世界的投資家ジム・ロジャーズが指摘「日本沈没最悪のシナリオ」

リーマン・ショックをはるかに超えるコロナ後の大恐慌にどう備えればいいのか

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シンガポールの自宅エントランスにて。現在の主な資産は米㌦、中国株、ロシア株、そしてゴールドだという

’08年のリーマンショックをはるかに超える世界金融危機が、すぐそこまで迫っています。待っているのは悲惨な結末。これまでで一番酷(ひど)く、多くの人々が路頭に迷うことになるでしょう。そのキッカケとなるのが新型コロナウイルスによる株価の暴落、企業の倒産です。これは「終わりの始まり」なのです。

シンガポールの自宅でジム・ロジャーズ氏(77)はそう断言した。氏が強調するのは、この最凶最悪な大恐慌で甚大な被害を受けるのは日本だということ。親日家として知られる氏は6月17日に『ジム・ロジャーズ 世界的投資家の思考法』(講談社刊)を上梓。コロナ後の日本人へ警鐘を鳴らした。

(以下本人談)

なぜ日本が危険なのか。答えは至ってシンプルです。莫大な借金があり、しかも子どもを作らない国には未来がないからです。日本の債務残高は11.8兆㌦(約1300兆円)と天文学的数字になっています。「国債はいくら発行してもいい」という「現代貨幣理論」(MMT)が盛んですが、バカげています。もしMMTの理屈が事実なら、酷いインフレで経済が壊滅しているジンバブエやアルゼンチンは裕福になっているはずです。

ところが安倍晋三首相は借金を減らすどころか、さらにムダな公共事業に公費をつぎ込みました。日本の借金はここ20年で2倍に増えています。

安倍首相が固執する五輪も、日本経済の浮揚に役立たないでしょう。それは歴史を振り返れば一目瞭然です。’92年のバルセロナ五輪以降、開催後にGDPがマイナス成長に転じたケースのほうが多いのです。東京五輪は1年延期するだけで3000億円も費用が嵩(かさ)みました。五輪は弊害のほうが大きいのです。

その国の将来性を測る指標として、私は貯蓄率に注目しています。’70年代、日本の家計貯蓄率は20%を超えていました。それが’18年には4.0%にまで落ち込んでいます。借金をしてまで消費を謳歌(おうか)するイメージのあるアメリカ人ですら6.9%。日本の貧困化は深刻です。

日本の出生率は1.36と人口減少を回避する目安の2.07を大きく下回っていますが、考えてみれば当然かもしれません。貯蓄する余裕がないのに、消費増税によって、さらに税金を取られることになったのですから……。

もしあなたが国内に自宅を購入しているのであれば、売却して海外に移住してください。移住が難しければ、なるべく早く資金を海外に移し、国外に投資しておくこと。例えば米㌦。世界恐慌が起きると、人々は「資金の避難先」を探します。それが米㌦です。

事実、コロナショック後、米㌦はほとんどの通貨に対して高くなりました。すでに大きく売り込まれている中国株、ロシア株も魅力です。とくに世界最大の国土を持つロシアの農業の将来性に注目しています。今後、日本円の価値が下落することは目に見えている。日本で貯めてきた貯金と年金だけで老後を過ごそうと考えているなら、その考えは楽観的にすぎるのです。

『FRIDAY』2020年7月3日号より

  • 撮影TAKAO HARA

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