都心に迷いジカ…!決死の逃亡2日間「捕獲現場」写真
「シカはなんとか包囲を突破しようと、2m近い高さまでジャンプしました。警官たちは巨大なアミを掲げ、逃亡を阻止する。シカはあえなくアミにかかり『メェ〜メェ〜』と、苦しそうに鳴いていました。取り押さえた警官たちは、申し訳なさそうに『ゴメンね、もう少しの辛抱だからね』と話しかけていましたよ」(捕獲現場を撮影したカメラマンの叶悠眞氏)
6月3日お昼前、ようやく“迷いシカ”が荒川河川敷で捕獲された。
東京の板橋区や足立区では、5月下旬からシカの目撃情報が続出。6月2日朝からは、荒川の鹿浜橋付近で巨大なアミやドローンを使った大規模な捕獲作戦が始まる。警察や消防、区の職員など約50人が動員されたが、同日中に捕まえることはできなかった。
「警察の発表では子ジカということでしたが、体長は1.5mほどでかなり大きく感じました。ヤブの中へ逃げ込んだり走り回ったりと、動きが素早い。警官たちはかなり苦労していました」(叶カメラマン)
翌日、ヤブから平地に出てきたところを無事に捕獲。今後は足立区の保護施設に送られることになる。動物の生態にも詳しい、叶カメラマンが続ける。
「どうやら荒川の上流から現れた、野生の雄シカのようです。今の時期は、シカにとって雌が子どもを産み家族を作るシーズン。雄同士のナワバリ争いに負け、下流に逃げてきたのかもしれません」
足立区ではしばらく迷いシカの状態を見て、今後の対応を決める方針だ。
- 撮影:叶 悠眞