性接待、ワイロの蔓延に激怒…金与正の秘密警察捜査が始まった

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異例の出世をとげる金与正氏。外国に対してだけでなく国内にも過激な姿勢をみせるようになった。画像:AFP/アフロ

北朝鮮では最近、警察や軍の腐敗が進んでいるという。『デイリーNKジャパン』編集長の高英起氏が語る。

「金正恩委員長は、日本の警察にあたる人民保安省にかなり不満を持っているようです。5月に行われた朝鮮労働党中央軍事委員会では、同省幹部の職権濫用で人民の支えとなる役割をまともに果たせていないと追及。より職務を厳格化し、名称を社会安全省に変更することを決定しました」

保安員が権限をかさに、人民からワイロや性接待を受けることは常態化している。労働ノルマを軽減する代わりに、金品を要求。応じなければ言いがかりをつけ逮捕し、刑務所に送っているという。女性に性行為を強要することもあり、人民の不満は高まっているようだ。

「国際人権NGO『ヒューマン・ライツ・ウォッチ』が18年10月に発表したレポート『北朝鮮での性暴力の実情』では、生々しい性被害が報告されています。子どもの目の前で母親が数人の保安員に代わる代わる強姦されたり、まだ未成年の少女が襲われた事例などです。レポートは、脱北者約60人へのインタビューで作成されています。人民の悪徳保安員への恨みは凄まじい。レポートによれば18年末までの1年間で、保安員への報復殺人事件が70件以上起きているそうです」(韓国紙記者)

男性の上官に「性上納」

朝鮮人民軍の風紀も乱れているようだ。北朝鮮では少子化により男性だけでは兵士が足らず、15年4月から女性の兵役義務化を進めている。彼女たちは劣悪な環境に置かれているようだ。

「常に食糧が不足し、多くの兵隊が栄養失調になっています。若い女性兵士も同様です。男性の上官に目をつけられる女性も多い。北朝鮮ではエリートコースの朝鮮労働党入党や待遇改善をチラつかせ、『性上納』と呼ばれる性接待を強いているんです。軍ではこうした事態を避けるため、女性だけの部隊を増やしていますが、あまり被害は減っていません」(同前)

不正摘発に乗り出しているのが、正恩氏の妹・金与正氏だ。与正氏は7月2日に開かれた党中央委員会で、北朝鮮の幹部である政治局委員に昇格。性被害やワイロの横行に怒りを感じているという。

「与正氏は、さっそく秘密警察を使い、地方の不正行為を検閲しています。通常は検閲担当者に金品を渡せば、手心を加えてもらえます。しかし与正氏にはその手が通じないようで、地方の幹部たちは戦々恐々。米政府系のラジオ・フリー・アジアによれば、幹部の一人は『最高尊厳(正恩氏)より過激で徹底的に捜査されるように思う』と話しているそうです。不正を行なった人間を、容赦なく高射砲などで公開処刑するかもしれません」(前出・高氏)

韓国からのビラに激怒し、文在寅大統領を「ムカつく」「吐き気がする」と激しく罵倒した与正氏。国内に対しても過激な態度をみせ始めた。

  • 写真AFP/アフロ

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