コロナ不況で困った時に「もらえるおカネ」完全リスト

1人10万円の特別給付金から、眠っているアクセサリーの換金まで

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
手続きは郵送やオンラインでの申請が多く、区役所や都税事務所が混雑するほどではない。ただ、渋谷区のハローワークには若い男女の姿が多く見られた(写真左下)

「リーマンショックで民間企業の平均給与が下がり、同じ水準に戻るまでにおよそ10年もかかりました。コロナショックも同じようになるとは言いませんが、経済的な悪影響が数年は続くと考えたほうがいいでしょう。利用できる制度を積極的に活用していくことが、これからの時代には大切だと思います」

こう話すのは、ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏だ。なかでも真っ先に手を付けるべきなのが、住宅ローンの返済なのだと言う。

「家計におけるボリュームが大きく、また多くの企業でボーナスが例年のように出ないと考えられるからです。払えなくなる前に動けば、月々の支払い金額を減らしたり、利息だけの支払いにしたりと金融機関は柔軟に対応してくれます。条件変更には通常、手数料がかかりますが、無料にする金融機関も出てきています。絶対に避けたほうがいいのは、住宅ローンを返すためにカードローンに手を出すこと。新たな借金を作る前に、住宅ローンの契約内容をすぐに見直すべきです」

住宅ローンを延滞すると取り返しのつかないことになる可能性もある。ファイナンシャルプランナーの丸山晴美氏がこう補足する。

「返済の遅滞が起こると、『遅延損害金』が発生するだけでなく、『優遇金利』が適用されなくなります。金利0.5%(変動金利型)で借りている場合は、2.5%程度の店頭表示金利に戻ってしまい、返済額が増えます。一度戻ると、優遇金利は再び適用されませんので、早めに金融機関に相談しておくことが大切です」

政府も動きが遅いながら、様々な制度を準備している。ただし、待っているだけでは支給されないので注意が必要だ。

ファイナンシャルプランナーで社会福祉士の清水香氏が言う。

「日本のお役所は『申請主義』なので、こちらから申請しないとメリットを享受できません。特別定額給付金も申請期限があり、受け付け開始から3ヵ月以内。自分から動くことが大事です。

新型コロナで生計維持が難しくなったら20万円を上限とした無利子融資『緊急小口資金』があります。新型コロナによる休業で家賃の支払いが困難になった人は、『住居確保給付金』を活用して原則3ヵ月分の家賃を払ってもらえます。これらの制度はただ待っていてはもらえないので、自治体の社会福祉協議会や自立相談支援機関に問い合わせましょう」

もしも勤め先が倒産したら

新型コロナは、とりわけ個人商店を営む事業主や中小零細企業を直撃している。政府は売り上げが前年同月比で50%以上が下がった事業者に対して、中小法人には最大で200万円、個人事業者には最大で100万円の持続化給付金を支給する。

「今年の12月までならいつでも対象となっているので、これからの月の売り上げが50%以上減っても申請できます。コロナがいつ終息するのかがわからないので、年内いっぱいの申請なのでしょう。任意の月の売り上げが選べるので、使い勝手のよい制度と言えます」(税理士の大石敬氏)

東京都や大阪府、愛知県などでは、これとは別に自治体の休業要請に応じた際の協力金や支援金を給付する。個人事業主の場合、東京では一店舗100万円だが、大阪や愛知では50万円など、各自治体によって支払い金額や対象は異なる。

「負担が大きな国民健康保険料や介護保険料の減免も活用したい制度です。収入が前年の7割未満になりそうな人は、前年度の所得に応じて保険料の減免が受けられるので、市区町村に問い合わせましょう。また、国民年金保険料も同様に免除・猶予されることがある。滞納するとデメリットが大きいので、対象者は迷わず活用してください」(ファイナンシャルプランナーの大沼恵美子氏)

新型コロナによるビジネス環境の急変で、会社が給料を支払わずに倒産してしまう場合もあるかもしれない。そんな時は泣き寝入りしないでほしい。

「新型コロナによる不況で、給料の未払いが発生している人もいます。飲食店を経営する会社では、そのまま客足が戻らずに倒産するケースがあるかもしれません。そうした場合は、労働者健康安全機構の『未払賃金立替払制度』を利用してはいかがでしょうか。正社員以外のアルバイトも対象です。もともと新型コロナとは関係なく申請できる制度ですが、45歳以上なら最大で296万円を立て替えて払ってもらえます」(前出・丸山氏)

意外と知られていないのが、教育訓練支援給付金だと言うのが、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子氏だ。45歳未満などいくつか条件があるものの、失業中なら受講費用とは別に給付金を受け取れるという。畠中氏が解説する。

「失業して資格取得のための学校に通う際、その間の生活費として失業給付を延長してもらえる制度です。新型コロナによって会社都合でクビになると、すぐに失業手当をもらえますが、長くても1年はもらえません。そこで、資格勉強のために認定された学校に通っていると、その間は失業給付の8割程度の教育訓練支援給付金が支給されるのです」 

老親の健康にも気を遣おう

新型コロナによる金銭的な不安から、子供の進学を諦めてしまう家庭もあるかもしれない。しかし、今年4月からはじまった「高等教育の修学支援新制度」は入学後に家計が急変した人も改めて申請することが可能となった。

「年収約380万円以下の世帯では入学金や授業料の3分の1が減免され、約270万円以下なら授業料はタダです。さらに自宅外からの通学で私立の場合、給付型奨学金が年間約91万円もらえます」(畠中氏)

高齢の親が健在で新型コロナの流行以降、体調を崩している場合は、早めに介護関係の申請をしたほうがいいと提案するのは、前出の深野氏だ。

「外出自粛で高齢の親が誰ともしゃべらず認知症が進んだり、歩かなくなったために運動能力が急激に落ちたりしたという話も聞きます。少しでもおかしいと感じたら、躊躇せずに早めに要介護認定を役所に申請したほうがいい。これもこちらから動かないと認定されません」 

最後に、テレワークの推奨などで在宅勤務が多くなったら、自宅の通信環境を見直せば大幅な節約になる。ケータイジャーナリストの石野純也氏が言う。

「自宅がWi-Fi環境で、自宅外でスマホをあまり使わなくなった人は、契約を見直したほうがいいでしょう。大容量のプランのままだと、使い切れないうちに1ヵ月が終わってしまう。たとえば、NTTドコモの大容量プラン『ギガホ』は月60GBのデータ利用量で月額5980円(税別・以下同)。これを『ギガライト』に替え、データ利用量を1GB未満に落とせば、月額1980円です。 

一方、自宅に固定回線がない場合は、むしろ大容量プランに移したほうがいいでしょう。データ利用量をオーバーするたびに、追加で1GBずつ買い続けるより絶対におトクです。まだ一般的ではありませんが、データ利用無制限のスマホプランを導入するのもいい。料金的におすすめは楽天モバイルの『UN-LIMIT』で、月額2980円で使い放題です。東京23区や大阪、名古屋の中心部など、楽天モバイルの通信エリアに自宅がある人に限りますが、コロナ終息までは契約するのもアリだと思います」

他にも、コロナ不況でパニックにならないためのおカネのライフハック術を表中で紹介した。あなたが活用できるマネーハックが必ずあるはずだ。

申請したら、もらえるおカネ 一覧表/コロナ不況で困った時の「もらえるお金」「借りられるお金」リスト
申請したら、借りられるおカネ 免除・猶予されるおカネ 一覧表/コロナ不況で困った時の「もらえるお金」「借りられるお金」リスト
こんなことも試してみよう!「マネーハック術」一覧表/コロナ不況で困った時の「もらえるお金」「借りられるお金」リスト

『FRIDAY』2020年5月29日号より

  • 撮影足立百合

Photo Gallary4

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事