中学受験 かわいそうすぎる小6の夏は「親力」で乗り切る

どうなる?どうする? コロナ禍の中受

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「今年の小6はかわいそうですよ。じっさい、たいへん」

3月、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、と、日本中の学校が一斉休校になった。突然の通達に、教育現場は混乱を極めた。年度をまたぐ行事の多いこの時期、学校に行けない子どもたちが「かわいそう」という声も多かった。そして夏。ほとんどの小学校で、夏休みが短縮になる。とくに中学受験生が多い首都圏では「中受、どうしたらいいの」という悲鳴が上がっている。個別指導塾TESTEAを主宰する繁田和貴先生はこういう。

 

勉強時間が、圧倒的に足りない!

「受験生といっても、小学生は子どもですから。4月、5月のころ、今この時期に勉強しなかったら、どこかで時間が足りなくなるんだよといわれても、そんな自覚をもって学べる子はいません。休校のときは、塾も休みになりましたから、必要な学習ができなかった子が多いですね」

「この夏、どこの塾も夏期講習は実施します。カリキュラムは例年通り。中学受験の内容は各校とも今のところ変更ありませんから、講習の内容は質量ともに例年通りです。朝から小学校に行って授業を受け、夕方から塾で講習。ハードです」

運動で頑張っている子どもと同様に、勉強に頑張っている子どもをほめてやりたいーダイナミックな成長の時期を見守る「親力」も鍛えて

それでも、中学受験を諦めない

中学受験の場合、受験をやめて地元の公立中に進学という進路変更もできる。

「けれども、受験生は減らないでしょうね。コロナ禍で、経済的な理由で受験を見直すご家庭もあるかと思いますが、一方で『私立にいかせたい』という気持ちも高まっているようにみえますから。一斉休校になり、対面での授業ができなくなった年度はじめに、いち早くオンライン授業の環境を整えたのは開成中学でした。授業と、中間試験もオンラインで行ったときいて、やはり名門といわれる学校の実力を感じましたね。その後、私立各校で同様の取り組みが行われました。通学はできなくても、学びを止めない工夫がなされたんです。一方、公立校の対応は遅れ、たとえば2017年9月から区立小中学校の全生徒にタブレット配布がすでになされていた渋谷区でも、オンライン授業には踏み切れませんでした」

臨機応変に取り組んだ私立校が多いなか、対応が遅れた公立校の保護者は、家庭で大きな負担を強いられる結果となった。

2008年のリーマンショックのあと、首都圏の中学受験生はいったん減り、2015年を底に毎年増え続けている。私立と国公立一貫校を受験する6万4千人の指導は、学校ではなく塾が担っているのだ。

「3月以降、人気の大手塾が一方通行的なオンライン授業を流して不評を買ったり、各塾が様子伺いをして足踏みしたりもしました。一方、もともと個別指導をしていた我々のような小規模塾は、双方向型のオンライン授業で生徒が増え、九州やアメリカ在住の生徒の指導もできるようになった。塾の対応も混乱しています」

保護者は、どうしたらいいのだろう。

コロナ禍の中受で、ますます問われる「親力」

「この夏、受験生にとっては、とにかく時間が足りない。だから、スケジューリング力が最重要課題です。子どもに、時間を管理する能力は期待できません。もともと中学受験は親力がカギ。『親が放っておいても本人と塾で乗り切れる』なんて、ほんの一部の超優秀な子だけです。そんな幻想に惑わされちゃいけません。今年はとくに。お母さんお父さんは、まず、子どものスケジュールを把握して、タイムテーブルを立てるのを手伝ってください。親から押し付けるのではなく『一緒に考える』形で、うまくアシストします。家庭では、塾での学習、模試の結果など確認して、復習を中心に勉強するように組むのがポイントです」

家庭では、学習そのものより、まず「気づき」の促しを。子どもに「問いかける」ことで「考える力」が鍛えられると繁田先生はいう

「脅かすつもりはないですけど、今年はイレギュラーですから、より親力が問われます。塾でも志望校でも、とにかくわからないことはどんどん質問していく。

志望先を決めるのに重要な、運動会、文化祭など学校見学の機会がなくなりました。オンライン説明会など活用せざるを得ませんが、最終的にはやはり、本人が行ってみることが必要。行事がなくても、自宅から志望校まで足を運んでみると、見えてくるものがあります。そこだけは、本人が感じて、決めるところでしょう」

今、やるべきことは2つ

「親のサポートは、時間の使い方と、それをこなすための健康の管理です。この夏、カリキュラムをこなしつつ自分の課題を意識して、目標設定をする。元気に秋を迎えられたら、心配は要りません。親は、迷ったら先生に相談していいんです。塾って、そのためにあるんですから。中学受験は親子の二人三脚です。悔いのない夏を過ごしてください」

親がするべきことは、スケジューリングと健康を守ること。なにより、親子が心身ともに健康で過ごせるように心がけたい

「12歳の春」を笑顔で迎えるために、親子で乗り越える夏。秋以降の第2波、第3波も警戒しつつ、とにかく健康第一で臨みたい。

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