渡部建、賭け麻雀…大ウケ「時事ネタTシャツ」制作現場のウラ側
話題のニュースを元にTシャツを作るアパレルショップを取材。当事者からクレームも入るとか
「最近、一番売れているのは、やっぱり『アンジャッシュ』渡部建の多目的トイレ不倫ですね。とにかく早く売り出さないとネタの鮮度が落ちてしまうので、寝る間を惜しんで製作することもあります」
そう語るのは、東京・吉祥寺のアパレルショップ「P&M」代表の菊竹進氏(48)。渡部の不倫や黒川弘務前検事長の賭け麻雀、闇営業など、世間を騒がせたスキャンダルをユニークにデザインした「時事ネタTシャツ」を次々に販売し、話題沸騰中の人物だ。
「週刊誌に新聞、テレビ、ラジオとまんべんなく見聞きして、アイデアを練ります。少しでも笑えるものにしようと心がけていますが、ボツになるケースも多い。年間50作品くらい作っていますが、一枚も売れないモノもザラです(笑)」
’04年に時事Tシャツの製作を始めた菊竹氏だが、最初は鳴かず飛ばず。人気を集めるきっかけとなったのは、ホリエモンこと堀江貴文氏が’06年に証券取引法違反で逮捕された、通称〝ライブドア事件〟だ。
「堀江さんが収監されるタイミングで、これまで粉飾決算が発覚した大手企業の名前と粉飾額を並べたTシャツを作ったんです。『堀江さんが刑務所に行くならこの人たちも行くべきでは?』というアイデアでした」
メディアがこぞって生中継した収監当日、六本木ヒルズから出て来た堀江氏はモヒカン頭に菊竹氏のTシャツを着て出頭。その直後から菊竹氏のもとに2000枚以上の注文が殺到したという。
「時事ネタを扱うからこそ、たまにはお叱りを受けることもあります。ボクシング連盟の山根明前会長のTシャツを作った時は、山根さんの奥さんから『やめてください』と連絡がありました。怒られたときは基本的に平謝りしてます(笑)」
飲み会に着ていけば、ひと笑いは間違いなし。お気に入りのネタTシャツを一着、いかがだろうか。
『FRIDAY』2020年7月10日号より
- 撮影:濱﨑慎治