ニトリがコロナ禍でも超強気姿勢を貫ける「3つの強み」

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郊外に多くの店舗を構えるニトリ。コロナ不況下でも客足が衰えることはない

アパレル大手「レナウン」が、負債総額約138億円で民事再生手続き開始。東京商工リサーチ調べで、新型コロナウイルス関連の経営破綻は全国で150件以上。帝国データバンクによると、今年の倒産件数は7年ぶりに1万件を超える見通しーー。

長引くコロナ不況で、日本経済は暗いニュースで溢れている。そんな閉塞感漂う現状で、強気なのがインテリア大手「ニトリ」だ。4月6日に行われた決算会見でニトリホールディングスの似鳥昭雄会長は、こう言い放った。

「リーマンショック以上の世界的不況が起きる可能性があります。(ニトリは)ピンチをチャンスに変える準備はしてきた。無借金で預金もあるから、攻めていくことができるんです」

ニトリが発表した2021年2月期の会社計画は、売上高6532億円(前年比1.7%増)、経常利益1133億円(同3.4%増)。実現できれば、不況下にありながら34期連続の増収増益となる。「強気の裏には過去の実績があります」と語るのは、経済ジャーナリストの松崎隆司氏だ。

「実際ニトリは、08年のリーマンショックの時にも増収増益を達成しているんです。各店舗で大胆な値下げを行い、ピンチを乗り切りました。似鳥会長には、企業は不況の時こそ創意工夫して成長できるという考えがあるんです」

ネットとリアルの融合

ニトリには、不況をものともしない強みがあるという。松崎氏が続ける。

「主な強みは三つです。一つは時代にあった商品戦略。例えばコロナの影響で外出自粛ムードが広まってからは、巣ごもり用アイテムを充実させています。リクライニングの座椅子や、運動不足を補えるようなストレッチホイールやヨガマットなどです。

二つ目は『SPA』と呼ばれる、各工程を一貫して行う業態の徹底でしょう。ニトリは企画開発から生産、物流、販売まで、すべて自社や関連会社で行なっている。市場の動向に応じた対応が可能となり、コストも抑えられます。高い収益率が見込まれるんです。

三つ目がネットとリアルの融合。多くの企業でネット販売されるのは、売れスジの商品です。ニトリでは店舗に置ききれない商品を、ネット限定アイテムとして紹介。値段や大きさなどの基本要素だけでなく、肌触りなど消費者目線の情報も細かく載せています。また、どの店にどの程度在庫があるかもスグわかるので、客はネットではカバーしきれない実際に触った時の質感などを、最寄りのリアル店舗で確認することができるんです」

不安要素はないのだろうか。

「いくらニトリが逆境に強いと言っても、コロナ不況が長引けば落ち込む消費意欲の影響を受けずにはすまないでしょう。また中国や東南アジアにも進出していますが、海外の経済がいつ回復するのかは未知数です。

またコロナ感染拡大下でも、営業している店舗はけっこうある。入口に消毒液を置いたり客と一定の間隔をとるなど対策はしていますが、従業員には相当のストレスが溜まっているのでしょう。ツイッターなどには、『全店で休業してほしい』など店員と思われる書き込みが多く見られます。従業員のモチベーションを維持することも、課題の一つではないでしょうか」(松崎氏)

「お値段以上」の強気戦略で成長を続けてきたニトリ。コロナ不況でも、客足は衰えていない。

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