40代女性のセカンドバージンを救った女性風俗店の「存在意義」

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
写真はイメージです(写真:アフロ)

女性が持つ性の悩みは、年代やライフステージによって実に様々です。

10、20代であれば好きな人と結ばれることが重要でしょう。

しかし、結婚をして出産を経た30代の女性から多く聞くのは「夫に触れられたくない」もしくは「夫が子どもを産んだ私を拒むようになった」という声。そして40代以降では「夫も自分もすっかり家族という枠組みにはまってしまい、相手を異性として見ることができない」というもの。

そしてこれに加えて、「離婚をして新たな道に歩んだはいいけれど、セカンドバージンとなり、新たな出会いがあってもセックスをするのが怖い」というものです。

生活カウンセラーとして多くの女性の性にまつわるお悩みを伺っていますが、今回は私の友人で、40代のセカンドバージンをなかなか打破できなかったミホの話をしたいと思います。【取材・文:鈴木セイ子】

最初の結婚破綻から8年。ずっと男性と関係は持っていない

ミホは私の友人の45歳。

私とミホ、そしてもうひとり同世代の3人の女子で“起業女子仲間”として定期的に美味しいご飯とお酒を楽しみ、情報交換をする仲です。仕事の悩みはもちろん、40代に入り体のメンテナンスの悩みなどもざっくばらんに話をするようになってきました。

ある日、いつものように3人で飲んで話をしていたところ、ミホが突然「私、好きな人ができた」と告白をしてきました。最初の結婚に失敗し、仕事一筋でがんばってきた彼女からのうれしい報告。私たちは「おめでとう!」「相手はどんな人?」と、ひとしきりミホから根掘り葉掘り相手について聞いていました。

ミホの相手は彼女より3歳若い42歳。都内のIT企業に勤めるバリバリのサラリーマン。彼のビジュアルも社会的なポジションも友人である彼女にぴったりで、私たちは結婚を視野に入れて付き合ってみれば、と話をしたのです。

すると彼女がボソッと「結婚よりもなによりも、ぶっちゃけセカンドバージンが長過ぎて、彼とセックスできるのか不安かも……」と打ち明けてきました。

最初の結婚が破綻してから8年。ミホはだれともお付き合いをすることはなく、仕事に邁進してきました。そんな彼女がセカンドバージンで不安を感じるのは当たり前の事です。

会社員として働きながら夜と休日に女性風俗で働く彼に決めた

私は自身のカウンセリングで時々おすすめをしている「女性専用風俗」で男性と触れ合うことを慣らすのを彼女に勧めてみました。

新しい彼と次のステップに進みたいと考えている彼女は、早速私が以前、性感マッサージを受けた大手女性専用風俗店のホームページにその場ですぐにアクセスし、写真の中から今の彼に近いイメージの男性を選びはじめました。

「ねぇ、セイ子、この人、絶対に普通の会社員だよね?」

とひとりの男性を指さしました。人気No.2とホームページに書いてある写真の彼は、スーツを着なれている様子からも会社勤めをしている雰囲気が伝わってきました。そしてなにより、彼を予約できる時間が平日は夜の19時から翌朝までと、休日のみで、まさに会社の仕事以外の時間でセラピストとして働いていることがわかりました。

「会社が終わった時間からセラピストとして働いているんだね。年齢も私より年下だし、この人なら自分の彼にイメージが近くて、慣らしとしてお願いするのはいいかも……」

ホームページに並んでいる男性たちは、イメージのわかる写真に加えて、年齢、身長、体重、体型の特徴や性格、趣味、好きな食べ物などアイドルのプロフィールのような項目が並ぶ中、得意なプレイやマッサージも記されています。また、お店の女性スタッフからのコメントも記載されていて、女性ならではの視点で“彼のセラピーで感じるポイント”まで書いてあるのです。

ミホが気に入ったNo.2のセラピストは、バリバリに鍛えたパーフェクトな体つきではないけれど、優しくて性感マッサージが得意と書いてありました。しかもお店からのコメントには「本業の仕事もしっかりしているので、コミュニケーションじょうず! 体も心も癒してくれます」と。

「私、この人と会ってみる! ちょうど彼、土曜日に予約が入っていないし、私も仕事が休みだから!」

そういって、3人で飲んでいるお店の中でミホはNo.2の彼を予約したのです。

セラピストが施してくれたのは性感マッサージだけじゃない、心のマッサージ

「すっごい、自分に自信が持てた! セカンドバージンも、40を超えた自分の体も恥ずかしがることはないと思えたの」

後日、女性専門風俗のNo.2セラピストとデートをしたミホは興奮気味に私に語ってきました。

年下ではあるものの、本業の仕事をしっかりしている人だけあって話し上手だったというNo.2くん。ホテルに行く前にレストランで食事をしながらミホは「自分がセカンドバージンで、好きな人を幻滅させてしまいそうで性的な関係を持つことに踏み切れないこと。

40を過ぎた自分の張りのない裸をみて幻滅されるのではないか、そして、そもそもセカンドバージン時代が長過ぎて、最後まですることができないのではないか」とつい悩み相談のように自分のことを話してしまったらしいのです。でも、そんな彼女に対しNo.2の彼は、まるで腹を割って話せる異性の友人のように軽い感じで会話を合わせてくれていたといいます。

しかし、いざベッドに行くと、彼女が気にしていた“男性がセカンドバージンを受け入れてくれないのでは”ということをNo.2くんはしっかり覚えていたのか、ミホの年齢を重ねたからこそのまろやかな体をアロマオイルを使って爪先から太ももに向かいゆっくりと愛おしそうに撫でくれたのだそうです。

このマッサージでミホのセカンドバージンの殻は破れ、彼女の感度は上がり、背中におかれた男性の大きくて骨っぽい手のひらを感じるだけで、女性としての潤いを取り戻していったと熱っぽく話してくれました。

「とにかく自分で人生も仕事も軌道に乗せなくちゃって、躍起になっていたけど、No.2くんにマッサージをしてもらって、改めて自分が女性だったことを思い出したし、好きな人にセカンドバージンで不安になっている弱い自分をさらけ出してもいいかなって思えるようになったの。

若い女の子に負けちゃうと思って、身なりとかネイルとかケアしていたけど、それをいいねっていってくれる人じゃなくて、本当は年相応の無理をしていない弱い私も受け止めて欲しいってずっと思っていたんだよね。プロだけあって、あのマッサージはまたお願いしたいと思わせるほどヤバかったけど、それ以上に心のリハビリを受けたって感じ。今なら、好きな彼に自信を持って裸を見せられる」

ミホは電話の向こうでうれしそうに笑いながら、次の彼とのデートが楽しみだと続けて話をしていました。

風俗店と聞くと、性的な満足だけを求めるものに思えますが、女性向けの風俗は決してそれだけが目的ではありません。結びつき、快感を得ることだけが先行しがちな男性側のふれあいに比べ、女性が求めるのは心の結びつきや、快感を得るまでに交わされる男女の会話や愛撫による癒しなのです。

セカンドバージンの時間が長かったからこそ、つい相手を満足させられるか男性の視点に立って不安に駆られたミホですが、本来、肌と肌の触れ合いというのはお互いの温もりを分かち合いながら、どんな姿でも慈しみあうというもの。女性風俗のセラピストがそんな愛の根源的なことを教えてくれたと考えると、女性が風俗に通うのも一理あるのでは、と思うこの頃です。

 

鈴木セイ子

明星大学人文学部心理教育学科卒業。在学中より依存症患者の会や不登校問題の会などへボランティアとして参加し、カウンセリング実践をスタート。現在まで約20年間にわたり、主に女性のための生活カウンセラーとして携わっている。また女性をテーマにした映像プロデューサーなど活動の幅を広げる中、様々な女性を描く「女図鑑」というショートムービーをインスタで配信している。

 

Photo Gallary1

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事