木村拓哉 コロナで7話終了の『BG~身辺警護人~』で見えた異変

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木村にとっては珍しいシリーズ物となったドラマ『BG』

‘18年冬期に放送され全話平均視聴率15.2%。”キムタク復活”の狼煙ともなった連続ドラマ「BG〜身辺警護人〜」(テレビ朝日系)が2年ぶりに帰ってきた。

「このドラマはシーズン2を迎え、利益優先の組織を抜けた主人公・島崎章(木村)が、”弱き者の盾になる”という使命を胸に私設のホディガードとして、クライアントの未来や夢、野望、記憶を守るために新たなステージに挑む物語。

世帯平均視聴率も初回17.0%、第2話14.8%、第3話・第4話14.4%の高視聴率をキープ。島崎の思いに共感した高梨雅也(斎藤工)とのバディ(=男同士の熱い絆)にも、”ゾクゾクする”と言ったコメントが寄せられています」(ワイドショー関係者)

これまで映画化もされたドラマ『HERO』(フジテレビ系)シリーズ以外、続編には出なかった木村。シーズン2に突入したこのドラマには、テレビ朝日サイドの思惑もある。

「水谷豊主演の人気シリーズ『相棒』もすでにseason18。いつ終わってもおかしくない。テレ朝としても『相棒』に変わる目玉のシリーズものが、悲願の年間視聴率三冠王を達成するためにも喉から手が出るほど欲しい。それを裏付けるように『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』シリーズを手掛ける内山聖子エグゼクティブプロデューサーや、『おっさんずラブ』の製作総指揮を務めた三輪祐見子ゼネラルプロデューサーの2人がエンドロールに名前を連ねるところからも、テレ朝の本気度が伺えます」(前出・ワイドショー関係者)

一方、木村は当時“SMAP解散”の責めを一人で背負い逆風の渦中にいた。前シーズンの『BG』の中には、「人に夢を与えてきた人間は、どんなことがあっても逃げちゃいけないと思うんです」(第5話)を始め、キムタクの当時置かれた状況を思い起こさせるセリフがしばしば登場する。

新たなチームを結成して復活に挑む前作の『BG』や『グランメゾン東京』(TBS系)が、逆風に耐える”木村拓哉再生”の物語とも読み解けるのは、そのあたりに理由があるのかもしれない。

しかし、去年放送された『グランメゾン東京』の成功。今年の年始スペシャルドラマ『教場』(フジテレビ系)で新境地を切り開いた木村は、ソロライブでも成功を収め完全復活。新たなステージに足を踏み入れつつある。

「『BG』シーズン2の第1話で、木村演じる島崎は会社が評判を高めるために暴行事件を捏造するなど組織の闇を知り独立。いきなり私設のボデーガード、つまり一匹狼の用心棒になる。これは『傷の癒えた狼(=木村)は、もはや群れを必要としない』という木村自身のメッセージなのかもしれませんね」(制作会社プロデューサー)

さらに斎藤工演じる高梨とのバディは、テレビ朝日が得意とするシリーズモノへの伏線と見て間違いない。しかし、そこにも木村らしいこだわりが見てとれる。

「シーズン1の放送中に木村がパーソナリティを務めるラジオ番組に斎藤がゲストで出演。その際、斎藤は友達と年に2回のペースで木村の代表作とも言われるドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ系)を1話から最終話まで”イッキ観”する”ロンバケ会”なる会を主催していると告白。キムタクドラマへの熱い想いを語っていました。こうした斎藤の思いが今のキムタクのモチベーションを支える大きな力になっているのかもしれません」(放送作家)

そんな中、ドラマ界をコロナ禍が襲う。『BG』も、撮影開始1カ月で撮影を2カ月に渡って中断。結果、今シリーズの放送回数はわずか7話となり、驚きの声も上がっている。

「コロナ禍の影響から、東京オリンピックの延期が決定。今回の目玉がオリンピックだっただけに、脚本も大幅の変更を余儀なくされました。その結果が7話完結。撮影再開後、木村は視聴者に対して『フィジカルな身辺警護をするのは難しいけど、メンタルに関しての身辺警護はできるんじゃないかな』と呟いています。出演者がエキストラを含めて20人以下と抑えられ、大規模な収録を封印せざるを得なかった今回のシリーズへの木村自身の葛藤がこの呟きにも感じられます」(前出・放送作家)

また撮影が中止される以前に取られた第1話、第2話と、第3話以降では明らかに違いがあると指摘する声もある。

「第1話では、低温室に閉じ込められた島崎とクライアントを高梨が救い出すシーンや、第2話では、島崎が体を張って盲目のピアニスト・恵麻(川栄李奈)を抱いて階段落ちに挑むシーンなど手に汗握る場面が随所に見られ、今後のアクションシーンにも期待がかかりました。

ところが、撮影再開後はこう言ったシーンが影を潜め、第4話では引きこもりのクライアント・大輔(岡田義徳)がクラス会に出席するために警護をするなど、”弱き者の盾になる”テーマに寄り添うカタチに切り替えています」(前出・制作会社プロデューサー)

主演映画『無限の住人』(三池崇史監督)をプロデュースした世界的なプロデューサー、ジェレミー・トーマスをして「次の三船敏郎になる可能性は十分ある」と言わしめたキムタク。役作りのためにブラジリアン柔術にも取り組んでいるという。

”用心棒”としての真価を発揮するのは、次期シーズンなのかもしれない。

  • 島右近(放送作家・映像プロデューサー)

    バラエティ、報道、スポーツ番組など幅広いジャンルで番組制作に携わる。女子アナ、アイドル、テレビ業界系の書籍も企画出版、多数。ドキュメンタリー番組に携わるうちに歴史に興味を抱き、近年『家康は関ケ原で死んでいた』(竹書房新書)を上梓

  • PHOTO川上孝夫

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