河井克行&案里夫妻 官邸と検察の争い大詰めで迫る逮捕Xデー
「稲田伸夫検事総長は7月末とされる退職を前に、河井克行前法相(57)を買収容疑で立件する方針を固めました。すでに万全の状態を整えています。ただ、国会会期中に逮捕許諾請求を行って逮捕するのは相当な労力を伴うので、6月17日に国会が閉会した直後が『Xデー』と見られています」(全国紙社会部記者)
妻の河井案里参院議員(46)が初当選した昨年7月の参院選をめぐる公職選挙法違反疑惑は、前法相の逮捕という衝撃的な結末を迎えようとしている。
河井陣営がウグイス嬢に法定の上限を超えた報酬を支払った疑いで、広島地検は今年3月、案里氏の公設秘書を逮捕・起訴した。秘書が有罪になって連座制が適用されれば、案里氏は失職する。この捜査と並行して、東京地検特捜部が応援に入り、克行氏が地元議員らに現金を配った疑いでも捜査が進められてきた。
「検察当局は、夫妻の周辺のみならず、自民党本部を退職した元職員からも事情聴取を行っています。この元職員は、現役時代に『選挙の神様』と呼ばれた人物で、案里氏の選挙応援のために広島に派遣されていました。
これを受けて、捜査の成り行き次第では党本部にも家宅捜索を行うと見る向きもありますが、元職員への事情聴取は検察側のアピールにすぎません。案里氏の選挙はすべて克行氏が仕切っていて、元職員が現地の詳しい事情を知るはずがない。自民党からしてみれば、河井夫妻にはさっさと離党か、議員辞職をしてほしいのが実情です」(自民党関係者)
河井夫妻は国会に姿を現すものの、一連の疑惑について口を閉ざしたままだ。Xデーは刻一刻と近づいている。
『FRIDAY』2020年6月19日号より
撮影:鬼怒川毅