海外観光地の「ダサTシャツ」コレクション一挙公開! | FRIDAYデジタル

海外観光地の「ダサTシャツ」コレクション一挙公開!

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地元愛が強すぎるがゆえに破綻した悲しきデザインの数々

新型コロナウィルスの感染拡大の影響が続く昨今。国内旅行もGO TOキャンペーンもなんだかトホホな状況の中、夏休みに海外旅行へ行くというのは絶望的だ。毎年、もしくは今年こそ、夏休みなどを利用して海外旅行に行こうとしていたのに、こんな状況になって悔しい思いをしている人も多いのではないだろうか。

そんな人々の無念を少しでも晴らすため、筆者が個人的に集めている「海外観光地のダサいTシャツ」コレクションをここに公開することにした。 

観光名物をアピールしたい思いが強すぎるため、名物が全面に出すぎてデザインが置き去りになったTシャツたち
観光名物をアピールしたい思いが強すぎるため、名物が全面に出すぎてデザインが置き去りになったTシャツたち

海外観光地のダサいTシャツは、「観光名物をアピールしたい思いが強すぎるため、名物が全面に出すぎてデザインが置き去りになったTシャツ」で、10年以上前から個人的に集めているものだ。海外旅行に行く友人、知人、ときには仕事関係者にも頼み込んで買ってきてもらったそんなTシャツの中から、厳選した10枚を紹介。これを見て、海外旅行の行けないもどかしさや寂しさを少しでも晴らしてもらえると、筆者もTシャツも幸せでございます。

【名所名物系Tシャツ】

海外観光地Tシャツの定番で観光名所を大胆にデザインしたもの。製作者の強すぎる愛ゆえに添えられた謎のキャッチコピーや狂った構図によって生まれた悲しきデザインが見どころ。

Fromアメリカ:ハリウッド! 映画! カリフォルニア!

アメリカ・カリフォルニア州のTシャツ。有名なハリウッドサインの下にもう1回「ハリウッド」の文字、流れるような美しい書体で「カリフォルニア」と描いて土地を猛アピール。そしてこのTシャツでもっとも秀逸なのが「ハリウッドといえば映画!」というストレートなインスピレーションによってインスパイアされたディレクターズチェアだ! この唐突感と「EST:1904」の主張の大きさも全体的に散らかった印象を生み出し、生地の絶妙なグリーンと相まって趣ある味わいに仕上がっている。

「HOLLYWOOD」の絶妙なフォントもダサくてよいです《From USA》
「HOLLYWOOD」の絶妙なフォントもダサくてよいです《From USA》

Fromイギリス:夕日に輝くストーンヘンジ!

イギリス南部にある世界文化遺産。夕陽を浴びて輝くストーンヘンジをデザインしており、他のTシャツに比べてシンプルさが際立つ。そのシンプルさ故、肝心のストーンヘンジ(環状列石)がすっかり影になってしまって、一見すると何かわからないデザインになっているのが愛らしい。ここに「ストーンヘンジ! イギリス!」という文字を配置すればもっとダサくなっていたのに残念、という思いも持ってしまう。

夕日に浮かび上がる環状列石。遺跡ファンにはたまらないデザインです《From UK》
夕日に浮かび上がる環状列石。遺跡ファンにはたまらないデザインです《From UK》

Fromオーストラリア:冒険心をくすぐる名所&名物コンビ!

オーストラリアを代表する名所、エアーズロックとその周辺に生息するモロクトカゲのコラボレーション。雄大な大地にそびえたつ巨大な一枚岩とトゲトゲがドラゴンみたいでカッコいいモロクトカゲは、まるでRPGの世界のような組み合わせ。しかし、ストーンヘンジといい、エアーズロックといい、岩・石は夕景と組み合わせるのが定番なのだろうか。おかげでモロクトカゲもオレンジ色に染められてしまうというとばっちり感も味わい深い。

アピールできるのが岩とトカゲなのが中央オーストラリアです《From Australia》
アピールできるのが岩とトカゲなのが中央オーストラリアです《From Australia》

Fromブラジル:10秒で作れるブラジリアンデザイン

ブラジル・リオデジャネイロの名所である巨大な「コルコバードのキリスト像」を取り入れたデザイン。手書き風文字の「Rio」に、雑にトリミングしたキリスト像のシルエットを配置したインスタントなデザインが映える。さらにその下には、ついでとばかりに記載された「Cidade Maravilhosa=すばらしい都市」という自己主張が華を添える。それにしても、また夕景。

フォント、トリミング、テキストのすべてに隙がないダサデザイン《From Brazil》
フォント、トリミング、テキストのすべてに隙がないダサデザイン《From Brazil》

【機能性無視系Tシャツ】

縫製やパターン能力の低さから、肝心の機能性やデザインが置き去りにされたTシャツ。おらが地元のアピールのために犠牲を余儀なくされた鬼子Tシャツの悲痛な叫びが聞こえてくる。

Fromカンボジア:大体この辺じゃね? 職人の勘がすごい!

カンボジアの世界遺産、アンコールワットがプリントされたTシャツ。背中と胸のプリントがまったく同じものといういい加減さもなかなかの評価ポイントだが、圧巻なのが胸のプリントの位置だ。一見すると特に問題なさそうだが、実際に着用するとプリントが脇の下に食い込む仕様に。これを着てみたときはこの大体なデザインに度肝を抜かれたものだ。まさに、職人の勘が冴えわたった一着といえよう。

世界遺産を脇の下に持ってくるという大胆な配置。生乾きの臭いがしそうなカラーリングも秀逸です《From Cambodia》
世界遺産を脇の下に持ってくるという大胆な配置。生乾きの臭いがしそうなカラーリングも秀逸です《From Cambodia》

Fromタイ:激しい象推しで着心地は無視!

タイといえば象、ということで親子と思われる二頭の象を大胆にプリントしたデザインが目を引く。さらに特筆すべきはそのプリントサイズと塗料の分厚さだ。前面広範囲に広がったプリントによって通気性を大幅カット。熱帯の国で販売されているTシャツとは思えない低機能性も高ポイントだ。「サワディカー タイランド」というシンプルながら、これ以外は無いだろうというメッセージにもセンスが光る。

めちゃくちゃ厚いプリントがされています。厚くて暑い《From Thailand》
めちゃくちゃ厚いプリントがされています。厚くて暑い《From Thailand》

Fromフランス:安直モチーフに無駄ワッペンを添えて~

パリの名所といえばエッフェル塔。PARISの「I」の部分にエッフェル塔の先端をかけるという凡アイデアを惜しげもなく採用している点に加え、Tシャツと同じ生地で作った「Since1889」の丸ワッペンも好ポイント。せめて違う生地や色でデザインの差別化を図らないと意味なくね?と思ってしまうが、そこは同じ生地で仕上げるという剛腕ぶり。あまり意味のない部分に意味のなさそうな手間をかけるあたり、パリの職人魂を感じることができる。

なぜワッペンにしたのか。パリッ子のあまのじゃくな一面も感じられます《From France》
なぜワッペンにしたのか。パリッ子のあまのじゃくな一面も感じられます《From France》

【地図系Tシャツ】

名所名物系と並ぶ海外観光地Tシャツの王道。地図や路線図がプリントされたほのぼのデザインの中に光るキラーワードや大胆なトリミングにも注目。

From台湾:全土の観光名所が一目でわかる一着

観光名所が一目でわかるスタンダードかつ王道のパターン。「台北101」や「遭甲夜市」といった観光地がプリントされてるので、現地で行き方に迷ったら行きたい場所を指さして訪ねてみよう。きっと現地の親切な台湾人がこのTシャツを作った台湾同胞の責任を取るためにナビゲートしてくれるはずだ。購入した身としてはそうでなくては困る。

かわいらしいイラストもポイント。着ている人の印象もアップします《From Taiwan》
かわいらしいイラストもポイント。着ている人の印象もアップします《From Taiwan》

From香港:「迷子です!」悲しき主張Tシャツ

堂々たるフォントサイズでプリントされた「HONG KONG」の上にはさらっと「I AM LOST IN(迷子になりました)」の文字が。この一言で下にプリントされている路線図が持つ意味合いが大きくなるという、なかなかにやっかいなTシャツ。政治的に大変なことになっている香港ですが、まずは現地の人たちが今後も迷うことなく生活をまっとうし、これよりもっとトンチキなTシャツの開発に尽力してほしいと思っております。

香港に来て香港で迷子になったと主張する旅行者の姿はきっとほほえましいですね《From Hong Kong》
香港に来て香港で迷子になったと主張する旅行者の姿はきっとほほえましいですね《From Hong Kong》

Fromブラジル:国旗・州旗へのリスペクト・ゼロTシャツ

ブラジル南東部にあり、リオデジャネイロ州に隣接するミナスジェライス州のTシャツ。州内の簡略な地図がプリントされているこのTシャツの観賞ポイントは、上部にあるブラジル国旗とミナスジェライス州旗のハーフ&ハーフだ。国旗はなんとかブラジルとわかるが州旗がヒドイ。ミナスジェライス州旗は本来、白地に赤い三角形で、それぞれの辺上を囲むように「自由はまだ到来せず」という意味のラテン語が書かれているのだが、まったくわからないトリミングを敢行した結果がコレだ! 哀れ、州旗!

ミナスジェライス州は、サッカーの神様ペレの出身地です《From Brazil》
ミナスジェライス州は、サッカーの神様ペレの出身地です《From Brazil》

これまで集めてきた海外観光地Tシャツの中から厳選した10枚を披露したが、世界にはまだまだダサいTシャツが観光客を待ち構えているはずだ。一日でも早く、世界中の観光客が、現地の怪しい店や露天商から変なTシャツを掴まされる日が戻ることを祈っています。

  • 高橋ダイスケ

    ライター・編集者。東ヨーロッパ、アフリカの観光地のTシャツが手薄なので、今後はこの地域を重点的に集めたい。

  • 撮影杉山和行

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