阪神・藤浪が愚行で台無しにしてしまった「復活への奇策」 | FRIDAYデジタル

阪神・藤浪が愚行で台無しにしてしまった「復活への奇策」

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5月24日の実戦形式の練習では完璧なピッチングを披露した藤浪だが……度重なる不祥事で首脳陣の信頼を失ってしまった
5月24日の実戦形式の練習では完璧なピッチングを披露した藤浪だが……度重なる不祥事で首脳陣の信頼を失ってしまった

阪神の藤浪晋太郎(26)が、またやらかした。

5月28日、午前10時半からの練習に大遅刻。矢野耀大監督の逆鱗に触れ、無期限の二軍降格を言い渡されたのだ。指揮官は、怒りを抑えるように報道陣へ語った。

「新たにみんなで頑張ろうという中で、練習に遅れてくるというのはすごく残念やし、全体の信頼を失うようなことだった。ここ(一軍)にいて、みんな同じ気持ちでやっていくのが難しいという判断。人なんでミスもあるけど、これが初めてじゃないので……」

ここ数年、結果を残せない藤浪を球団は温かく見守ってきた。山本昌氏を臨時コーチに招き指導に当てるなど厚遇。入団以来3年連続で2ケタ勝利をあげた元エースを、手厚くサポートしてきたのだ。ところが……6月19日に開幕がせまってからの背信。チームに冷や水を浴びせる形となったーー。

そもそも藤浪が不調に陥ったキッカケは、“レジェンド”への暴投だ。15年4月に広島の黒田博樹に2球続けてビーンボールを投げ「オラッ!」と一喝されて以来、極度の制球難に苦しみ始める。成績は同年を最後に急下降し、昨季はプロ入り後初めて未勝利に。今季は背水のシーズンのハズだった。

「マウンドに上がるたびに、対戦相手のファンから『大切なウチの打者に当てるなよ!』とヤジが飛び、本人も相当悩んでいました。さらに今年3月には、女性を含む複数の人間が参加したパーティに出席し新型コロナウイルスに感染したことが発覚。激しいバッシングを受けています。他の選手や首脳陣も、腫れ物に触るように接していた。通常のシーズンなら、藤浪はボロボロの精神状態で開幕を迎えていたでしょう」(スポーツ紙記者)

裏切られた矢野監督の“親心”

それが開幕の大幅な延期で、藤浪にとって流れが良い方向に変わった。

「時間とともに、バッシングは徐々に薄れた。無観客で試合が行われることもプラスでした。本人に向けられる、観客のヤジもありませんから。野球に専念できる条件が揃っていたんです。

しかし、そうした幸運が、かえって藤浪の気を緩ませたのかもしれません。一部の夕刊紙では〈『虎VID-19』こと、コロ浪晋太郎です〉と、ネット上でつけられたあだ名で友人に自虐的なメールを送ったと報じられています。事実ならとんでも無いこと。藤浪には、そんなおチャラけた冗談を言っている余裕など無いハズです。ここ数年首脳陣の期待を裏切り続けた上、コロナパーティの参加で球団のイメージにもキズをつけたんですから」(球団関係者)

実は阪神で、藤浪を復活させるための奇策が検討されていたという。

「開幕カードが有力視されている巨人戦で、藤浪を先発させるプランです。藤浪は5月24日に行われた実戦形式のシート打撃で、打者5人から4つの三振を奪う完璧のピッチングを披露。本人も『調子はだいぶ良い感じで、腕も振れています。真っすぐも走っている。思ったより、しっかり投げられました』と話しています。課題の制球も安定し、復活の手応えを掴んだようです。矢野監督も『躍動感ある投球だった』と評価していました。

藤浪の荒れ球は、ある程度制御できれば大きな武器になります。特に右打者は、デッドボールすれすれの速球で内角をえぐられる。巨人のスタメンには坂本勇人、岡本和真、中島宏之ら、右の強打者が名を連ねるでしょう。藤浪が先発なら、いくら坂本や岡本でも荒れ球を恐れ容易に踏み込んで打てません。開幕カードで宿敵・巨人の出鼻を挫くためにも、藤浪が先発する可能性はありました。

大舞台で好投させ、自信を取り戻させたい。矢野監督としても『なんとか復活してもらいたい』という親心があったでしょう。それが遅刻という形で裏切られた。指揮官の怒りは相当ですよ。藤浪の開幕ローテーション入りは、完全に白紙になりました」(スポーツ紙記者)

藤浪の復活を、ファンは粘り強く待っていた。阪神でコーチ経験のある野球評論家の達川光男氏も、『FRIDAYデジタル』の取材にこう期待を寄せていた。

「最初の登板で白星がつけば、波に乗って活躍できるでしょう。藤浪の場合は技術うんぬんより、メンタルの問題です。結果が出れば、おのずと気持ちは前向きになります。恵まれた体格(197cm、100kg)を持っているんだから、フツウに投げられれば入団当初のような活躍ができるハズです」

緊張感のない行動で、ファンの期待を再び裏切った藤浪。今後はイバラの道が待っているようだ。

「厚遇してきた球団も、本人の相次ぐ失態で見限ってしまうのではないでしょうか。二軍生活が長引けば、戦力外通告も現実味を帯びてきます。シーズン途中で、トレードに出される可能性もあるでしょう」(前出・記者)

ようやく復活へのスタートラインに立ったハズの藤浪。自身の慢心で、再び窮地に追い込まれることになった。

  • 写真時事通信社(阪神タイガース提供)

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