のん「好きな女優」2位もマッチングアプリ広告塔就任の違和感 | FRIDAYデジタル

のん「好きな女優」2位もマッチングアプリ広告塔就任の違和感

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『週刊文春』が実施した恒例企画「好きな俳優」「嫌いな俳優」アンケートの2020年版で、「好きな女優」の第2位にのんがランクインした。彼女は同ランキングで、‘15年に2位の新垣結衣に大差をつけて1位に輝くと、‘17年も1位となり連覇を果たしている。

‘18年は惜しくも3連覇とはならなかったがそれでも2位に。アンケートは必ずしも毎年行われていたわけではないが、これだけ長い期間続けて上位にランクインしていることを見れば、彼女の人気が根強いことがわかる。

事務所独立後は女優としてスクリーンやテレビで見る機会は少なくなっていたが、声優を担当した大ヒット作『この世界の片隅に』の長尺版となる『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が昨年12月に公開された。

女優としては、『海月姫』以来6年ぶりの映画出演となった『星くずの町』が今年3月に公開されたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあってか、興行成績はあまり振るわなかったようだ。ただしその反面、のんの演技を賞賛する声も多かった。

‘13年のNHK朝ドラ『あまちゃん』でブレイクしたのん(当時は能年玲奈)は、‘16年に元所属事務所と揉めて独立。その後はメディアへの露出が激減し、テレビでその姿を見ることはほぼなかった。

昨年、“芸能事務所のテレビ局に対する圧力”問題について公正取引委員会がジャニーズ事務所に注意したことが話題になったが、この報道を受けて7月に、のんのマネージメントを手掛ける会社の社長が公式サイトで声明を発表した。声明の中で社長は、彼女のテレビ番組への出演予定が見送られることが多く、「あまりにも異常ではないでしょうか?」と綴っている。

この会社は‘16年3月からのんのマネージメントを手掛けていて、声明が発表された‘19年7月までの間を振り返りこう語っている

《テレビ局の若い編成マンから本当にたくさんの素晴らしい企画、脚本などオファーを頂きました。しかし、お話が進むうちに、上司や担当役員によって突然潰されてしまうことが繰り返されてきました。その状態が3年も続いております》

また一般紙のインタビューでは、

《この3年で約30件、テレビ局からのんへ、ドラマや情報番組のオファーがあった。でも、こちらが企画に納得して、いざ出演契約を結ぶことになると、テレビ局から必ず『なかったことにしてください』と電話が入るのです》

と語っている。さらに、

《『のんが出るなら、うちのタレントは出演を引き揚げる』といった圧力が電話で局側に入るようなのです。あるドラマでは衣装合わせまで済みながら、契約直前に『今回はなかったことに』と立ち消えになった》

と、のんがテレビに出られなかったのは何らかの圧力があったからだと語っている。

これに対しキー局のプロデューサーは首をかしげる。

「情報番組などでは、直前に扱う内容が変わることはよくあり、予定していた出演がキャンセルになることはあります。しかしドラマでは役者側の事情でもない限り、そんなことが実際にあるのかは疑問です。キャスティングするときに、候補が上がると、その段階でスケジュールの確認くらいはするでしょう。しかし、そこで正式にオファーすることは通常はないと思います。企画会議で名前があがったら当然、上に報告しますしね。若い編成マンだけで決めてしまうことはないでしょう。

また、共演者サイドが“のんが出るなら、うちのタレントは出演を引き揚げる”なんて言うのか、ちょっと疑問です。それに何か不祥事があったわけでもないのに契約直前になって、“なかったことにしてくれ”なんて失礼なことをいうテレビマンは見たことがないです。それが30本もあったとはなかなか信じがたい、というのが正直なところです」

そんな告白から1年が経とうとしているが、たしかにのんはまだ1本もテレビドラマに出演できていない。実際に“圧力”や“忖度”が続いているのだろうか……。

「みんな知っているように、その代償はともかく圧力や忖度は確かにあります。昨年の“ジャニーズ問題”以来少なくはなりましたが、全くなくなったとは言い切れません。しかし彼女がドラマに起用されないのはほかにも理由があると思います。まず、彼女にとって代わる若手女優がたくさん育ってきていること。制作サイドから、“絶対に、のんで!”、という声がそう聞こえてくるわけではありません」(前出・キー局プロデューサー)

たしかに、映画でのんの代役を務めたこともある広瀬すずをはじめ、近年の人気女優陣は、同じく朝ドラヒロインを務めた有村架純、土屋太鳳、永野芽衣や清野菜名、実力派の二階堂ふみや門脇麦などなど、実に多士済々だ。

それでも彼女しか持ちえない個性、あるいはどんな役でもこなせる多様性があるなら状況は変わってくるだろうという。しかし、

「『能年玲奈』時代に、所属事務所が意図的に仕事を干していたと報じられたことがありましたが、真相は少し違っていました。実は朝ドラが終了した後、彼女が事務所に示した芸能活動上の”NG項目”というのがあって、その中にはドラマや映画の役柄に関することや、出演したくない番組の形式などがあげられていて、それを許諾した事務所側が、条件に合う仕事を見つけるのが困難だったと言われています。『あまちゃん』のイメージを大切にしたかったからでしょう。

ですが、未だにそのイメージを引きずっていてはなかなか次のステップは踏めません。彼女ももうすぐ27歳。大人の女を演じられるようでなければ、この先女優としてやっていけるか難しいところです」(芸能プロ関係者)

この通り女優業は厳しい状況と言えるが、CM出演は順調。 “CM女王”と言ってもいいほどに出演を重ねている。

そんなのんが、今年初頭にマッチングアプリ『Omiai(お見合い)』のCMキャラクターに抜擢されたことが業界内で話題になっている。

『マッチングアプリ』とは交際サイトの一種だが、その幅は広く、婚活をバックアップするような真剣交際をうたっているものもあれば、出会い系サイトに近いものもある。こうしたアプリを通じたトラブルなども発生し、それらがニュースとして報じられた結果、総じて『マッチングアプリ』に持たれるイメージはあまりいいものではない。そのせいか、こうしたアプリのCMに人気タレントが出ているケースは見たことがない。大手広告代理店の社員はこう語る。

「広告業界ではよく昔から言われていることがあります。中古車店のCMに出たら、自動車メーカーのCMのオファーは来ないとか、消費者金融のCMに出ているタレントは銀行のCMに出られない、など。また、美容外科などのCMはタレントサイドから敬遠されていました。タレントのイメージにもかかわりますからね。その流れの中で、マッチングアプリも敬遠されがちです。昔と違って今は大手の広告代理店が手掛けるようにはなりましたが、それでも売れているタレントはやりたがらない人が多いと思いますよ」

そんなことから、のんがマッチングアプリのCMキャラクターを務めることについて、「よほど仕事に困っているのではないか?」という声も聞こえてくるのが実情だ。

ファンにとっては心配な面もあるだろうが、それでも『好きな女優』第2位という地位を保っているのが、のんの底力なのかもしれない。それだけの支持があれば、これからの巻き返しも十分可能だと思える。

よくもわるくも話題になるのは人気者の証拠。のんからは、まだまだ目が離せないようだ。

  • PHOTO川上 孝夫

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