『愛の不時着』効果で急増⁉「北朝鮮好き女子」が語る超絶旅行体験

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北朝鮮のプール。休日は富裕層の家族連れでにぎわいを見せる。

今、韓国ドラマ『愛の不時着』効果で北朝鮮にハマる日本人女性が急増している。ドラマに憧れて北朝鮮に行きたいと願う日本人女性たちが注目するのが、『#朝鮮女子』と呼ばれる女性集団だ。

『#朝鮮女子』とは、北朝鮮への旅行や北朝鮮文化の発信を自主的に行っている一般人女性たちによるグループである。

「そんな人たちが実在するのか…」と思う人もいるだろう。本誌は、グループの中心メンバー3人にインタビューを実施し、その活動内容や北朝鮮での驚くような体験を聞いた。

『#朝鮮女子』のメンバー。左からYuh Kawasaki、Sakurako、Rozeco。全員、北朝鮮への渡航経験がある。PHOTO▶横田 徹

1、北朝鮮の性事情:ナンパも不倫もするけど…

(Rozeco)私たちは『#朝鮮女子』というコミュニティを作って、北朝鮮の素晴らしさを伝えるために活動しています。具体的には、SNSで北朝鮮での体験を綴ったり、パンフレットを作ったり、私たち自身がモデルになってカレンダーなどのグッズを作って販売したりもしています。

(Sakurako)私が最初に北朝鮮に行ったのは`18年でした。いつもの日本の感覚で、短い丈の上着とショートパンツで、お腹と脚を出しながら歩いていたんです。そうしたら珍しかったみたいで、すれ違う北朝鮮人全員に二度見されました。

(Yuh)お腹と脚を出していなくても、基本的に日本人というだけで、子供たちにはオバケでも見るような目で見られます。徹底した反日教育を受けているからかもしれません。私が初めて北朝鮮に行ったのは`13年で、ツアーで行きました。

(Rozeco)ツアーの値段の相場は2泊3日で30万円ほどです。ツアーでは、1グループにつき北朝鮮のガイドが二人付きます。

(Yuh)接客業の人達は大体イケメンか美女なんですが、よく見ると美女は皆、瞼の二重整形手術をしています(笑)。整形も、日本や韓国より完成度が低くて、“いかにも整形した目”という感じです。

(Sakurako)私が行ったときの男性ガイドさんは下ネタを言っても喜んで答えてくれました。北朝鮮ではエッチなビデオは製造禁止らしいので、「どうやって一人でするんですか?」と訊いたら、「一人でする!? そんなのありえない! それなら女性とするほうが100万倍もいいだろ!」と、よくわからない怒り方をされました(笑)。

(Rozeco)私も「北朝鮮の男性はナンパとかするんですか?」と質問したら、「フッ、ナンパも不倫も、そんなのどこの国だってあるんだよ」と達観した様子で言われましたね。

(Yuh)彼氏や彼女が初めてできた中高生くらいの年齢の子供が、親の出かけている間にコッソリお互いの家に行って……なんてことも日常茶飯事らしいです。

『#朝鮮女子』が製作、販売しているグッズ。パンフレットやバッジ、カレンダーなどアイドル活動さながらだ。PHOTO▶横田 徹
北朝鮮でショートパンツを穿いていると、驚いたような目で見られることが多いという。
北朝鮮の恋愛事情も、日本や他の国々と大差ないようだ。

 

2 北朝鮮人の思想:幸せそうだけど、実は……。

(Rozeco)北朝鮮に行って驚いたのは、食事が日本人の口にとても合うことです。平壌冷麺が名物なのですが、70円くらいで食べられて、コシがあっておいしいですよ。

(Yuh)`13年に平壌に行ったとき、スーパーのお菓子を買って食べたら実はとても不味かったんです。まず味がしないし、パッケージに書いてあるものと見た目が全然違う。でも、`18年にもう一度平壌に行って同じお菓子を食べたら、ちゃんとお菓子らしい味がするようになっていました。北朝鮮も日々進歩しているんだなって感じた瞬間です(笑)。

(Sakurako)私は犬汁という、犬の肉を使ったスープ料理がビックリするほどおいしかったです。味と食感は牛スジとまったく変わりません。臭みも全然ありませんし。食べた直後から身体がポカポカしてきて、次の日鏡を見たらお肌がものすごくツルツルになっていたんです!

(Rozeco)すごい!(笑)

(Sakurako)唯一「まずっ!」と叫んだのは、『愛の不時着』にも出てきて有名になった「ハマグリのガソリン焼き」です。屋外で、大量のハマグリにガソリンをかけて一気に火を点けて食べるんですが、ガソリン臭くてなんだこれと思ってしまいました。

(Yuh)ハンバーガーはビニールの手袋をして食べなくてはいけないんです。町にはゴミが一つも落ちていませんし、さすが共産主義というか、ルールが徹底されているなという印象を受けました。

(Rozeco)これは意外かもしれませんが、世界で一番、安心安全な旅行ができる国が北朝鮮なんです。ツアーで行くようなエリアに限っては、ということですが。

(Sakurako)たしかに北朝鮮で2回スマホを落としたんですが、2回とも返ってきましたね。

(Yuh)北朝鮮の人達は生まれたときから決まった考え方を刷り込まれているので、意見の対立が生まれたりすることが少ないんです。「信じるものは将軍様ただ一人」という感じなので、不必要なことを考える必要がない。

(Rozeco)多様な考え方がないし、批判精神もない。反対に、日本や他の国は考え方についての選択肢が多すぎるから、不幸になってしまうことも多いのではないか…と思ってしまいます。北朝鮮の人達が、少しだけ、ですが羨ましくもなりました。

平壌冷麺。正月にはキジの肉を入れて食べる。
ハマグリのガソリン焼き。食べ終わった後はハマグリの貝殻に焼酎を注いで飲むのが北朝鮮流だ。
ゴミ一つ落ちていないという平壌市内。ハンバーガーもビニールの手袋を着けて食べる。

 

3 南北統一:韓国に対する本音

(Sakurako)私は韓国も好きなので、ガイドさん二人に「韓国についてはどう思っているんですか?」と訊いてみたんです。二人とも、それまではどこにでもいる女好きのオッサンという雰囲気でしたが、韓国について質問したら真剣な顔をして「統一して仲良くしたい」と話していました。

(Rozeco)北朝鮮で一般的に教えられている考えは、「韓国は悪」というもの。だから、韓国に対して負の感情を持っている人もたくさんいます。私がツアーに行ったときのガイドさんは、韓国の話をするとすごく嫌がっていました。

(Yuh)当然かもしれないですが、親や祖父母の代に戦争で家族が引き裂かれた人達と、戦争を知らない若い人たちでは考え方が少し違うと思います。

(Rozeco)日本でニュースを見ると、北朝鮮がものすごく無機質な国に見えますが、実際に話をすると彼らも血の通った人間なんだと実感します。

(Sakurako)私はたまたま周りにお金持ちのオジサンがたくさんいて、彼らはしょっちゅう北朝鮮旅行をしているのですが、やはり家族とか友達には北朝鮮へのイメージが悪い人のほうが多いです。「お願いだから北朝鮮なんかに行かないで」と言われたこともあります。でも、周りから見られている北のイメージと実際に行ったときのギャップが大きすぎて、私はもうそこにゾッコンなんです。

(Rozeco)たしかに旅行で見える北朝鮮像はあの国の一面にすぎないかもしれませんが、それでも北朝鮮の一人一人は魅力的なんだということを、これから少しでも伝えていければいいなと思っています。

(以上)

自分たちの眼で見てきたものを信じるという彼女たちの感覚に、「独裁国家に対して、あまりに無邪気すぎる」「良い面だけを見ている。もっと多角的に考えないと」と冷たい視線を向ける人も少なくないだろう。『愛の不時着』のシナリオ同様、さまざまな制約があるからこそ、そこに惹かれてしまう、ということか……。

有名なマスゲーム。写真は`18年に行われたときのもの。
開城や平壌など中心地には近代的な建造物が立ち並んでいる。

Photo Gallary10

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