナウイルスの感染拡大防止の為の外出自粛によって直面している状態が、この単語連想させるのでしょう。そういえば昔、語学学校に通っていた頃に先生から、このIsolationという単語はラテン語で「島」を意味するInsulaが語源なのだと教えてもらい、その成り立ちに妙に納得したものです。

その「島」生活、いわゆるステイホーム においては、“コミュニケーションの圧倒的欠如”による“孤独感”と如何にして共存していけるか? がサバイバルへの鍵となります。

普段当たり前のように自分の周囲にいた人達とある日突然引き離され、自宅という限られた空間での生活は想像していた以上に大きなストレスをもたらします。またその空間がハリウッドスターの住む広大な庭付き、プール付き大豪邸ならばともかく、ワンルームマンションのような空間ともなれば、もはや独房に幽閉されたのも同然の絶望的な気分に陥り、実に悲壮感漂うステイホーム・ライフが想像されます。

ほとんどの日本人にとって外出自粛は未知なる体験であり、たとえ期間限定とは言え外界から遮断されることに対してひどく孤独で憂鬱な気分になるのも仕方のないことです。

リモートワークやビデオチャット会議にも慣れてきたけど…

文句を言っても仕方がない! 角度を変えると、どう見えてくるかを考えてみる

そこで、まずは一旦「島」生活によるIsolation《隔離生活》から焦点をずらしてみるのはどうでしょうか? 例えば、

  • 外出自粛のせいで
  • – 毎日オフィスで仕事が出来ない。
  • – 取引先との大きな商談が出来ない。
  • – 離れて住む家族や恋人や友人に会えない。
  • – 映画やライブに行けない。

など、失ってしまった事柄に意識が向き悲観的な気持ちになりがちですが、少し考え方をスイッチして、

  • 外出自粛があったことで
  • – 会社のテレワーク化推進のきっかけになりそう!
  • – 大型商談に向けてゆっくり準備する時間が出来た!
  • – 皆でオンライン飲みするって何だか楽しそう!
  • – たくさん溜まったドラマや映画の録画をまとめて観ちゃおう!

 のように普段と違う”今“に対して、少し焦点の当て方を変えることで、今の状況でも出来ること、今の状況だからこそ出来ることが見えてくると思います。現状を前向きに受け入れて、自らの思考に柔軟性を持たせる癖付けが出来るようになれば、ステイホームを健全に乗り切れたも同然です。

「耐える」ではなく、「出来ること」を考えてみる! そして積極的に「楽しんでみる」

日本よりも厳格に、長期間のわたりロックダウンを断行している海外都市に住む友人達や、外資系企業に勤務する外国人ビジネスマンに“ステイホームの過ごし方”について聞いてみると…。

彼らの口からは、ビジネスで実践していること、プライベートで試みていることなど非常にバリエーション豊かな実例やアイディアが次々と出てきて、ひたすら関心するばかりです。

彼らの思考に共通しているのは、現状を受け入れて、今、自分たちが出来ることをやる、そして楽しんでみる、という極めてシンプルなものです。

会話の中で何度も出てきた”Let’s try to stay positive!(ポジティブでいようね!)” というフレーズが何だかとても印象的でした。ともすれば忍耐を美徳としがちな日本人に比べ、外国人、特に欧米人は現状をポジティブに捉える傾向が高いのかもしれませんね。

今回のステイホームがきっかけで日本でも多くの企業がテレワークを導入し、これまでよりも多様な働き方が実現出来ています。しかし、その反面、オフィス勤務の日常にあった人とのコミュニケーションが激減し、在宅勤務が長くなればなるほど孤独感に苛まれることが多くなりました。

オフィスでの同僚とのちょっとした雑談がこんなにも日々自分の気分転換になっていたのかと今更ながら気付かされ愕然とします。そんな時は(既に実行している企業もありますが)、オンライン・ミーティングのシステムを活用して、一日10分~15分程度のおしゃべりタイムを設けるなどして適度にガス抜きをするのも手です。

在宅でのランチタイムを同僚と示し合わせて、スマホのビデオチャットツールを使って一緒にランチするのも楽しいと思います。

また今は各メディアが新型コロナウイルス感染関連ニュースを一日中発信している為、在宅だと不安を増長させるようなニュースやネガティブな噂が自然と耳に入ってきてしまい憂鬱な気分を誘発してしまいがちです。

筆者も毎日あらゆる情報の嵐に苛まれて、負のスパイラルに迷い込みそうでした。そこで、あるときから、自分が信頼できると感じたメディアのみに絞って、情報を取り入れることに切り替えました。そして今まで情報に翻弄されていた時間で好きな映画を観たり、音楽を聴くことにシフトして自分なりに心のバランスを取るようにしています。

人とのコミュニケーションは様々なツールを活用して絶やさないようにする、情報は冷静に取捨選択する、など自分なりのステイホームの環境作りも大事ですね。

ストレス発散は必要! おすすめは「コスプレ・ディナー」!?

ちなみに海外の友人達のステイホームの過ごし方(プライベート編)で多かったのが、男性陣は家のリノベーションやペンキ塗りなどのDIY、ドラムやギターなど楽器演奏練習、女性陣は手の込んだ料理やスイーツなどを作ってSNS映え投稿が目立っていました。

その中で特筆すべきはコスプレ・ディナーの家族です。いち早く都市封鎖を緩和したニュージーランド在住のその家族はロックダウン発出以来、毎日家族で夕食のテーマを決めていたそうです。

ある日のテーマはインド。家にある食材を使ってインド風(あくまでも”風“というところがポイント:つまり頑張り過ぎない)家庭料理を作り、お嬢さんはお母さんのストールを駆使してサリー風に装い、額の中央にはアイライナーでビンディまで描き、お父さんは立派な付け髭をたくわえ、家族皆インド人になりきる。そして、その夜はインディアンポップスを掛け、スパイスの利いたチキンマサラを食べながら音楽に合わせて歌い、舞い踊る、という壮大な企画……これを毎日違ったテーマで!?

巣籠りも長期化すると自分でも気付かないうちにいつの間にかストレスを溜め込んでしまうこともあるかと思います。

人間は理性が本能を強く抑え込んでしまうと、脳がストレスを感じてしまいます。そんな時は自分の好きなことに没頭したり、出来ることなら思いっきり羽目を外してはっちゃける、など適度にストレスを発散して脳を開放してあげることが必要です。

ニュージーランドのコスプレ・ディナーの家族の夕食には①美味しい食事、②カラオケ、➂ダンス、④コスプレ、などストレス発散に有効な要素がぎっしり詰まっています。またその様子をSNSで見た友人によると、家族の楽しそうな笑顔が溢れていたそうで、⑤笑いの要素までも多分に入っているではありませんか! 

タフな環境下でも工夫次第でストレス発散まで出来てしまうなんて驚き……Let’s try to stay positive! ってこういうことなのですね。

  • 中山智恵子

    心理カウンセラー。富山県生まれ。外資系企業や総合商社などで長くファッションビジネスに携わる。様々な欧米ブランドとの折衝や海外での起業経験を通じてグローバルなネットワークを構築。企業での管理職経験から社員のメンタルヘルスを守ることの重要性を感じ、心理カウンセラー資格を取得。

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