一軒家に猫238匹すし詰め状態…史上最悪の「多頭飼育」崩壊現場
死骸は形が確認できる状態ではなく、糞尿の刺激臭で目も開けられない「地獄絵図」。新型コロナで里親探しも難航中(動画付き)
「私たちがその一軒家に向かったのは3月25日のこと。人間は1階で暮らし、そこに100匹近い猫がいたようです。動物管理センターによって1階は清掃されていたので、2階に入りました。床は糞尿で腐っていて、刺激臭で目も開けられません。そこにも100匹以上の猫がすし詰めになっていたんです」(NPO法人『ニャン友ねっとわーく北海道』勝田珠美代表)
北海道札幌市で史上最悪の多頭飼い崩壊が発覚した。その数なんと238匹。現場を一度離れた勝田氏らは、食料30㎏と水40ℓを持ってすぐ引き返したが、それらはあっという間になくなったという。
「うちは雌猫を主に保護してきたのですが、ほとんどが妊娠していました。猫の妊娠期間は2ヵ月で、一度に8匹産む子もいるぐらいですから、避妊去勢の費用を厭(いと)い放置すると急激に増えてしまいます。なぜ早くSOSを出さなかったのか」
勝田氏らの団体では71匹を保護したが新型コロナの影響で譲渡会が開けず、5月25日現在で里親が決まったのは22匹。地獄絵図から救出された多くの猫が、まだ救いの手を待っている。
動画はこちらからご覧ください。
- 写真:NPO法人『ニャン友ねっとわーく北海道』