山田邦子と森末慎二が激白!「あの武道館ライブ、1億円かかった」

短期集中連載 いまだから話せるアブナイエピソード連載! やまだかつてない対談

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山田邦子×森末慎二(撮影:小松寛之)

「最高視聴率50.5%をマークしたお化け番組『8時だョ!全員集合』(TBS系)の裏にフジテレビは『オレたちひょうきん族』をぶつけてね、〝土8戦争〟って言われていて、私にはすっごく刺激的だった。当時、TBSの局内もチョロチョロしてたから、『全員集合』のリハーサルをやっていると聞いて『長さん(いかりや長介)いるかな?』と覗(のぞ)きに行くと、シーンとしているわけ。会議、会議でギリギリまで練りに練ったお笑いなのよ。

逆に『ひょうきん族』には台本がない。一応、渡されるんだけど、コントの出だしぐらいしか書いてない。たけしさん(ビートたけし)、さんちゃん(明石家さんま)に紳助さん(島田紳助)とか錚々(そうそう)たるメンバーが『ウィーッス』と集まってきて、『昨日、こんなことがあってよ』とか『誰がモテた』なんて雑談をするわけ。

で、突然、『じゃあ、いこうか』って本番なの。もう必死に食らいついていくしかない。じゃないとセリフが一個もなくて、立ってるだけになっちゃうから」

日本経済もテレビも、お笑いも輝いていた’80年代。そのド真ん中を駆け抜けたのが山田邦子(60)だ。本連載は〝天下を獲った唯一の女性ピン芸人〟と呼ばれる山田がバラエティ黄金時代の仲間に逢いに行くという企画である。第1回のゲストは’84年のロサンゼルス五輪体操で金メダルに輝いた森末慎二(63)だ。

 邦子「慎ちゃんと初めて一緒にやったのは『いきなりフライデーナイト』(フジ系)からかな。渡辺徹ちゃんが『一緒にやる』とか言い出して」

森末「徹と邦ちゃんがMCで、徹はあの番組が初の司会だったんだよね」

邦子「そう。『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)の後、どんどん身体が大きくなっちゃって、『どうすんだよ、次はお笑いか?』ってことでね」

森末「夜中の1時ごろからの生放送だったけど観客がいたんだよね。で、終わったら全員にタクシーチケットを渡して。バブルだったよねぇ」

邦子「慎ちゃんもスタジオ見学で来てたんだよね?」

森末「違うよ(笑)。3回目の放送のゲストだったんだよ。放送が終わって帰るときに徹が『いつでも遊びに来てくださいよ』って言うから、翌週、本当に観客席に座って観てたの。2回ぐらい遊びに行ったのかな、そしたらプロデューサーが『じゃあ、レギュラーで!』って」

邦子「『フライデーナイト』はスポーツの企画が多かったからね。慎ちゃんって体操選手なのにテニスもうまいし、ドッジボールも強い。オールマイティなの。ちなみに私がスキーを滑れるようになったのも慎ちゃんの指導のおかげ。慎ちゃんって実は凄い人なんだよね。それをさ、お笑いに誘ってさ、『しりすえもんじ』だとかイジってさ(笑)」

「しりすえもんじ」は、苗字と名前の頭文字を入れ替えるお遊びコーナーに発展した。二人は切っても切れない関係となり、’89年から『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』(フジ系)がスタート。森末はレギュラーとして出演した。

邦子「気づいたら番組に居ついてた」

森末「最初から居ましたよ(笑)」

邦子「『やまかつ』はとにかく収録が長くてね……だから、楽屋でトランプやったり、歌を唄ったり、将棋を指したり」

森末「スタジオの前に『30時終わり』って平気で書いてあったからね(笑)」

邦子「30時って朝6時だろ? 正直に書けよ、卑怯者! ってね」

森末「あのころは番組一本に、とにかく時間とおカネをかけてた」

邦子「弁当は毎回2段重ねだった」

森末「一番は『やまかつ』の武道館ライブだね。セットが豪華で1億円はかかってたはずだよ。アニメの曲をバンドで歌ったんだけど、なんせドラムがポンタさん(村上秀一)だったからね。ギターはブレイク前の江口洋介で……」

邦子「江口君のギャラは安かったと思うけど(笑)。そういえば、皆が進行表を貰ったり、お弁当を貰ったりしていたフジの女の人さ、カネ持って逃げたよね」

森末「ええっ?」

邦子「プロデューサーが現場に来てさ、『やられたよ……』って嘆いてたの。あのころは入構証もなくて、セキュリティも雑。ワケわかんない人がいっぱい現場にいたんだよね。ただ、フジテレビの旧社屋の廊下にあった『そば八』のおじちゃんには何度も助けられた。二日酔いで行くと『あっつい汁を飲みなさい』って蕎麦出してくれて。元気出たなぁ」

森末「あのころはとにかく飲んだよね。バーで一晩30万円も使ったり。越後湯沢にスキーに行ってドンチャン騒ぎしたときなんて、トイレに入ったまま邦ちゃんが出て来ないから見に行ったら、便器から水がピューッと噴水みたいに飛び出している横で眠りこけてた。あれは地獄絵図だったな(笑)」

邦子「よく死ななかったなって思う」

バブルが崩壊し、テレビの黄金時代にも、終わりがやって来る。森末との別れを山田は「学校を卒業したときを思い出した」と表現した。

邦子「学校の友だちって、約束しなくても学校に行けば会えたけど、卒業した途端、会えなくなるでしょ? 『レギュラー番組ってありがたかったんだな』って痛感した。ただ、現在(いま)はSNSでつながるし、『みんな元気かな』って思ってると、フラッと会えるんです。とくに慎ちゃんはスポーツがあるから、オリンピックがある今年はたくさん会えるんだろうなって思ってたの。だから……コロナはショックだったでしょう?」

森末「講演やイベントが今年いっぱい入ってたんだけど……いまの感じでいくと11月まで仕事ないよ。収入ゼロ」

邦子「私もさ、11月のイベントがキャンセルになった。11月ってだいぶ先よ?」

森末「今年から『クラシアン』のCMを復活させていただいて……これがなかったら俺、生きていけなかったよ」

邦子「何年やめてたんだっけ?」

森末「7年かな。息子が大学を出たタイミングで契約が満了したのよ。うちの息子は『クラシアン』に学費を出していただいたようなもんだねって冗談で言ってたんだけど、今年になってCMが復活した途端、コロナでしょう? 本当に、ありがとうございます!(笑)」

邦子「明るい人はいいね。食いっぱぐれがないよ(笑)。いつまでもバカやりながら、仲良くやっていきたいなと思っていますので、どうか健康で」

森末「お互い、健康で!」

邦子「しりすえもんじさんでした」

森末「懐かしい!(笑)」

『いきなりフライデーナイト』’86年~’89年、金曜深夜に放送。恋文を代読する『邦ちゃん・徹のロンリーラブレター』や電話お見合い『デンワdeデート』などの企画が人気

『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』’89年~’92年、水曜21時から放送。高橋英樹のお笑い初挑戦、『やまかつWink』のデビュー、KANの『愛は勝つ』のヒットなど話題を連発

もりすえ・しんじ ’57年、岡山生まれ。ロス五輪体操で10点満点の金という偉業を達成。着地を良くするため自らヒザの半月板を割った逸話は有名
やまだ・くにこ ’60年、東京生まれ。短大生時代にお笑い芸人としてブレイク。’88年から8年連続でNHKの「好きなタレント調査」で1位に輝いた
本誌未掲載カット やまだかつてない対談 山田邦子×森末慎二「武道館ライブには、1億円かかった」

■本対談のフルバージョンはYouTube『山田邦子 クニチャンネル』にて、7月24日以降に順次公開されます!!

『FRIDAY』2020年7月31日・8月7日号より

  • 撮影小松寛之

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