“先読み”株式投資術「アフターコロナ」時代の有望銘柄60

治療薬とワクチンが開発されたら、世界はどうなるのか?

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7月から営業が再開された東京ディズニーランド 写真:時事通信

今年の初めに、新型コロナ感染症によって世界経済が危機を迎えることなど、誰も想像できなかったに違いない。同じように、私たちはまだ、新型コロナが収束した世界のことを想像できないでいる。しかし、間違いなく言えるのは、いずれ治療薬やワクチンが開発されるということ。それは1年後か、2年後か、そのとき世界はどうなっているのか。投資情報会社グローバルリンクアドバイザーズ社長の戸松信博氏が言う。

「新型コロナが収束しても、コロナ前と同じになるわけではありません。たとえば、テレワークなどの働き方の変化は定着していくでしょう。こうした社会の変容を想定し、それに対応している企業の中には、株価が低い会社も数多くあります。私が今回挙げる銘柄に共通するのは、コロナ前は業績好調で、独自の強みを持っていて、財務面でのリスクが比較的少ないにもかかわらず、コロナ前の株価を大きく下回っていることです。 

その一つが、テンポイノベーション。同社は不動産オーナーから物件を借り、それを飲食店に転貸する事業を手掛け、契約店舗数が増えれば、賃料収入が積み上がっていきます。現状は飲食店の需要低下に伴って株価も軟調ですが、新型コロナがインフルエンザ程度になれば、大きな反転が期待できます」

戸松氏は他にもANAホールディングスを推奨する。旅客の激減で’21年3月期は大幅な赤字を見通すが、公的資金に頼らずに’22年3月期での黒字転換を示唆していて、期待できるという。

いずれ、コロナ前のように飛行機が飛ぶ時代は戻ってくるに違いない。楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジストの窪田真之氏が注目するのは東レである。

「日経平均株価はコロナ前の水準に近づいてきましたが、東レは株価が回復していません。同社が世界に誇る炭素繊維複合材はボーイング社製の機体に使われており、世界的な航空需要の低下で東レも売られています。しかし、今後も炭素繊維が航空機の機体に使われる流れは変わりませんし、将来は自動車の車体にも使われる可能性があります」

観光関連は国策銘柄だ

新型コロナの感染拡大以降、大幅に売り込まれたのは、貸会議室大手のTKPも同様だ。投資情報会社ラカンリチェルカ社長の若杉篤史氏が言う。

「会議や宴会などの需要が蒸発してしまったため、壊滅的な状況に追い込まれました。しかし、オフィス分散など新たな需要も生まれているほか、本来は高評価のビジネスモデルだけあって、コロナが収束すれば、株価の戻りが期待できます」 

しかも、TKPはアパホテルとも提携し、計10棟をフランチャイズ展開している。インバウンド需要が戻ってくれば、さらなる業績回復も期待できる。

「欧米からの観光客はすぐには回復しないでしょうが、来年の春頃からは台湾や中国、ベトナム、タイ、豪州といった、コロナが落ち着いている国々からの観光客が訪れるようになるはずです。そうすれば、今はどん底のホテル業界が復活します。なかでも宿泊施設向けに予約管理システムを販売している手間いらずに注目しています。このシステムは日本語と英語を切り替えられるので、外国人でも利用可能なのが強みです」(財産ネット企業調査部長の藤本誠之氏)

7月22日からは、国内旅行の需要を喚起するために政府の観光政策「Go Toキャンペーン」が実施される。

金融サービス会社フィスコマーケットレポーターの高井ひろえ氏が言う。

「国内観光が活発になれば、地域限定の菓子を販売する会社を統括する寿スピリッツの業績回復が期待できます。すでに株価が持ち直しつつありますが、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドも株価の上昇が見込めるでしょう。ビジネスホテルのドーミーインを運営する共立メンテナンスも、客室の稼働率上昇が期待できるはずです」

人が動くようになれば、新幹線の利用者も増えるはずだ。

「仕事の出張だけでなく、旅行客の利用も拡大します。中でも『ドル箱』と言われてきた東海道新幹線の収益は大きく回復するので、東海旅客鉄道(JR東海)には大いに注目しています」(証券アナリストの植木靖男氏)

変化に対応するIT銘柄

今後、新型コロナの治療薬ができたとしても、すでに大きく変わってしまった社会の仕組みがある。そうした変化に対応する銘柄を仕込めば、大きな果実を手にすることができるかもしれない。

「コロナを機に働き方改革が推し進められて、サラリーマンの残業代は減らされました。コロナ以前の収入を確保するには副業したい。そんなときはギグワークスのプラットフォームを使えば手軽にIT関連の仕事を探すことができます」(株式評論家の渡辺久芳氏)

「AIを活用してアプリの成功パターンを学習し、収益を最大化するサービスを提供するメタップスや、マイクロソフトのクラウドサービスと連携してデータセンターを運営し、ビッグデータを分析するブロードバンドタワーなどは、AIやIoTの分野で株価が大化けする可能性のあるIT企業です」(マーケットバンク代表の岡山憲史氏)

「アフターコロナ」時代を先読みした株式投資の参考にしてほしい。

日経平均株価は、コロナ以前の水準に戻りつつある

 

『FRIDAY』2020年7月31日・8月7日号より

  • 撮影鬼怒川 毅写真(ディズニーランド)時事通信

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