一等地マンションで住民と管理組合「信じられないトラブル頻発」

あなたの住まいは大丈夫? 友人や恋人を泊めたら宿泊料5000円、17時以降は介護ヘルパーも出入り禁止……etc

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幡ヶ谷駅近くにそびえたつ『秀和幡ヶ谷レジデンス』。白壁の瀟洒なつくりで、バブル時代に大変な人気を集めた

大金をはたいて購入したマンションなのに、管理組合から厳しく監視され、まったく自由に暮らせない。そんなことになれば誰だって戸惑い、怒るだろう。

渋谷区の一等地に建つ『秀和幡ヶ谷レジデンス』。不動産会社『秀和』が’74年に竣工した総戸数300戸・地上10階建てのこの大型分譲マンションでは、いままさに、管理組合に対する住民の不満が爆発中だ。住民は「秀和幡ヶ谷レジデンスを救う有志の会」を結成し、組合と真っ向から戦う構えを見せている。

「大多数の住民が、『有志の会』に賛同してくれています。発足のきっかけは’18年の管理費の理由不明な値上げですが、それ以前から管理組合に対する不満は渦巻いていた。秀和幡ヶ谷レジデンスでは、管理組合の6名の理事が20年以上にわたり総会での議決権を独占しているのです」(「有志の会」代表者)

本誌は10名以上の「有志の会」のメンバーらに取材。以下は彼らが証言した、信じられないようなトラブルだ。

①友人を泊めたら入居料5000円(20代女性)

昨年の夏頃、海外在住の友人を私の部屋に泊めました。しかし、いざ友人がマンションに入ろうとすると、管理人が「不法侵入だ!」と制止。挙げ句の果てに、「入居費として5000円、出ていくときには退去費として5000円払え。払わないなら今すぐ出ていけ」と恫喝(どうかつ)されました。入居の際にそんな説明はされていませんし、私は支払いを拒否しました。

そしたら翌日以降、深夜に管理人がチャイムを鳴らして、「入居費の支払いを」と。恐ろしくなって、1万円を支払ってことを収めました。

②介護ヘルパーも出入り禁止(70代女性)

2年くらい前から急に、部外者の立ち入りが厳しく制限されるようになったんです。驚くことに、ヘルパーさんまで平日17時以降と、土日祝は入館禁止だと言われました。ヘルパーさんがいないと買い物も食事もできないので、必死に交渉しました。でも、組合は「ルールですから」の一点張り。長年住んできて、そんなルールは見たこともないです。

③鍵の受け渡し拒否(60代男性)

普段は海外に住んでいるんですが、10年ほど前に東京用の自宅として購入した。しかし’11年頃、21時以降に締まるエントランスの鍵が変わったようで、中に入れなくなった。それで、管理人室に新しい鍵をもらいに行ったら「居住者ではないから渡せない」と。弁護士を通してやり取りしましたが、それでもダメ。いまも、21時以降はマンションに入れません。

④賃貸も禁止(60代女性)

購入した部屋を賃貸にすることを組合に告げたところ、「外国人はダメ」「高齢者はダメ」と意味不明な条件をつけてきた。さらには、貸す相手と組合との面接まで要求してきました。

(以上、住民の証言)

……これらはあくまでトラブルの一部だ。過去には、マンションを訪れた不動産会社の社員を、管理人が木槌や靴ベラを持って追い払い、警察が出動する騒ぎもあったという。

はたして本当にこれらの行為はあったのか。本誌が送った質問書に対し、管理組合は「住民らの主張はすべて事実無根」としたうえで、

「本件は、約30年ぶりの通常総会で管理費の増額を可決したことに端を発し、最近、区分所有者となった一部の方が中心となって、現理事会に対する反対運動を展開しているものです。『有志の会』に属する区分所有者の方が貴社に偽りや歪曲した情報提供を行ったのも、現理事会に対する反対運動の一環です」

と、回答した。

「有志の会」は管理組合に対し、集団訴訟を起こすことも検討中だ。マンショントラブルに詳しい「みずほ中央法律事務所」の三平聡史代表弁護士が語る。

「分譲マンションにおける管理組合による自主管理は珍しくなく、いつの間にかよくわからないルールができていたということも少なくない。それでも、ここまでのケースはほとんど聞いたことがないですね。たとえ管理規約があるとしても、住民の生活を著しく妨害しているとするのなら、無効になる可能性は高い。訴訟になれば、専門家も注目する裁判になると思います」

トラブルの行方はいかに。

『秀和幡ヶ谷レジデンス』には54台もの防犯カメラが設置されており、「始終監視されている」と住民は訴える
本誌に管理組合との間に生じたトラブルを告発した「有志の会」のメンバーら。その口調は一様に切実だった

『FRIDAY』2020年8月14日号より

  • 撮影田中俊勝

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