コロナ鬱で片付けてはダメ…三浦春馬さんと芸能界の特殊な事情

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舞台終わりにフラッと飲食店に立ち寄った三浦春馬さん。立ち姿も”様になる”(‘19年)

人気俳優の三浦春馬さんが7月18日に亡くなった。自宅マンションで首を吊り、搬送先の病院で死亡が確認された。

三浦さんは同日、9月スタートのTBS系ドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』の撮影に参加するはずだった。だが、マネジャーが自宅を訪れたところ、部屋内には「自死」を連想させる言葉が書かれたメモが残されていたという。

ドラマの関係者によれば、

「悩んでいる様子は全く感じなかった。共演者とも談笑していた」

という。三浦さんは主要キャストの1人。事件のような場合では代役を立てて撮影を再開させるが、今回に関しては、「とてもじゃないが撮り続けることは不可能。ドラマに関わるすべての人が大きなショックを受けている。スポンサーも同意見。近日中にも局側が決断を下すと思う」(同・ドラマ関係者)。

自殺の動機については、総じて三浦さんの内面にスポットが当てられている。三浦さんを知る芸能プロ関係者は、

「ひと言で表すならストイック。常に全力を注ぎ、入念な下準備も欠かさない。主演クラスで起用された時は、作品すべての責任を自分が持つというタイプで、演出を巡ってプロデューサーと意見を戦わせることもあった。共演者は皆『とてもじゃないが、真似できない』と舌を巻くほどだった」

と語る。別の関係者も、

「自分で自分を追い込むタイプ。周囲が『よく頑張ったね』とねぎらっても、彼は『いや、もっとできたはず』と自問自答していた。そうした重圧が次第に彼の心を蝕んでいったのではないか」

と話す。繊細さも併せ持つことから、SNS上の誹謗中傷を真に受け、思い詰めることもあったという。

三浦さんが主演を務め、3月7日から東京・日生劇場で上演されたミュージカル『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド ~汚れなき瞳~』では、新型コロナウイルスの感染拡大の防止と観客の安全を第一に考え、本来なら3月29日に東京・千秋楽を迎えるはずだったが、急きょ27日に変更。富山、福岡、愛知、大阪と約2か月回るロングラン公演だったが、それ以後の全公演が中止になった。

「三浦さんは“座長”として1人の感染者も出さず舞台を終わらせることに神経をすり減らしていた。同時にコロナ禍における芸能界の先行きに不安を漏らすこともあった」(舞台関係者)

一部メディアは自殺の動機に「コロナ鬱」を挙げている。だが、果たしてその言葉だけで片付けて良いのだろうか――。

「誰もがコロナ禍による閉塞感、終わりの見えない戦いに疲弊している。三浦さんにも悪影響を及ぼしたとは思うが、理由は決してそれだけではない。『コロナ鬱なら、自殺もありうる』という論調になるのが、不憫だ」

そう語るのは別の芸能プロ幹部。三浦さんが心のバランスを崩し始めたのは3~4年ほど前からといわれる。気分が沈んで生気のない顔をしている時もあれば、ハイテンションで撮影に参加することもあった。

酒量も増え、仕事に影響を及ぼす日がでてきたり、楽屋に閉じこもって出て来ないこともあったという。兆候を見て取れた人も周囲にはいただろう。本人がSOSを送っていたのかもしれない。

「それでも売れっ子俳優だけに、スケジュールはぎっしり埋まっていた。9月のドラマのあとも、年末から1月かけて主演ミュージカルの仕事が決まっていた。事務所だって来た仕事はなるべく受けたいし、本人のためだとも思う。多くの芸能人は、仕事が途切れると“忘れられるんじゃないか”という脅迫観念に駆られている。

“たられば”の話になってしまうが、そういうメッセージを発していたのなら、一度思い切って長期の休みを取らせても良かった。誰が悪いという話ではなく、そのメッセージに周りにいた誰かが気づいて、関係者に相談できていれば…と。本人は語学に興味があり、留学願望があったと聞く。まだ30歳。年単位で留学させたら、また違った結果になっていたかもしれない」(前出・芸能プロ幹部)

心身に不調をきたし、芸能界からフェードアウトする才能あるタレントは毎年必ずいる。いま苦しんでいる、というメッセージを発している人もいるはずだ。三浦さんの死をきっかけに、芸能人の“心のケア”に重点が置かれればいいが……。

  • PHOTO香川 貴宏

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