新聞・テレビが報じない、若者たちの「安倍ヤメロ!」大合唱デモ

5月31日に総理の私邸がある渋谷で広がった若者たちの怒りの声

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安倍首相の私邸に向けて抗議デモは行われた。先頭の女性が、リーダーのヒミコさん。テレビ局や大手新聞の取材はほとんど来なかった

「アベ、出てこい!」

「アベはヤメロ!」

「アベも貧乏やってみろ!」

若者たちの悲痛な声が東京都渋谷区の住宅街に響いた――。

5月31日、日曜日午後。SNS上の呼びかけなどによって集まった20代~50代の学生、フリーター、失業者ら約70人は、渋谷駅前のハチ公前を出発し、安倍晋三首相の私邸につながる道の前で足をとめた。バリケードと警官隊によって、私邸の前まで行くことはできないが、安倍首相は在宅中という情報が入り、彼らは冒頭のように必死に声を上げ続けた。その周りには警視庁の腕章をつけた私服の警察官30人がグルリと取り囲んでおり、なんとも異様な光景だった。

このデモを呼びかけたヒミコさん(20代・フリーター)は本誌にこう話す。

「飲食店のアルバイトができなくなり、家賃が払えなくなりました。緊急事態宣言が解除されても、すべてが元に戻るわけではないし、自粛をしない人は『足並みを乱す』という考えにも納得がいきません。立派な家に住んで、楽々とステイホームできる安倍首相らに、私たちは怒っているんだぞ、ということを伝えたい。デモをすれば、仲間たちと自分の意見を思い切り言うことができます」

今回のデモには大学生が多く参加していた。その一人、慶應義塾大学に通う20代男子学生もこう憤る。

「電車の人身事故が増えているのは、『国家による殺人』と考えられるのではないでしょうか。給付金にしても、電通やパソナなどの大企業におカネが流れるというのは、おかしい。過去にここまで酷(ひど)い政権はなかったと思いますよ」

彼らの訴えに、少なくない近隣住民が遠巻きに耳を傾けて見守っていた。政治アナリストの伊藤惇夫氏が語る。

「これまで若い世代には、ちゃんと生活できているから首相は誰だっていい、という意識があった。それが今回のコロナの問題で、自分たちの生活と生命が脅かされて、国民全員が政治の当事者となったんです。あれだけ批判が高まった’15年9月の『安保法』の成立の時でさえ、内閣支持率は30%台を維持していました。しかし、いま新聞各社の世論調査によれば20%台となっています。安倍政権にとって最大の危機と言えるでしょう」

安倍1強時代の終焉はまもなく――。若者たちの声はそれを確実に予感させた。

安倍首相の私邸につながる通りの入り口には警官がズラリ
安倍邸近くに待機する警官とデモ隊が言い合いになる場面もあった

『FRIDAY』2020年6月19日号より

  • 撮影蓮尾真司

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